エンドライフ③
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《5.事の真相③(エース視点)》
「あのやり取りなら結構前からしているぞ?サッチお前見たことないのか?」
「いけっそこだ名無しさんっ、マルコに一発食らわせろっ」
言っている事は全然違うがサッチの言いたい事はやはり伝わっていなかったようで、どこか落胆の色を見せるサッチ。違うんだと肩を落としながら、ちびちびとお酒を煽る姿はどことなく小さくなったようにすら見える。
「お前の言いたい事は何となくだが察しはついた。だが、あの2人はずっとあんな感じだろう?確かに前に一度外泊した時から距離は近くなった気もするが、俺の見る限り兄弟のそれだ」
「イゾウ、あの2人はいつもあんな感じなのか?やけに距離が近く見えるが...」
「だよな?!なっ?!そうだよそれが言いたかったんだよ俺は!わかってんじゃねェーかエース!」
「〜いって!いきなり背中叩くなよっサッチ!」
冷静なイゾウに少し眉を寄せるエース。そしてようやく言いたい事が伝わって嬉しいのか満面の笑みのサッチがいて、その場は少し異様な光景だった。
「名無しさんは元々マルコが俺達の元に連れてきたからな、俺達には分からない絆もあるんだろうさ」
「えっ...そうなのか?」
「あぁ。俺達が仲間の昇格祝いに宴をやるってなった時近くにちょうど良く無人島があったからそこに立ち寄ったんだ。そこで偶然出会ったのが名無しさんだ。何やら気配を感じたんだろうな、俺達に一言だけ告げて即後を追っていたよ」
「へぇー、そんな事がなァ」
またもやサッチをそっちのけで盛り上がる2人。サッチは未だに歯をぎりぎりとしながら名無しさんとマルコの様子を眺めている。羨ましいのか、時々ぼそっといいなぁと呟いていた事にイゾウとエースは気がついていない。
「今考えてもあの時の名無しさんは本当に度胸があったように思う。何せ女1人と千を超える男共が乗る船と居合わせたんだからな」
「......あいつ...」
「でもそれに全く臆する事なく俺達に会いたかったのだと笑って見せるから皆毒気を抜かれてしまってな、それはもうおかしかったよ」
「会いたかった.....?お前らに?」
「あぁ。恨みや妬みをかう事はあってもあんなに純粋に慕って俺達白ひげ海賊団が好きだなんて言う奴は初めてだったからな。当然オヤジも気に入っちまって次の日起きた時には名無しさんも船に乗る事になっていた」
何でも俺達は、あいつの言う大事な人の恩人に当たるようでな4年もの修行の間探してくれていたらしい、とイゾウが告げるとゆっくりと目を見開くエース。何かに思い当たったのか、口元に手をやって楽しそうに話をしている名無しさんとマルコを見つめた。
「......なァイゾウ。マルコってどのくらい強ェんだ」
「そうだな...実力としては、この船でいっても間違いなく最高幹部クラスだろう。サッチも元々一番隊の隊長の座を蹴ったぐらいだから隊長格は総じて強いさ」
「...はァア?!サッチって、そんな強ェーのかよっ!」
「はははっ見えないか?あれでもアイツは相当強いぞ。能力を使わなければマルコも無傷じゃ済まないだろうな」
「ンンンン?ちょっと待ってくれ、頭が混乱してきた....てっきりマルコなのかと思ったら、サッチの可能性もあるって事か?」
「ん?どういう意味だエース」
「あァいやっ、すまねェこっちの話だ」
1人ウンウンとしながらまさかオヤジって事はねェよな...?などと腕組みをしながら悩んでいると、ふいに横からグイグイと腕を引っ張られたので目を開けて横を見たエースは、サッチの指を差す方向を見て固まった。
「おいっ、ほらぁーー、だから言ったじゃんかよォ...名無しさんちゃんも嬉しそうにしちゃってまァ...」
「まるで子供の戯れ合いだな」
「....................、あれはっ駄目だ」
「へ...?あっ、おいエース!」
サッチの静止にも耳を貸さずお酒を持ったまま名無しさん達の所へと行くエース。その後ろ姿をおろおろとサッチが見守りながらも、イゾウはふっと静かに笑った。
「.....まだまだ若いな、あいつも」
「や〜、そりゃァ俺らよりは大分若ェーけどよ」
「そう言う意味じゃない。......っと、どうしたマルコ名無しさんとの酒はもういいのか?」
「ハハハッ、怖ェ番犬に睨まれちまったからねィ」
「ははっそれはそれは危ない所だったな」
「....え、何、どういう意味よ」
「細けェ事はいいよい。サッチ、つまみが足りなくなってんぞ」
「あっ!!エースめ全部食いやがったな?!く〜ちょっと待ってろ」
そう言ってその場を離れるサッチを見やってイゾウとマルコは顔を見合わせてから笑い合った。
「兄としての勤めは今はお休みか?」
「怖ェ犬ッコロがいりゃァ名無しさんに変に絡む奴も来ねェだろうよい」
そんな会話がされていた何て、名無しさんとエースは勿論サッチも知る由は無い。騒ぎ声の響き渡る甲板には今日も今日とて笑い声が響いている。
「あのやり取りなら結構前からしているぞ?サッチお前見たことないのか?」
「いけっそこだ名無しさんっ、マルコに一発食らわせろっ」
言っている事は全然違うがサッチの言いたい事はやはり伝わっていなかったようで、どこか落胆の色を見せるサッチ。違うんだと肩を落としながら、ちびちびとお酒を煽る姿はどことなく小さくなったようにすら見える。
「お前の言いたい事は何となくだが察しはついた。だが、あの2人はずっとあんな感じだろう?確かに前に一度外泊した時から距離は近くなった気もするが、俺の見る限り兄弟のそれだ」
「イゾウ、あの2人はいつもあんな感じなのか?やけに距離が近く見えるが...」
「だよな?!なっ?!そうだよそれが言いたかったんだよ俺は!わかってんじゃねェーかエース!」
「〜いって!いきなり背中叩くなよっサッチ!」
冷静なイゾウに少し眉を寄せるエース。そしてようやく言いたい事が伝わって嬉しいのか満面の笑みのサッチがいて、その場は少し異様な光景だった。
「名無しさんは元々マルコが俺達の元に連れてきたからな、俺達には分からない絆もあるんだろうさ」
「えっ...そうなのか?」
「あぁ。俺達が仲間の昇格祝いに宴をやるってなった時近くにちょうど良く無人島があったからそこに立ち寄ったんだ。そこで偶然出会ったのが名無しさんだ。何やら気配を感じたんだろうな、俺達に一言だけ告げて即後を追っていたよ」
「へぇー、そんな事がなァ」
またもやサッチをそっちのけで盛り上がる2人。サッチは未だに歯をぎりぎりとしながら名無しさんとマルコの様子を眺めている。羨ましいのか、時々ぼそっといいなぁと呟いていた事にイゾウとエースは気がついていない。
「今考えてもあの時の名無しさんは本当に度胸があったように思う。何せ女1人と千を超える男共が乗る船と居合わせたんだからな」
「......あいつ...」
「でもそれに全く臆する事なく俺達に会いたかったのだと笑って見せるから皆毒気を抜かれてしまってな、それはもうおかしかったよ」
「会いたかった.....?お前らに?」
「あぁ。恨みや妬みをかう事はあってもあんなに純粋に慕って俺達白ひげ海賊団が好きだなんて言う奴は初めてだったからな。当然オヤジも気に入っちまって次の日起きた時には名無しさんも船に乗る事になっていた」
何でも俺達は、あいつの言う大事な人の恩人に当たるようでな4年もの修行の間探してくれていたらしい、とイゾウが告げるとゆっくりと目を見開くエース。何かに思い当たったのか、口元に手をやって楽しそうに話をしている名無しさんとマルコを見つめた。
「......なァイゾウ。マルコってどのくらい強ェんだ」
「そうだな...実力としては、この船でいっても間違いなく最高幹部クラスだろう。サッチも元々一番隊の隊長の座を蹴ったぐらいだから隊長格は総じて強いさ」
「...はァア?!サッチって、そんな強ェーのかよっ!」
「はははっ見えないか?あれでもアイツは相当強いぞ。能力を使わなければマルコも無傷じゃ済まないだろうな」
「ンンンン?ちょっと待ってくれ、頭が混乱してきた....てっきりマルコなのかと思ったら、サッチの可能性もあるって事か?」
「ん?どういう意味だエース」
「あァいやっ、すまねェこっちの話だ」
1人ウンウンとしながらまさかオヤジって事はねェよな...?などと腕組みをしながら悩んでいると、ふいに横からグイグイと腕を引っ張られたので目を開けて横を見たエースは、サッチの指を差す方向を見て固まった。
「おいっ、ほらぁーー、だから言ったじゃんかよォ...名無しさんちゃんも嬉しそうにしちゃってまァ...」
「まるで子供の戯れ合いだな」
「....................、あれはっ駄目だ」
「へ...?あっ、おいエース!」
サッチの静止にも耳を貸さずお酒を持ったまま名無しさん達の所へと行くエース。その後ろ姿をおろおろとサッチが見守りながらも、イゾウはふっと静かに笑った。
「.....まだまだ若いな、あいつも」
「や〜、そりゃァ俺らよりは大分若ェーけどよ」
「そう言う意味じゃない。......っと、どうしたマルコ名無しさんとの酒はもういいのか?」
「ハハハッ、怖ェ番犬に睨まれちまったからねィ」
「ははっそれはそれは危ない所だったな」
「....え、何、どういう意味よ」
「細けェ事はいいよい。サッチ、つまみが足りなくなってんぞ」
「あっ!!エースめ全部食いやがったな?!く〜ちょっと待ってろ」
そう言ってその場を離れるサッチを見やってイゾウとマルコは顔を見合わせてから笑い合った。
「兄としての勤めは今はお休みか?」
「怖ェ犬ッコロがいりゃァ名無しさんに変に絡む奴も来ねェだろうよい」
そんな会話がされていた何て、名無しさんとエースは勿論サッチも知る由は無い。騒ぎ声の響き渡る甲板には今日も今日とて笑い声が響いている。