エンドライフ③
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《68.恐怖の夜② 》
事の次第を全てマルコに話し、ドアが鳴る度にビクビクしながらも震えているとマルコが小さくため息を吐くのが聞こえた。
「状況は分かったよい。まず確認だが今の所部屋には入ってくる様子はねェんだな?」
「うん...一応夜は鍵してあるし入ってこられへんとは思う」
「だったら、エースはどうしたんだよい」
一緒の船に居んじゃねェのかい?とマルコのよく通る声が電伝虫越しに響いた。
「エース、は多分もう寝とうと思うけど...分からん」
「遊びに来てるっつーあいつらは」
「それが、あの音が鳴ってから気配が上手く読まれへんのよ...」
恐らく眠っているのだろうという事は察するがこんな事で起こす気にも、そもそもドアに近づく勇気すらも無くて確認する術がない。
「そうかよい。お前確か肩を触られたって言ってたな?」
「うん。てっきりエースやと思ったんやけどちゃうって言っとったから怖くて起きとったら今みたいな...ひっ」
「....。本当はなァ、今すぐにでも名無しさんの部屋に行って助けてやりてェ所だが生憎とそれは現実的に無理な話だ」
「分かっとう。やけどうちには頼れる人がマルコしか」
「...名無しさん、エースはどうした」
「...エースは.......ごめん」
諭すような、優しいマルコの声。
この言葉が言わんとする事は分かっているのだ。別れる前に伝えてくれたこの言葉も意味を知っても尚、未だにこういう時にでさえエースに助けての一言も言う事すら出来ない自分。
「分かった。んじゃァまず最初に名無しさん、自分から部屋は出るなよい。いいな?」
「わ、わかった」
「お前のそれは恐らく裏で使われる人攫いの手段の一つだ。その遊園地とやらで名無しさんだけが食ったもんとかに心当たりはねェのか」
「....お化けじゃないってこと?」
「十中八九能力者の仕業だろうなァ。こうして実際お前と話しているが、おれのほうには一切そのドアの音とやらは聞こえねェからな」
「えっ...これ、聞こえてへんの?」
言われた言葉に逆に変な汗が吹き出るもお化けじゃないと分かっただけで心が少し落ち着きを取り戻していく。
「恐らくそれは、とある食いもんと対象者に触れる事で発動するパターンの能力とみて間違いねェ」
「そっ、か...お化けちゃうのな、うぁああ....良かった...」
「まだ安心するのは早ェよい。何せこの手の能力で厄介なのは周りが異常に気がつかねェ事だ、対象者のトラウマや頭を占めてるマイナス部分に作用する怖ェ類の力だろうしなァ」
「なんっ...それっ、こわっ!」
「だから言っただろい、安心するのは早ェって。段階が必要な事からして効力はかなり強ェだろうから、名無しさんの食っちまったもんの消化を待つか奇跡にも近ェ助けを待つかの2つ、だな」
マルコの言葉を元に記憶を辿ってみると、そう言えばクレープ屋さんでオマケだよと言ってバタークッキーを乗せられた気がすると思い出す。
「マルコ、分かったかも。オマケやでーって貰ったクッキー食べたんやけど、それ以外は皆でシェアしとったから...多分やけどな」
「お前....恐らく100%それだろうよい。ったく変な奴に好かれちまったもんだ」
「...そう言えばその時に変な男達にも囲まれて結果ボコボコにしてもたんやけど....もしかして関係あったりする...よな?」
「ハハハっ!当たりだろうなァ。そいつらに目当てをつけろっつーサインなんだろうぜ。...本当お前は船から出ちまっても心配事が耐えねェなァ(笑)」
もうちょっと周りを疑う事をしろと言われたが、それはもう耳が痛くなるレベルで白ひげ海賊団の皆に言われていた事で。
「まァそれが、名無しさんの良い所なんだけどなァ。それで?今も音は鳴ってんのか」
「ずっと鳴ってはおるけど、何か様子が変わってきたというか外が騒がしい気が」
「......ちょっと待て。微かだがそれはおれにも聞こえるよい」
そう言って2人で耳を澄ませていた時だった。
ーバンッ!
「!!」
「おいっ名無しさん!大丈夫かっ?」
「.....えーす...?え、あれ?サボとコアラまで...」
突如として聞こえた覚えのある声に!被っていたお布団から顔だけひょこっと覗かせればそこには少し汗をかいたエースが立っていて。その後ろには何故か少し汚れた姿でサボとコアラも控えていた。
事の次第を全てマルコに話し、ドアが鳴る度にビクビクしながらも震えているとマルコが小さくため息を吐くのが聞こえた。
「状況は分かったよい。まず確認だが今の所部屋には入ってくる様子はねェんだな?」
「うん...一応夜は鍵してあるし入ってこられへんとは思う」
「だったら、エースはどうしたんだよい」
一緒の船に居んじゃねェのかい?とマルコのよく通る声が電伝虫越しに響いた。
「エース、は多分もう寝とうと思うけど...分からん」
「遊びに来てるっつーあいつらは」
「それが、あの音が鳴ってから気配が上手く読まれへんのよ...」
恐らく眠っているのだろうという事は察するがこんな事で起こす気にも、そもそもドアに近づく勇気すらも無くて確認する術がない。
「そうかよい。お前確か肩を触られたって言ってたな?」
「うん。てっきりエースやと思ったんやけどちゃうって言っとったから怖くて起きとったら今みたいな...ひっ」
「....。本当はなァ、今すぐにでも名無しさんの部屋に行って助けてやりてェ所だが生憎とそれは現実的に無理な話だ」
「分かっとう。やけどうちには頼れる人がマルコしか」
「...名無しさん、エースはどうした」
「...エースは.......ごめん」
諭すような、優しいマルコの声。
この言葉が言わんとする事は分かっているのだ。別れる前に伝えてくれたこの言葉も意味を知っても尚、未だにこういう時にでさえエースに助けての一言も言う事すら出来ない自分。
「分かった。んじゃァまず最初に名無しさん、自分から部屋は出るなよい。いいな?」
「わ、わかった」
「お前のそれは恐らく裏で使われる人攫いの手段の一つだ。その遊園地とやらで名無しさんだけが食ったもんとかに心当たりはねェのか」
「....お化けじゃないってこと?」
「十中八九能力者の仕業だろうなァ。こうして実際お前と話しているが、おれのほうには一切そのドアの音とやらは聞こえねェからな」
「えっ...これ、聞こえてへんの?」
言われた言葉に逆に変な汗が吹き出るもお化けじゃないと分かっただけで心が少し落ち着きを取り戻していく。
「恐らくそれは、とある食いもんと対象者に触れる事で発動するパターンの能力とみて間違いねェ」
「そっ、か...お化けちゃうのな、うぁああ....良かった...」
「まだ安心するのは早ェよい。何せこの手の能力で厄介なのは周りが異常に気がつかねェ事だ、対象者のトラウマや頭を占めてるマイナス部分に作用する怖ェ類の力だろうしなァ」
「なんっ...それっ、こわっ!」
「だから言っただろい、安心するのは早ェって。段階が必要な事からして効力はかなり強ェだろうから、名無しさんの食っちまったもんの消化を待つか奇跡にも近ェ助けを待つかの2つ、だな」
マルコの言葉を元に記憶を辿ってみると、そう言えばクレープ屋さんでオマケだよと言ってバタークッキーを乗せられた気がすると思い出す。
「マルコ、分かったかも。オマケやでーって貰ったクッキー食べたんやけど、それ以外は皆でシェアしとったから...多分やけどな」
「お前....恐らく100%それだろうよい。ったく変な奴に好かれちまったもんだ」
「...そう言えばその時に変な男達にも囲まれて結果ボコボコにしてもたんやけど....もしかして関係あったりする...よな?」
「ハハハっ!当たりだろうなァ。そいつらに目当てをつけろっつーサインなんだろうぜ。...本当お前は船から出ちまっても心配事が耐えねェなァ(笑)」
もうちょっと周りを疑う事をしろと言われたが、それはもう耳が痛くなるレベルで白ひげ海賊団の皆に言われていた事で。
「まァそれが、名無しさんの良い所なんだけどなァ。それで?今も音は鳴ってんのか」
「ずっと鳴ってはおるけど、何か様子が変わってきたというか外が騒がしい気が」
「......ちょっと待て。微かだがそれはおれにも聞こえるよい」
そう言って2人で耳を澄ませていた時だった。
ーバンッ!
「!!」
「おいっ名無しさん!大丈夫かっ?」
「.....えーす...?え、あれ?サボとコアラまで...」
突如として聞こえた覚えのある声に!被っていたお布団から顔だけひょこっと覗かせればそこには少し汗をかいたエースが立っていて。その後ろには何故か少し汚れた姿でサボとコアラも控えていた。