エンドライフ③
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《31.明かされるもの 》
「ゼハハハッ!それにしてもサッチ、名無しさんを連れてくるなんてやるじゃァねェーか」
「祝いの場には華が必要だろーっ?」
「ゼハハっ、違いねェ!どうだァ名無しさん、呑んでるかァ?」
「呑んどうでー。おつまみもまだまだ作ったから食べよ」
夢のような時間から一転して、うちは今約束通りサッチとティーチと一緒にお酒を飲み交わしている。お酒はティーチが用意したものだと言っていたので、そのお酒だけ瓶に先に触れておき最大で戻せる24時間分の時間をリセットしてから飲むようにしていた。すると案の定お酒の色が少しだけ変化していたのだ。
(やっぱり何か仕込んどったんか。サッチレベルの人間が、そう易々と殺される訳ないもんな)
何食わぬ顔で卑怯な手を使っているのに、微塵も表に出さず目の前でサッチと笑い合うティーチ。言い知れない嫌悪感を感じながらも我慢して笑顔でその場をやり過ごす。
そこからは特に何も起きないまま数時間が経った頃サッチも飲みすぎたのか酔い潰れてきたのを確認し、ティーチは変わらぬ笑顔で話しかけてきた。
「サッチは潰れちまったなァ。名無しさん、お前は平気なのか?」
「お酒には強いからなー。まだ一度も酔った事ないんよ」
「ゼハハハ!強ェ女は好きだぜ、ほらよもっと飲みやがれェ」
「ティーチこそ全然飲んでへんやんか、注いだるからジョッキ出し」
テーブルに突っ伏して寝息を立てるサッチ。ティーチはその姿を横目に写しながら、さっきまではずっといつもの笑みだったのが一転して何かを伺うように一瞬目が細められたのをうちは見逃さなかった。
するとうちの視線に気がついたのか、笑みは絶やさないまま静かに話かけてくる。
「...名無しさん、お前ェはよォずっと探してたお宝が目の前にあったらどうする?」
「何やねん急に。何かいいもんでも見つけたんか?」
「へへへッ、そうなんだよォ。俺が探し求めて止まなかったもんが...やっと手に入るかもしれねェーんだ」
「へぇー、ティーチにも欲しいもの何てあったんやなぁ。いつもお宝にすらそんな興味無さそうやのに」
何気無しにそう言えば、ティーチは笑みを深めたままグイッと並々に注がれたお酒を煽り樽のジョッキがテーブルに打ち付けられる音だけが響く。口の端からは溢れたお酒がつたっていてそれすらも不気味に見えるものだから不思議だ。
その様子を黙って見つめていると、何が面白いのかより一層笑みを増してこちらを見つめ返してきた。
「もうやめにしようぜェ名無しさん」
「....何がや」
「分かってんだろォ?俺が言いたい事がよ。お前が黙って見過ごしてくれるっつーんなら、俺ァお前には何もしねェ」
そう言いながら取り出したのは小型な銃で、サッチに見えないテーブルの位置からうちに向かって向けている。
「...はー。それで?何がしたいんティーチは」
「ゼハハハハ!相変わらず肝っ玉が座ってんなァ!お前が俺に手を貸すってんならァ喜んで仲間にしてやったのによォ!」
「それは残念やったなぁ。うちは海賊に属しては無くても、親父達への恩義は通すつもりやねん」
「だろうなァ!出会った頃からずっと俺の事を目の敵みてェな目で見やがってよォ、まだ何もしちゃいねェーのにたまったもんじゃねェぜェ」
「分かっとって話しかけてきとったんはどこのどいつよ。あんたはそれを楽しんどったやろ?」
「当たり前ェーだろお前、馬鹿みてェーに家族ごっこしてる奴らは微塵も気づきゃしねェのによ、名無しさんお前だけが俺の真の姿に気がついてたんだぜ?悪い気はしねェだろォ」
「頭、おかしいんやな」
あんなに笑い合って肩を組んで過ごしていた白ひげの皆を嘲笑うかのように言い放ったティーチ。今まで感じた事もない怒りが自分の中からふつふつと込み上げてくるのを感じた。
「ゼハハッ、そう怒るなよォ。どうやったって普通に殺り合えばお前に分があるんだ....今の俺じゃァなァ」
「!!」
突如3つの気配を感じて、サッチを庇うように引きずりながら後ろへと飛び退く。すると扉を開けて入ってきたのはエースと戦っていた時に黒ひげ側に居た人間達。
(.....ははっ、なるほどな。気配をここまで消せりゃ普通の隊員じゃ気がつかへんはずやわ)
どうやってサッチが消されたのか徐々に明らかになっていく背景。今日に限って親父達もナース達も居ないこの船は格好の餌食そのものだった。
「ゼハハハッ!それにしてもサッチ、名無しさんを連れてくるなんてやるじゃァねェーか」
「祝いの場には華が必要だろーっ?」
「ゼハハっ、違いねェ!どうだァ名無しさん、呑んでるかァ?」
「呑んどうでー。おつまみもまだまだ作ったから食べよ」
夢のような時間から一転して、うちは今約束通りサッチとティーチと一緒にお酒を飲み交わしている。お酒はティーチが用意したものだと言っていたので、そのお酒だけ瓶に先に触れておき最大で戻せる24時間分の時間をリセットしてから飲むようにしていた。すると案の定お酒の色が少しだけ変化していたのだ。
(やっぱり何か仕込んどったんか。サッチレベルの人間が、そう易々と殺される訳ないもんな)
何食わぬ顔で卑怯な手を使っているのに、微塵も表に出さず目の前でサッチと笑い合うティーチ。言い知れない嫌悪感を感じながらも我慢して笑顔でその場をやり過ごす。
そこからは特に何も起きないまま数時間が経った頃サッチも飲みすぎたのか酔い潰れてきたのを確認し、ティーチは変わらぬ笑顔で話しかけてきた。
「サッチは潰れちまったなァ。名無しさん、お前は平気なのか?」
「お酒には強いからなー。まだ一度も酔った事ないんよ」
「ゼハハハ!強ェ女は好きだぜ、ほらよもっと飲みやがれェ」
「ティーチこそ全然飲んでへんやんか、注いだるからジョッキ出し」
テーブルに突っ伏して寝息を立てるサッチ。ティーチはその姿を横目に写しながら、さっきまではずっといつもの笑みだったのが一転して何かを伺うように一瞬目が細められたのをうちは見逃さなかった。
するとうちの視線に気がついたのか、笑みは絶やさないまま静かに話かけてくる。
「...名無しさん、お前ェはよォずっと探してたお宝が目の前にあったらどうする?」
「何やねん急に。何かいいもんでも見つけたんか?」
「へへへッ、そうなんだよォ。俺が探し求めて止まなかったもんが...やっと手に入るかもしれねェーんだ」
「へぇー、ティーチにも欲しいもの何てあったんやなぁ。いつもお宝にすらそんな興味無さそうやのに」
何気無しにそう言えば、ティーチは笑みを深めたままグイッと並々に注がれたお酒を煽り樽のジョッキがテーブルに打ち付けられる音だけが響く。口の端からは溢れたお酒がつたっていてそれすらも不気味に見えるものだから不思議だ。
その様子を黙って見つめていると、何が面白いのかより一層笑みを増してこちらを見つめ返してきた。
「もうやめにしようぜェ名無しさん」
「....何がや」
「分かってんだろォ?俺が言いたい事がよ。お前が黙って見過ごしてくれるっつーんなら、俺ァお前には何もしねェ」
そう言いながら取り出したのは小型な銃で、サッチに見えないテーブルの位置からうちに向かって向けている。
「...はー。それで?何がしたいんティーチは」
「ゼハハハハ!相変わらず肝っ玉が座ってんなァ!お前が俺に手を貸すってんならァ喜んで仲間にしてやったのによォ!」
「それは残念やったなぁ。うちは海賊に属しては無くても、親父達への恩義は通すつもりやねん」
「だろうなァ!出会った頃からずっと俺の事を目の敵みてェな目で見やがってよォ、まだ何もしちゃいねェーのにたまったもんじゃねェぜェ」
「分かっとって話しかけてきとったんはどこのどいつよ。あんたはそれを楽しんどったやろ?」
「当たり前ェーだろお前、馬鹿みてェーに家族ごっこしてる奴らは微塵も気づきゃしねェのによ、名無しさんお前だけが俺の真の姿に気がついてたんだぜ?悪い気はしねェだろォ」
「頭、おかしいんやな」
あんなに笑い合って肩を組んで過ごしていた白ひげの皆を嘲笑うかのように言い放ったティーチ。今まで感じた事もない怒りが自分の中からふつふつと込み上げてくるのを感じた。
「ゼハハッ、そう怒るなよォ。どうやったって普通に殺り合えばお前に分があるんだ....今の俺じゃァなァ」
「!!」
突如3つの気配を感じて、サッチを庇うように引きずりながら後ろへと飛び退く。すると扉を開けて入ってきたのはエースと戦っていた時に黒ひげ側に居た人間達。
(.....ははっ、なるほどな。気配をここまで消せりゃ普通の隊員じゃ気がつかへんはずやわ)
どうやってサッチが消されたのか徐々に明らかになっていく背景。今日に限って親父達もナース達も居ないこの船は格好の餌食そのものだった。