エンドライフ③
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《30. ひとときの幸せな日常》
あれから暫くの間どうやっても抜け出せなかった抱擁はエースが力を緩めた一瞬でどうにか抜け出せて、今はただただ床に座りながら穏やかな寝顔を眺めている。
(大きくなったなぁ...本間。昔はうちより小さかったのに)
眉間の皺は未だ健在やけどな、と軽くつつきながら笑えばムズムズとするのかぎゅっとした顔に変わっていき可愛いなぁと心が温かくなる。
自分からエースに触れる時は物凄く勇気が要る行為なのでこうやって眠っていてくれる時は少しだけ、気持ちを楽に触れられるのだ。今ではもう習慣になったこの頭に触れるのも後何回あるかなと思いながら視界の端に入った手のひらを見つめた。
(......。ちょっと、だけや)
自分からはした事のない握手にも似た行為。エースの右手を両手でそっと包んでその温もりを忘れたくなくて数秒だけ目を閉じて感覚を焼き付けた。
「.......頑張るからな、エース」
再度その手のひらに誓いを立てて、床に座っていた足から音をたてないように起き上がる。最後にもう一度だけ柔らかく頭を撫でつけてからそっと部屋を後にした。
...時間はまだお昼過ぎ、刻一刻とその時は迫っている。
「お、名無しさんちゃんじゃねェーか!どうしたよ、エースならここには居ねェぜ?」
「ん?あぁエースならうちの部屋で寝とうで」
「!!!っおい、おいおい....俺は聞いてねェーぞ!!どういうこったよ!」
「?朝食べたらさ、二度寝するわって言うてソファーで爆睡しにきたんよ」
「あっ....そう、そう言う事な。...んだよ期待しちまった」
どこか残念そうにシュンとするサッチに本間にゴシップが好きやなぁーと笑いかける。そうじゃねェーんだけどそれでいいぜもう...と返ってきたので、それに笑いながら軽めの食事をお願いした。
すると次第にゾロゾロと増えていく食堂の人口密度。何でも大きな街があるらしく皆軽めに食べてから夕刻頃に出掛けるのだと言う。
「...そういえばさ、今日サッチ達船の見張り番やんか。うちも今日は出掛ける予定ないから一緒に晩食べへん?」
「おっ名無しさんちゃんも出掛けねェーんだな?ラッキー、んじゃァよ俺らと一緒に呑もうぜ!」
「あ、他に誰か誘っとったんか。うち行っても大丈夫なん」
「実はさティーチに久々誘われちまってよォ!能力者になる祝いの土産をくれるっつーからさー、俺ちょっと楽しみにしてんだよなァ〜」
何だろな〜可愛い姉ちゃんかなと話すサッチに一瞬息をするのを忘れてしまっていた。
「...そっかー、楽しみやなぁ!ほなせっかくやしうちもサッチのお祝いにお呼ばれしよかな」
「へへん、いいぜ存分に祝ってくれよ!明日の朝には能力者として俺もビシッと生まれ変わってるだろうからなァ」
「泳ぎが得意な海の漢、サッチの名はもういいん?」
「分かってねェなァ名無しさんちゃんは...泳げようと泳げまいと、俺の漢としての輝きは消え失せねェーのよ?」
「そうな〜。そうやといいなぁ」
「あっ信じてねェーな?名無しさんちゃん」
2人で顔を見合わせて笑っているとゾロゾロといつもの面子が集まってくる。
「サッチ、名無しさんを独り占めたァお前も男を上げたじゃねェーか」
「ラクヨウ!二日酔い、大丈夫なん?(笑)」
「仕方なく俺がついててやったからな、もうメシ食えるぐらいには回復したぜ」
「ははっ相変わらず面倒見が良いよなービスタは」
「おっ、何だよお前ら揃いも揃って。今からメシか?」
「マルコも今からなん?うちも今サッチに頼んだとこやで」
そこまで話をした所で、イゾウとハルタも何やら楽し気にやってきて最早定位置となった席に各々で腰を掛ける。一つだけ空いた自分の右側の席の主は後暫くしたらお腹を空かせたと言ってやってくるのだろうなと想像をしただけで笑顔になる。
「名無しさん、顔がニヤけてるよい」
「...元からこんな顔やねん」
「そうか、確かに名無しさんはエースの事を話す時は大抵そんな顔だったな」
「イゾウはまーたそうやって人の観察をさー?」
「でも間違ってもいないんでしょ?嬉しそうな顔してんのはいい事だよ」
「!あーもうっ、はい、この話!おしまいなっ」
ドッと笑い声が溢れて何ら恥ずかしい事はしていないはずなのに途端に少し恥ずかしくなった。
すると今の今まで話題の渦中にいたエースがお腹をさすりながら腹減ったとやってきて、お前おれも起こしてからいけよなと発言してしまった事もあり、一気に皆の顔がニヤニヤとしたので何も言われていないのに違うから!と声を上げてしまっていた。...くそう。
その後サッチも加われば一気に食事は大盛り上がりで。
笑い泣きしてしまうぐらいに本当、幸せな一時だと胸に刻んだ。
あれから暫くの間どうやっても抜け出せなかった抱擁はエースが力を緩めた一瞬でどうにか抜け出せて、今はただただ床に座りながら穏やかな寝顔を眺めている。
(大きくなったなぁ...本間。昔はうちより小さかったのに)
眉間の皺は未だ健在やけどな、と軽くつつきながら笑えばムズムズとするのかぎゅっとした顔に変わっていき可愛いなぁと心が温かくなる。
自分からエースに触れる時は物凄く勇気が要る行為なのでこうやって眠っていてくれる時は少しだけ、気持ちを楽に触れられるのだ。今ではもう習慣になったこの頭に触れるのも後何回あるかなと思いながら視界の端に入った手のひらを見つめた。
(......。ちょっと、だけや)
自分からはした事のない握手にも似た行為。エースの右手を両手でそっと包んでその温もりを忘れたくなくて数秒だけ目を閉じて感覚を焼き付けた。
「.......頑張るからな、エース」
再度その手のひらに誓いを立てて、床に座っていた足から音をたてないように起き上がる。最後にもう一度だけ柔らかく頭を撫でつけてからそっと部屋を後にした。
...時間はまだお昼過ぎ、刻一刻とその時は迫っている。
「お、名無しさんちゃんじゃねェーか!どうしたよ、エースならここには居ねェぜ?」
「ん?あぁエースならうちの部屋で寝とうで」
「!!!っおい、おいおい....俺は聞いてねェーぞ!!どういうこったよ!」
「?朝食べたらさ、二度寝するわって言うてソファーで爆睡しにきたんよ」
「あっ....そう、そう言う事な。...んだよ期待しちまった」
どこか残念そうにシュンとするサッチに本間にゴシップが好きやなぁーと笑いかける。そうじゃねェーんだけどそれでいいぜもう...と返ってきたので、それに笑いながら軽めの食事をお願いした。
すると次第にゾロゾロと増えていく食堂の人口密度。何でも大きな街があるらしく皆軽めに食べてから夕刻頃に出掛けるのだと言う。
「...そういえばさ、今日サッチ達船の見張り番やんか。うちも今日は出掛ける予定ないから一緒に晩食べへん?」
「おっ名無しさんちゃんも出掛けねェーんだな?ラッキー、んじゃァよ俺らと一緒に呑もうぜ!」
「あ、他に誰か誘っとったんか。うち行っても大丈夫なん」
「実はさティーチに久々誘われちまってよォ!能力者になる祝いの土産をくれるっつーからさー、俺ちょっと楽しみにしてんだよなァ〜」
何だろな〜可愛い姉ちゃんかなと話すサッチに一瞬息をするのを忘れてしまっていた。
「...そっかー、楽しみやなぁ!ほなせっかくやしうちもサッチのお祝いにお呼ばれしよかな」
「へへん、いいぜ存分に祝ってくれよ!明日の朝には能力者として俺もビシッと生まれ変わってるだろうからなァ」
「泳ぎが得意な海の漢、サッチの名はもういいん?」
「分かってねェなァ名無しさんちゃんは...泳げようと泳げまいと、俺の漢としての輝きは消え失せねェーのよ?」
「そうな〜。そうやといいなぁ」
「あっ信じてねェーな?名無しさんちゃん」
2人で顔を見合わせて笑っているとゾロゾロといつもの面子が集まってくる。
「サッチ、名無しさんを独り占めたァお前も男を上げたじゃねェーか」
「ラクヨウ!二日酔い、大丈夫なん?(笑)」
「仕方なく俺がついててやったからな、もうメシ食えるぐらいには回復したぜ」
「ははっ相変わらず面倒見が良いよなービスタは」
「おっ、何だよお前ら揃いも揃って。今からメシか?」
「マルコも今からなん?うちも今サッチに頼んだとこやで」
そこまで話をした所で、イゾウとハルタも何やら楽し気にやってきて最早定位置となった席に各々で腰を掛ける。一つだけ空いた自分の右側の席の主は後暫くしたらお腹を空かせたと言ってやってくるのだろうなと想像をしただけで笑顔になる。
「名無しさん、顔がニヤけてるよい」
「...元からこんな顔やねん」
「そうか、確かに名無しさんはエースの事を話す時は大抵そんな顔だったな」
「イゾウはまーたそうやって人の観察をさー?」
「でも間違ってもいないんでしょ?嬉しそうな顔してんのはいい事だよ」
「!あーもうっ、はい、この話!おしまいなっ」
ドッと笑い声が溢れて何ら恥ずかしい事はしていないはずなのに途端に少し恥ずかしくなった。
すると今の今まで話題の渦中にいたエースがお腹をさすりながら腹減ったとやってきて、お前おれも起こしてからいけよなと発言してしまった事もあり、一気に皆の顔がニヤニヤとしたので何も言われていないのに違うから!と声を上げてしまっていた。...くそう。
その後サッチも加われば一気に食事は大盛り上がりで。
笑い泣きしてしまうぐらいに本当、幸せな一時だと胸に刻んだ。