エンドライフ③
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《37. 再会とは偶然ではなく》
「はぁっ...はぁっ.........はは、まじか〜...凄いな、親父」
うちは今、白ひげの海賊船から離れて暫く行った場所にある岩陰に船を止め身体を休めていた。彼らの船から離れてから4ヶ月と数週間。24時間というリミットを迎えた悪魔の実の能力が発動し親父から移転した病の類を自分自身の身に宿していたからだ。
呼吸をする度に痛む臓器、少しでも大きく息を吸おうものなら背中にまでミシミシと音を立てているかのような錯覚さえ覚えるこれは、今まで親父が抱えていた病そのもので。こんな痛みと苦しみに耐えながら過ごしていたのかと思うと、それだけでもう心が苦しくなるレベルだった。
「はぁっ....はぁっ.....っつ」
この感覚に慣れるのは後どのくらいかかるだろうかと意識絶え絶えに、ベッドサイドのボトルへと手を伸ばす。
ーゴトンッ
「あ.....っ、はぁ〜.......きばれー、うちのからだ〜...はは」
エネルギー切れになってはいけないと何とかサッチから貰った山程のフルーツを一つ手にとって喉へ通すも途中で咳き込んでしまって上手く飲み込めない。
(この咳の出方は肺やられてんなぁ〜...ったく親父、どれだけ強靭やってんよ...)
頭で薄らとそんな事を思いながら、滲み出る汗を拭ってベッドへと身体を沈ませる。暫くして呼吸が落ち着けばやっとの思いで水を飲み込めど喉が張り付くような乾きを感じ身体も熱い。
...自分でやった事とはいえここまで侵食されていたとはとあの戦争での姿を思い出して何故だか笑みが溢れた。
「あー..........きっつ(笑)」
...あの時親父が万全であったのなら。
きっと未来は違ったかもしれないと何度思った事だろうか。もしもこの先に待つ最悪を止められないのだとしても、親父がこの苦しみを抱えて臨むより自分が奪ってでも取り除いた方が幾分か希望があるように思えていた。
(......はー...落ち着いてきた....ちょっと、寝よ...か...)
結構波があるこの病。
慢性化はしているが落ち着いている時は比較的元気な上、発作がきても暫く持ち堪えれば人並みに呼吸も出来る。だからその間だけは意識を失うようにだが少し眠れた。
そしてまた辛い波がやってきて暫く時間が経てば締め付けられるような苦しさで目を覚まし咳が止まらないの繰り返しだった。
この状態がもう4ヶ月以上は続いていて、エースの居る先を示すビブルカードを眺めては、まだ...まだ大丈夫やと自分を勇気づけ一日でも早くこの病に慣れる他なかった。
「はぁっ...........へへ、っ...綺麗、やなぁ...」
今日もまた、これから日が上がるであろう早朝に目が覚めて軽くフラフラとしながら甲板へと歩き出る。
暗闇に沈んでいた夜が朝日の光を浴びてオレンジ色に染まっていく様が好きだった。誰よりも、何よりも大切で仕方がないエースを彷彿とさせる温かい色。
...心が満たされて仕方がない、大好きな色。
これで今日も力を貰えたなと嬉しく思いながら、日が差し込み切るにはかなり早い空を脳裏におさめる。荷箱を背もたれにして心地の良い風を肌で感じた。
(.........皆は、元気かなぁ。...エースは、元気やろか...)
瞳を閉じてしまえば、波の音に連れられて通り過ぎて行く風がより一層気持ちがいい。
...あぁ、今日はこのまま少し休めそうかもなと思いながら意識を手放しかける。すると低いのによく通る声色が聞こえた気がして目を開けば、ぼやけた視界の数メートル先に誰かが立っている姿を捉えてすぐ様後ろへと飛び退いた。
「っ!!カハッ...ゴホゴホゴホッ.....はぁっ........誰や」
衝撃に耐え切れず臓器が軋んで呼吸が苦しいが今はそれ所ではない。油断していたなと思いつつ太ももに装備していた刀を取り出し構えれば背中を汗が伝っていった。
しかし相手はうちの警戒した様子には意に介さないかのようにじっとこちらを見据えたままで。数秒置いてから静かに口を開いた。
「お前...何だ、それは。どこで貰った」
「............は、何の、事や...」
「前に会った時にはそんな症状無かっただろう」
あたかも前から知っていたかのように話す目の前の男性に、誰と間違えてるんやと思いながらじっと観察をしていれば、不意に記憶の端に映ったある冬島の青年が頭を過ぎる。
「あ...れ?キミ.....もしか、して」
「とりあえずこれ以上ここで話すのは時間の無駄だ。おれと一緒に来て貰う」
「....は、あの」
「″ROOM ″」
何の掛け声なのかと理解する前にうちの身体は変な浮遊感を覚える。すると同時に身体が落ちる気配を感じて軽く身構えれば何かに抱きかかえられた衝撃が走り、辛うじて繋いでいた意識はそこで途絶えた。
「はぁっ...はぁっ.........はは、まじか〜...凄いな、親父」
うちは今、白ひげの海賊船から離れて暫く行った場所にある岩陰に船を止め身体を休めていた。彼らの船から離れてから4ヶ月と数週間。24時間というリミットを迎えた悪魔の実の能力が発動し親父から移転した病の類を自分自身の身に宿していたからだ。
呼吸をする度に痛む臓器、少しでも大きく息を吸おうものなら背中にまでミシミシと音を立てているかのような錯覚さえ覚えるこれは、今まで親父が抱えていた病そのもので。こんな痛みと苦しみに耐えながら過ごしていたのかと思うと、それだけでもう心が苦しくなるレベルだった。
「はぁっ....はぁっ.....っつ」
この感覚に慣れるのは後どのくらいかかるだろうかと意識絶え絶えに、ベッドサイドのボトルへと手を伸ばす。
ーゴトンッ
「あ.....っ、はぁ〜.......きばれー、うちのからだ〜...はは」
エネルギー切れになってはいけないと何とかサッチから貰った山程のフルーツを一つ手にとって喉へ通すも途中で咳き込んでしまって上手く飲み込めない。
(この咳の出方は肺やられてんなぁ〜...ったく親父、どれだけ強靭やってんよ...)
頭で薄らとそんな事を思いながら、滲み出る汗を拭ってベッドへと身体を沈ませる。暫くして呼吸が落ち着けばやっとの思いで水を飲み込めど喉が張り付くような乾きを感じ身体も熱い。
...自分でやった事とはいえここまで侵食されていたとはとあの戦争での姿を思い出して何故だか笑みが溢れた。
「あー..........きっつ(笑)」
...あの時親父が万全であったのなら。
きっと未来は違ったかもしれないと何度思った事だろうか。もしもこの先に待つ最悪を止められないのだとしても、親父がこの苦しみを抱えて臨むより自分が奪ってでも取り除いた方が幾分か希望があるように思えていた。
(......はー...落ち着いてきた....ちょっと、寝よ...か...)
結構波があるこの病。
慢性化はしているが落ち着いている時は比較的元気な上、発作がきても暫く持ち堪えれば人並みに呼吸も出来る。だからその間だけは意識を失うようにだが少し眠れた。
そしてまた辛い波がやってきて暫く時間が経てば締め付けられるような苦しさで目を覚まし咳が止まらないの繰り返しだった。
この状態がもう4ヶ月以上は続いていて、エースの居る先を示すビブルカードを眺めては、まだ...まだ大丈夫やと自分を勇気づけ一日でも早くこの病に慣れる他なかった。
「はぁっ...........へへ、っ...綺麗、やなぁ...」
今日もまた、これから日が上がるであろう早朝に目が覚めて軽くフラフラとしながら甲板へと歩き出る。
暗闇に沈んでいた夜が朝日の光を浴びてオレンジ色に染まっていく様が好きだった。誰よりも、何よりも大切で仕方がないエースを彷彿とさせる温かい色。
...心が満たされて仕方がない、大好きな色。
これで今日も力を貰えたなと嬉しく思いながら、日が差し込み切るにはかなり早い空を脳裏におさめる。荷箱を背もたれにして心地の良い風を肌で感じた。
(.........皆は、元気かなぁ。...エースは、元気やろか...)
瞳を閉じてしまえば、波の音に連れられて通り過ぎて行く風がより一層気持ちがいい。
...あぁ、今日はこのまま少し休めそうかもなと思いながら意識を手放しかける。すると低いのによく通る声色が聞こえた気がして目を開けば、ぼやけた視界の数メートル先に誰かが立っている姿を捉えてすぐ様後ろへと飛び退いた。
「っ!!カハッ...ゴホゴホゴホッ.....はぁっ........誰や」
衝撃に耐え切れず臓器が軋んで呼吸が苦しいが今はそれ所ではない。油断していたなと思いつつ太ももに装備していた刀を取り出し構えれば背中を汗が伝っていった。
しかし相手はうちの警戒した様子には意に介さないかのようにじっとこちらを見据えたままで。数秒置いてから静かに口を開いた。
「お前...何だ、それは。どこで貰った」
「............は、何の、事や...」
「前に会った時にはそんな症状無かっただろう」
あたかも前から知っていたかのように話す目の前の男性に、誰と間違えてるんやと思いながらじっと観察をしていれば、不意に記憶の端に映ったある冬島の青年が頭を過ぎる。
「あ...れ?キミ.....もしか、して」
「とりあえずこれ以上ここで話すのは時間の無駄だ。おれと一緒に来て貰う」
「....は、あの」
「″
何の掛け声なのかと理解する前にうちの身体は変な浮遊感を覚える。すると同時に身体が落ちる気配を感じて軽く身構えれば何かに抱きかかえられた衝撃が走り、辛うじて繋いでいた意識はそこで途絶えた。