エンドライフ③
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《69.救われる夜》
「...おい名無しさんっ!何があった....おい!」
お布団にくるまってうずくまった様子のうちを見るなり、ツカツカと早足で歩み寄ってきたエースは焦った様子で話しかけてきた。
スポンとお布団を剥ぎ取られたと思えばベッドへとうちを座らせるなり、どこも怪我はしていないのかと肩を揺らされながら必死に問いかける様子を見ながらも余りにも突然な展開過ぎて頭がついていかない。
すると電伝虫から突然笑い声が聞こえてきたものだからその落ち着く声色にハッと意識が引き戻された。
「ハハハハハッ!良かったなァ名無しさん、ちゃーんとお前のナイトは仕事をしてたよい」
「は?ナイト?...ってこの声...マルコか!!久しぶりだなァおい!」
「ハハハっエース、元気にしてるかァ?」
「あ、の...これは一体...」
一気にマルコへと気が移ったエースを見つめて呆けていると呆れたようにサボとコアラがやってきて、エースの肩を叩いてからうちの方を指差したのでそこでやっと何が起きたのかを話してくれた。
「寝る前お前の様子が変だったからよサボにもお化け屋敷の事を話してみたんだ。そしたら名無しさんが危ねェっつーから急いで原因潰してきた!」
「...潰してって...あ、能力者を倒したって事か」
「ああそうだ。クレープ屋の奴らを見る限りナンパにしちゃあっさりだったから気になっててよ。暗がりに行けば尻尾を出すかと思ったんだが、まさか名無しさんの方に行くとは思わなかった」
「大体いつもは私の方にあっさり来るんだけどちょっとやり過ぎちゃったのかなー。ごめんね名無しさんさん」
「まぁ、誰だってお前の馬鹿力で殴られたら痛ェだろうよ」
「サボくん?」
.....ちょっと待ってくれ。
え、じゃあ何か。あのお化け屋敷は嫌がらせでも何でも無く敵を誘き出す為の作戦で...だからこそコアラを先頭にして1人にしたり、あえてうちと引き離すような事してたって事か?と2人の配慮に胸がいっぱいになる。
「ご、めんコアラにサボ...2人して守ってくれようとしてたんか。真っ暗で怖かったやろ?本間...ありがとう!」
「.....いや、寧ろ怖い思いをさせたのは俺達だよ。悪かったな名無しさん、怖かっただろ」
「もうっだから名無しさんさんって好きぃい!」
サボに頭を撫でられながらガバっと抱きついてくるコアラを受け止めれば、電伝虫からマルコの落ち着いた声が響いてきた。
「....お前ェらが名無しさんのよく話してるサボとコアラっていう奴らか?」
「!あぁ、俺達もよく名無しさんからあんたの話は聞かされてたよ...マルコ」
「初めまして...で、いいのかな?コアラです、マルコさん」
何やらこれまた突然始まった談話にテーブルに乗った電伝虫でマルコと会話している様子は、どこか不思議で現実味がない。
いきなりの出来事にこれは夢ではないんだよなと思いながら眺めていると、ボスンとベッドを軋ませながらもエースが隣に腰掛けてきて、頭にぽすんと手のひらを乗せてくる。
「...遅くなっちまって悪かったな、名無しさん」
「....いや、寧ろ夜中に....本間ありがとう、エース...」
電伝虫越しに楽しそうに笑う2人を見ながら会話をするも、頭から広がる熱が温かくてじわじわと恐怖心を溶かしてくれるようで。
....ああ、やっと落ち着けるとエースが側に居るのだといつもの穏やかな感覚が心を支配していった。
「.......マルコに電話してたのか?」
「...うん。情けないけど余りの怖さに気が動転してもてさ、電伝虫を見つけた途端かけてもとった」
「................そっか」
それ以上エースは何も言わずにただ頭を撫でてくれるだけで、静かな時間を2人で過ごした。しばらくもすれば、サボとコアラがそろそろ返すよと電伝虫を置いて部屋を出ようとしていたので急いで2人の元へと駆け寄った。
振り返った変わらない笑顔に胸がいっぱいになり纏めて2人に抱きつけば、一瞬驚いた後嬉しそうに笑いながらも受け止めてくれた。
「ありがとうっ...!!」
「ハハっ気にするなよ名無しさん、俺達が好きでやった事だ」
「もう十分過ぎる程気持ちは貰ったわよっ名無しさんさん」
にっこりと笑う2人に似合わない服の汚れは、恐らくお化け屋敷で何かしてきてくれたのだろうなと容易に想像がつき、お風呂は自由に使っていいからなと伝えればお言葉に甘える事にするよと部屋を後にして行った。
「...おい名無しさんっ!何があった....おい!」
お布団にくるまってうずくまった様子のうちを見るなり、ツカツカと早足で歩み寄ってきたエースは焦った様子で話しかけてきた。
スポンとお布団を剥ぎ取られたと思えばベッドへとうちを座らせるなり、どこも怪我はしていないのかと肩を揺らされながら必死に問いかける様子を見ながらも余りにも突然な展開過ぎて頭がついていかない。
すると電伝虫から突然笑い声が聞こえてきたものだからその落ち着く声色にハッと意識が引き戻された。
「ハハハハハッ!良かったなァ名無しさん、ちゃーんとお前のナイトは仕事をしてたよい」
「は?ナイト?...ってこの声...マルコか!!久しぶりだなァおい!」
「ハハハっエース、元気にしてるかァ?」
「あ、の...これは一体...」
一気にマルコへと気が移ったエースを見つめて呆けていると呆れたようにサボとコアラがやってきて、エースの肩を叩いてからうちの方を指差したのでそこでやっと何が起きたのかを話してくれた。
「寝る前お前の様子が変だったからよサボにもお化け屋敷の事を話してみたんだ。そしたら名無しさんが危ねェっつーから急いで原因潰してきた!」
「...潰してって...あ、能力者を倒したって事か」
「ああそうだ。クレープ屋の奴らを見る限りナンパにしちゃあっさりだったから気になっててよ。暗がりに行けば尻尾を出すかと思ったんだが、まさか名無しさんの方に行くとは思わなかった」
「大体いつもは私の方にあっさり来るんだけどちょっとやり過ぎちゃったのかなー。ごめんね名無しさんさん」
「まぁ、誰だってお前の馬鹿力で殴られたら痛ェだろうよ」
「サボくん?」
.....ちょっと待ってくれ。
え、じゃあ何か。あのお化け屋敷は嫌がらせでも何でも無く敵を誘き出す為の作戦で...だからこそコアラを先頭にして1人にしたり、あえてうちと引き離すような事してたって事か?と2人の配慮に胸がいっぱいになる。
「ご、めんコアラにサボ...2人して守ってくれようとしてたんか。真っ暗で怖かったやろ?本間...ありがとう!」
「.....いや、寧ろ怖い思いをさせたのは俺達だよ。悪かったな名無しさん、怖かっただろ」
「もうっだから名無しさんさんって好きぃい!」
サボに頭を撫でられながらガバっと抱きついてくるコアラを受け止めれば、電伝虫からマルコの落ち着いた声が響いてきた。
「....お前ェらが名無しさんのよく話してるサボとコアラっていう奴らか?」
「!あぁ、俺達もよく名無しさんからあんたの話は聞かされてたよ...マルコ」
「初めまして...で、いいのかな?コアラです、マルコさん」
何やらこれまた突然始まった談話にテーブルに乗った電伝虫でマルコと会話している様子は、どこか不思議で現実味がない。
いきなりの出来事にこれは夢ではないんだよなと思いながら眺めていると、ボスンとベッドを軋ませながらもエースが隣に腰掛けてきて、頭にぽすんと手のひらを乗せてくる。
「...遅くなっちまって悪かったな、名無しさん」
「....いや、寧ろ夜中に....本間ありがとう、エース...」
電伝虫越しに楽しそうに笑う2人を見ながら会話をするも、頭から広がる熱が温かくてじわじわと恐怖心を溶かしてくれるようで。
....ああ、やっと落ち着けるとエースが側に居るのだといつもの穏やかな感覚が心を支配していった。
「.......マルコに電話してたのか?」
「...うん。情けないけど余りの怖さに気が動転してもてさ、電伝虫を見つけた途端かけてもとった」
「................そっか」
それ以上エースは何も言わずにただ頭を撫でてくれるだけで、静かな時間を2人で過ごした。しばらくもすれば、サボとコアラがそろそろ返すよと電伝虫を置いて部屋を出ようとしていたので急いで2人の元へと駆け寄った。
振り返った変わらない笑顔に胸がいっぱいになり纏めて2人に抱きつけば、一瞬驚いた後嬉しそうに笑いながらも受け止めてくれた。
「ありがとうっ...!!」
「ハハっ気にするなよ名無しさん、俺達が好きでやった事だ」
「もう十分過ぎる程気持ちは貰ったわよっ名無しさんさん」
にっこりと笑う2人に似合わない服の汚れは、恐らくお化け屋敷で何かしてきてくれたのだろうなと容易に想像がつき、お風呂は自由に使っていいからなと伝えればお言葉に甘える事にするよと部屋を後にして行った。