エンドライフ③
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《27. 言えない真実 》
「....それで?何かおれに言う事はねェのかよい」
「..........ごめんなさい」
うちは今、医務室に招かれた後無言のまま見つめてきたマルコに腕を引かれ椅子に座らされたかと思えば丁寧な手当てを受けている。思ったよりも深く爪が刺さってしまっていたらしく見る人が見ればすぐに自分でやったのだと分かってしまうだろう。
最後に再生の炎を当てられて終わりだよいと言われるまではお互い無言で、ギシッというマルコの椅子から響いた音を合図に目線を上げた。
「...マルコ」
「何だよい」
「あのな.....、」
全てを言ってしまいたいのに開いた口からは音が言葉になってくれない。数回開閉を繰り返してから、一度深呼吸をして気持ちを落ち着ける。そして、前からずっとこの日の為にお願いしたかった思いを告げた。
「多分、今日...事件が起きる」
「っ!....今日ってお前...まだおれらは島に到着したばっかりだぜ?...........敵襲か」
「...............」
「...名無しさん、話せる範囲でいい教えてくれ」
うちを怖がらせないようにと優しい声で真剣に問いただしてくるマルコ。その優しさにぐっと唇を噛み締めて、ただ視線だけを返した。
...海賊船での最悪の罪、「仲間殺し」がこれから起きる事実があるのだとしても30年以上この船に乗り誰よりも家族を守り大切にしてきたマルコに、その言葉だけは言えなかったのだ。
「ごめんなマルコ。ただな、一つだけお願いしたいんよ」
「言っただろ、おれに出来る事なら何でも協力するよい」
「もしな、今日起こる出来事を完全に防げんかった場合...絶対に、この船から誰も出さへんといて欲しいんよ」
「船から出さねェって...そいつが起きるっつー後の話か」
「うん。絶対に、絶対に...出さへんといて欲しいねん」
もし自分がティーチの制御に失敗して動けない状態になってしまった場合や最悪命を落としてしまった場合、エースを止めてくれる誰かが必要だった。
何せ相手の力は未知数。この数年船で観察してきていても尻尾すら微塵も掴ませなかったのだ。
「....話は分かったよい」
「ごめんな、ほぼ何も話されへんくて。本間に、ありがとう」
「......なァ名無しさん」
「ん?」
「死ぬ気じゃァねェだろうな?」
「!まさか。うちにはやり遂げたい目標がある、それまでは何としても生き延びるよ」
「ならいいんだけどよ。なァーんか、妙な胸騒ぎがするよい」
「やめてよ怖いな(笑)大丈夫よ、なんとかなるさ」
「お前の大丈夫ほど信用ならねェもんはねェよ」
机に肘をついてこっちを見ながら笑ったマルコに確かになぁと自分の中で頷く。何にせよ、もっと未来に来ると思っていた出来事が今目の前で起きようとしているのだ。
(.....サッチ、絶対守ってみせるからなっ...絶対や)
静かに拳を握り笑顔を作りながら席を立つ。
「ほな、ご飯の前に手当てありがとうなーマルコ。ちょっとうち部屋で休んでくるわ」
エースには眠たくなって部屋に戻ったって伝えといてほしいとだけマルコに伝えて医務室を後にする。
マルコはそれをいつもと変わらぬ笑顔で見送って扉が閉まると同時に真顔になった。
「まさか...なァ」
名無しさんの去った扉の方を見つめて思案しているマルコが居たなどとは既に部屋を去った名無しさんは知る由もない。
「....それで?何かおれに言う事はねェのかよい」
「..........ごめんなさい」
うちは今、医務室に招かれた後無言のまま見つめてきたマルコに腕を引かれ椅子に座らされたかと思えば丁寧な手当てを受けている。思ったよりも深く爪が刺さってしまっていたらしく見る人が見ればすぐに自分でやったのだと分かってしまうだろう。
最後に再生の炎を当てられて終わりだよいと言われるまではお互い無言で、ギシッというマルコの椅子から響いた音を合図に目線を上げた。
「...マルコ」
「何だよい」
「あのな.....、」
全てを言ってしまいたいのに開いた口からは音が言葉になってくれない。数回開閉を繰り返してから、一度深呼吸をして気持ちを落ち着ける。そして、前からずっとこの日の為にお願いしたかった思いを告げた。
「多分、今日...事件が起きる」
「っ!....今日ってお前...まだおれらは島に到着したばっかりだぜ?...........敵襲か」
「...............」
「...名無しさん、話せる範囲でいい教えてくれ」
うちを怖がらせないようにと優しい声で真剣に問いただしてくるマルコ。その優しさにぐっと唇を噛み締めて、ただ視線だけを返した。
...海賊船での最悪の罪、「仲間殺し」がこれから起きる事実があるのだとしても30年以上この船に乗り誰よりも家族を守り大切にしてきたマルコに、その言葉だけは言えなかったのだ。
「ごめんなマルコ。ただな、一つだけお願いしたいんよ」
「言っただろ、おれに出来る事なら何でも協力するよい」
「もしな、今日起こる出来事を完全に防げんかった場合...絶対に、この船から誰も出さへんといて欲しいんよ」
「船から出さねェって...そいつが起きるっつー後の話か」
「うん。絶対に、絶対に...出さへんといて欲しいねん」
もし自分がティーチの制御に失敗して動けない状態になってしまった場合や最悪命を落としてしまった場合、エースを止めてくれる誰かが必要だった。
何せ相手の力は未知数。この数年船で観察してきていても尻尾すら微塵も掴ませなかったのだ。
「....話は分かったよい」
「ごめんな、ほぼ何も話されへんくて。本間に、ありがとう」
「......なァ名無しさん」
「ん?」
「死ぬ気じゃァねェだろうな?」
「!まさか。うちにはやり遂げたい目標がある、それまでは何としても生き延びるよ」
「ならいいんだけどよ。なァーんか、妙な胸騒ぎがするよい」
「やめてよ怖いな(笑)大丈夫よ、なんとかなるさ」
「お前の大丈夫ほど信用ならねェもんはねェよ」
机に肘をついてこっちを見ながら笑ったマルコに確かになぁと自分の中で頷く。何にせよ、もっと未来に来ると思っていた出来事が今目の前で起きようとしているのだ。
(.....サッチ、絶対守ってみせるからなっ...絶対や)
静かに拳を握り笑顔を作りながら席を立つ。
「ほな、ご飯の前に手当てありがとうなーマルコ。ちょっとうち部屋で休んでくるわ」
エースには眠たくなって部屋に戻ったって伝えといてほしいとだけマルコに伝えて医務室を後にする。
マルコはそれをいつもと変わらぬ笑顔で見送って扉が閉まると同時に真顔になった。
「まさか...なァ」
名無しさんの去った扉の方を見つめて思案しているマルコが居たなどとは既に部屋を去った名無しさんは知る由もない。