エンドライフ③
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《25. 変わらない関係》
「サッチー、気ィつけてな〜!変な女性に捕まったらあかんでー」
「おうっ!任せとけ、ナイスバディな姉ちゃんがいるかちゃんと調査してくるぜっ」
「隊長!ちゃんとしてください」
「うるせェっお前もそろそろ男になれ!」
「自分は結構です。興味ないんで」
「っかーーーー!これだからモテる男はよっ」
「早く行けよい」
ただの見送りのはずなのに四番隊の時は毎回騒がしい。
白ひげ海賊団の中では所謂名物の一つだ。それもこれもサッチの気さくな性格と男にはモテる性分もあっての事なのだろう、隊員達にも慕われてたまにあぁやって呆れられているのだから関係性が伺えて見ているだけで面白いのだ。
エースが隊長を引き受けてから半年。
エースももう19歳へと歳を重ねていた。あの日震えていた青年の姿は何処にも無くて、頼られるのが嬉しいのか以前以上にイキイキとしている。
白ひげ海賊団としても名を上げているエース。男の子の成長はあっという間だなとその背中を見る度に何だか不思議な気分になった。
「名無しさんーっ、そっちは仕事終わったのか?」
「これから後2人終わったら午前は終わるでー。何か用事やった?」
「おっ、じゃァそれに合わせるからよ一緒に昼メシ食おうぜ」
「はいはーい。ほなエースも怪我はせんようにな」
あれからの自分達と言えば、何かが変わったというよりも昔の距離感のそれに戻った状態だった。
うち自身はもうエースの頭に触れる事は多少の緊張以外は当たり前にやれてもいるし、エースもエースで以前のように後をついて回る事も無く、偶然タイミングが合えば話をしたり何故かたまに朝を起こしに来たりと、少し変化があった以外特に変わりはない。
これがきっとちょうどいい関係なんやろうなと心穏やかに今日も今日とて最近定着してきた自分の仕事に勤しんでいる。
「はー....マルコ、また夜更かししたんやろ。頭がちがちになっとうで」
「....読み始めたら、止まらなくてよい...」
「ははっ、まぁ気持ちは分からなくはないけどな」
仰向けに寝転がるマルコの頭元で筋肉や骨を矯正しながら凝り固まった首や肩顔周りまでほぐしていく。治療患者が居ない時にはこうやってメンテナンス代わりに隊員達も通ってくれるようになったので、今ではこれも大事な仕事の一環となっていた。
「....それにしてもよ、お前本当に向こうで仕事してたんだなァ...」
「あぁ、これ?気持ちーやろ。治療に近いから慣れるとこっちのが癖になるんよな」
「だからお前の声は落ち着くんだろうなァ...この仕事向いてるよい」
「へへへありがとうございますお客様(笑)」
女性の中では少し低めの部類に入るだろう声も、高過ぎないからこそ聞き取りやすいとよく言われ人を癒し治す上では一つの武器。安心出来るのだと元の世界では役に立っていたので、それをこちらでも褒められるのはやっぱり凄く嬉しいのだ。
今でもたまに思い出す職場の同期や先輩達。帰りたいと寂しくなった事は無かったが、ちゃんとそれらが自分の中に息づいているのだと実感出来る言葉はどこか救われてしまう。
「はい、おしまい。お疲れさん」
「はー........ありがとよい。これをただで受けられるおれらは幸せもんだなァ」
「いつもお世話になってますから」
「どの口が言ってんだよい」
「はははっ!痛い痛い(笑)」
そんなやり取りをしていれば、急いでこちらに向かってくる気配を感じて鍛錬で誰か怪我をしたのか?と2人で顔を見合わせ身支度をするマルコ。呆れたような背中にもう一踏ん張りと声だけかけて医務室の扉を押した。
足取り軽くエースが居た甲板へと向かっていればちょうどエース側も終わったようでこちらに目一杯手を振っている。.....はぁ、可愛いな今日も、と口には決して出さないが締まりのない顔をしているとイゾウによく言われていたので、それはもう仕方がないなとそのままの笑顔で手を振り返した。
「お疲れさんエース。最近部下達はどないよ」
「中々手応え出てきたんじゃねェか?特にこないだ入った3人は身体の使い方が上手ェから鍛え甲斐があるぜ」
「入った当初のエースとマルコみたいやな」
「うげっ辞めろよ名無しさん。未だにマルコの野郎はおれに対してめちゃくちゃ厳しいんだからよォ...」
「はははっ愛の鞭やな〜」
「うるせェーっ、あんな強ェ鞭ばっかでたまるかよ」
他愛もない話をしながらエースと一緒に過ごす些細な時間が自分にとっては心地が良くて、大切だ。今日も楽しそうで良かったなと頬を緩ませて隣を歩いていると今ではもう随分と見上げる形となったエースがひょいっと覗き込んでくる。
「.....嬉しそうだな。何かあったのか?」
「なーんも?へへ早く着いた方がデザート多めにゲットな、ほなお先〜」
「おまっ、ずりィぞ!ちょっと待て!」
食べ物の事となると負けじと対抗してくるエースが面白くて可愛い。僅差という所でうちが勝てば悔しそうに眉を寄せるものだからこんなに身長差が無ければ頭を撫でていた所だ。
「サッチー、気ィつけてな〜!変な女性に捕まったらあかんでー」
「おうっ!任せとけ、ナイスバディな姉ちゃんがいるかちゃんと調査してくるぜっ」
「隊長!ちゃんとしてください」
「うるせェっお前もそろそろ男になれ!」
「自分は結構です。興味ないんで」
「っかーーーー!これだからモテる男はよっ」
「早く行けよい」
ただの見送りのはずなのに四番隊の時は毎回騒がしい。
白ひげ海賊団の中では所謂名物の一つだ。それもこれもサッチの気さくな性格と男にはモテる性分もあっての事なのだろう、隊員達にも慕われてたまにあぁやって呆れられているのだから関係性が伺えて見ているだけで面白いのだ。
エースが隊長を引き受けてから半年。
エースももう19歳へと歳を重ねていた。あの日震えていた青年の姿は何処にも無くて、頼られるのが嬉しいのか以前以上にイキイキとしている。
白ひげ海賊団としても名を上げているエース。男の子の成長はあっという間だなとその背中を見る度に何だか不思議な気分になった。
「名無しさんーっ、そっちは仕事終わったのか?」
「これから後2人終わったら午前は終わるでー。何か用事やった?」
「おっ、じゃァそれに合わせるからよ一緒に昼メシ食おうぜ」
「はいはーい。ほなエースも怪我はせんようにな」
あれからの自分達と言えば、何かが変わったというよりも昔の距離感のそれに戻った状態だった。
うち自身はもうエースの頭に触れる事は多少の緊張以外は当たり前にやれてもいるし、エースもエースで以前のように後をついて回る事も無く、偶然タイミングが合えば話をしたり何故かたまに朝を起こしに来たりと、少し変化があった以外特に変わりはない。
これがきっとちょうどいい関係なんやろうなと心穏やかに今日も今日とて最近定着してきた自分の仕事に勤しんでいる。
「はー....マルコ、また夜更かししたんやろ。頭がちがちになっとうで」
「....読み始めたら、止まらなくてよい...」
「ははっ、まぁ気持ちは分からなくはないけどな」
仰向けに寝転がるマルコの頭元で筋肉や骨を矯正しながら凝り固まった首や肩顔周りまでほぐしていく。治療患者が居ない時にはこうやってメンテナンス代わりに隊員達も通ってくれるようになったので、今ではこれも大事な仕事の一環となっていた。
「....それにしてもよ、お前本当に向こうで仕事してたんだなァ...」
「あぁ、これ?気持ちーやろ。治療に近いから慣れるとこっちのが癖になるんよな」
「だからお前の声は落ち着くんだろうなァ...この仕事向いてるよい」
「へへへありがとうございますお客様(笑)」
女性の中では少し低めの部類に入るだろう声も、高過ぎないからこそ聞き取りやすいとよく言われ人を癒し治す上では一つの武器。安心出来るのだと元の世界では役に立っていたので、それをこちらでも褒められるのはやっぱり凄く嬉しいのだ。
今でもたまに思い出す職場の同期や先輩達。帰りたいと寂しくなった事は無かったが、ちゃんとそれらが自分の中に息づいているのだと実感出来る言葉はどこか救われてしまう。
「はい、おしまい。お疲れさん」
「はー........ありがとよい。これをただで受けられるおれらは幸せもんだなァ」
「いつもお世話になってますから」
「どの口が言ってんだよい」
「はははっ!痛い痛い(笑)」
そんなやり取りをしていれば、急いでこちらに向かってくる気配を感じて鍛錬で誰か怪我をしたのか?と2人で顔を見合わせ身支度をするマルコ。呆れたような背中にもう一踏ん張りと声だけかけて医務室の扉を押した。
足取り軽くエースが居た甲板へと向かっていればちょうどエース側も終わったようでこちらに目一杯手を振っている。.....はぁ、可愛いな今日も、と口には決して出さないが締まりのない顔をしているとイゾウによく言われていたので、それはもう仕方がないなとそのままの笑顔で手を振り返した。
「お疲れさんエース。最近部下達はどないよ」
「中々手応え出てきたんじゃねェか?特にこないだ入った3人は身体の使い方が上手ェから鍛え甲斐があるぜ」
「入った当初のエースとマルコみたいやな」
「うげっ辞めろよ名無しさん。未だにマルコの野郎はおれに対してめちゃくちゃ厳しいんだからよォ...」
「はははっ愛の鞭やな〜」
「うるせェーっ、あんな強ェ鞭ばっかでたまるかよ」
他愛もない話をしながらエースと一緒に過ごす些細な時間が自分にとっては心地が良くて、大切だ。今日も楽しそうで良かったなと頬を緩ませて隣を歩いていると今ではもう随分と見上げる形となったエースがひょいっと覗き込んでくる。
「.....嬉しそうだな。何かあったのか?」
「なーんも?へへ早く着いた方がデザート多めにゲットな、ほなお先〜」
「おまっ、ずりィぞ!ちょっと待て!」
食べ物の事となると負けじと対抗してくるエースが面白くて可愛い。僅差という所でうちが勝てば悔しそうに眉を寄せるものだからこんなに身長差が無ければ頭を撫でていた所だ。