エンドライフ③
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
《13. 親父の温もり 》
「親父、力加減どうかな」
「グララララ、中々上手ェんじゃねェか?...こりゃァ良い」
...うちは今、いつぞやの親父に与えられた罰という名のご褒美をさせてもらっている。今日一日オフという事もあってやる事が無いと親父に言えばだったらおれに付き合いなァと言われたので、促されるがまま親父のベッドの横に座って手のひらのマッサージをしているのだ。
いつも皆を守ってくれる手のひらは、想像以上に大きくて思っていたよりは柔らかい。あんなに大きな武器を扱っているのでもっと豆とかで硬いものかと思い込んでいた。
「親父の手、指一本一本まで筋肉が凄いなー。ほら見て、うちの両手使っても親父の指一本すらも回りきらへんで、凄いなぁ!」
「...随分と楽しそうじゃねェか」
「やってさ、皆の親父を独り占めしとう気分やわこんなん。へへへ後でマルコに自慢したろー」
「お前ェはマルコと特に仲が良かったなァ、どうだあいつは。ちぃーっと口はうるせェがいい兄貴だろ?」
「ははっ確かに!口では全然勝たれへんけどな(笑)でも本間、いっつも助けて貰っとうよマルコにはさ」
そう言いながら思い出すのは、いつも隣で自分を叱って守ってくれた時の事、エースと再会した後不安定な自分を支えてくれた時の事。思えばいつだってこの船での思い出の中には隣にずっとマルコが居た。
「グララララ、いい顔するようになったなァ名無しさん。そんなにこの船が気に入ったのか」
「せやなぁ...本間にいい船やな親父。うちを置いてくれてありがとうな」
余りにも優しい声で親父が話しかけてくれるものだから、嬉しくなってさっきまでの悩み何て吹き飛んでいた。やっぱり親父の側は落ち着くなぁとほくほく笑顔で続けていればふいに名前を呼ばれて、顔を上げる。
するとゆったりとした動作でいつものように温かい手のひらが降ってきてただそれだけなのに心の底からじんわりと安心してしまう。
(不思議やなぁ....親父の手って、本間安心する)
ただ撫でられているだけなのに、そこから親父の優しさや思いが伝わってくるようでぽかぽかとする。されるがままに目を閉じて身を委ねていれば、段々と眠気が襲ってきてしまい気がつけばその温かな手のひらに倒れ込むように眠ってしまっていた。
「グララララッ、まるで赤ん坊だなァ名無しさん。危機感のカケラもありゃァしねェ」
口ではそう言いながらも優しく細められた眼差しはどこまでも慈愛が含まれていて名無しさんが寝入った後もゆったりと頭を撫でる手は止めない白ひげ。
それから暫く経った頃、控え目になったノックに入ってこいと一言告げればあの日の晩以降久々に顔を見せるエースが居た。
「親父、力加減どうかな」
「グララララ、中々上手ェんじゃねェか?...こりゃァ良い」
...うちは今、いつぞやの親父に与えられた罰という名のご褒美をさせてもらっている。今日一日オフという事もあってやる事が無いと親父に言えばだったらおれに付き合いなァと言われたので、促されるがまま親父のベッドの横に座って手のひらのマッサージをしているのだ。
いつも皆を守ってくれる手のひらは、想像以上に大きくて思っていたよりは柔らかい。あんなに大きな武器を扱っているのでもっと豆とかで硬いものかと思い込んでいた。
「親父の手、指一本一本まで筋肉が凄いなー。ほら見て、うちの両手使っても親父の指一本すらも回りきらへんで、凄いなぁ!」
「...随分と楽しそうじゃねェか」
「やってさ、皆の親父を独り占めしとう気分やわこんなん。へへへ後でマルコに自慢したろー」
「お前ェはマルコと特に仲が良かったなァ、どうだあいつは。ちぃーっと口はうるせェがいい兄貴だろ?」
「ははっ確かに!口では全然勝たれへんけどな(笑)でも本間、いっつも助けて貰っとうよマルコにはさ」
そう言いながら思い出すのは、いつも隣で自分を叱って守ってくれた時の事、エースと再会した後不安定な自分を支えてくれた時の事。思えばいつだってこの船での思い出の中には隣にずっとマルコが居た。
「グララララ、いい顔するようになったなァ名無しさん。そんなにこの船が気に入ったのか」
「せやなぁ...本間にいい船やな親父。うちを置いてくれてありがとうな」
余りにも優しい声で親父が話しかけてくれるものだから、嬉しくなってさっきまでの悩み何て吹き飛んでいた。やっぱり親父の側は落ち着くなぁとほくほく笑顔で続けていればふいに名前を呼ばれて、顔を上げる。
するとゆったりとした動作でいつものように温かい手のひらが降ってきてただそれだけなのに心の底からじんわりと安心してしまう。
(不思議やなぁ....親父の手って、本間安心する)
ただ撫でられているだけなのに、そこから親父の優しさや思いが伝わってくるようでぽかぽかとする。されるがままに目を閉じて身を委ねていれば、段々と眠気が襲ってきてしまい気がつけばその温かな手のひらに倒れ込むように眠ってしまっていた。
「グララララッ、まるで赤ん坊だなァ名無しさん。危機感のカケラもありゃァしねェ」
口ではそう言いながらも優しく細められた眼差しはどこまでも慈愛が含まれていて名無しさんが寝入った後もゆったりと頭を撫でる手は止めない白ひげ。
それから暫く経った頃、控え目になったノックに入ってこいと一言告げればあの日の晩以降久々に顔を見せるエースが居た。