エンドライフ②
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《59.しばし、お別れ 》
「ほな、また会える日を楽しみにしとく」
「無茶だけはすんなよ」
「エースに言われたくないわ」
「お互い様だろ?」
「まーな(笑)....気ィつけて」
「おうっ。名無しさんも、約束守れよ」
丘を降りた坂の下お互いの船へと帰る為向き合いながら言葉を交わす。立って見上げるとよく分かる遥かに見上げる事となったエースの身長や体つきの変化。
大人になっていくんやなと嬉しい気持ちと同時に、運命の日までのカウントダウンは既に始まっているように感じてしまって少しだけ切なくなった。
この後自分達とは違う航路を目指しているのだと知り、次に会えるのは半年か1年ぐらい先かなと考えながら、去っていく背中をそっと見守っていると数メートル進んだ所でエースが振り返る。
「...........名無しさん」
「...ん、どうしたん」
問いかけには答えずに、ただただじっと見つめてくるエース。何かを言おうとして開きかけた口は一度は閉じたもののそのまま静かに言葉を待っていれば、ぎゅっと眉に力を入れてニッとこちらに笑いかけてきた。
「またなァ、名無しさん!」
「うん、またな...エース!」
そこからはあっという間で一度も振り返る事もなく遠くへ、遠くへと姿を消して行くエース。
次第にその姿すら見えなくなってしまってからも、...何だかそこから動くのが勿体ない気がして暫く立ち尽くしてしまっていた。
「.....おし、行くか」
深呼吸をして、地を踏み締める。空を見上げて目標を定めた。もう、決戦は始まっているのだと自分に喝を入れながらモビーディックへと足を進めた。
マルコとの約束通り暗くなる前に船へと辿り着けば、口々におかえりと迎え入れてくれる皆。たった2日会っていないだけなのに何だか少し懐かしく思えて何気ないこんな日々がずっと続いていけばいいのになと思った。
まずは親父に謝罪をと会いに行けば余計な心配かけさせんじゃねェと笑いながら頭を撫でられて、同様にサッチの所にも会いに行けば一瞬固まった後次は叱るぞと頭をぐしゃぐしゃにされた。...本間にこの船は優し過ぎるから困ってまう。
そんな思いをしみじみと胸に抱きながら甲板を歩いていれば縁に座ったマルコの姿が見えてきた。
「マルコー、ただいまー!今日は時間作ってくれて本間ありがとうな」
「名無しさんか、おかえり。あいつが言ってた例の奴だろ?中々根性ありそうな奴じゃねェかよい」
「.....ほらなー?マルコの好きなタイプやって言うたやろ」
「気色悪い言い方すんなよい!」
笑いながら言い捨ててひょいっと逃げればムッとしながら後を追ってくるマルコに再度笑って声を上げる。それを見た周りの皆がやれやれーとかマルコ隊長負けてんぜーなどと野次を飛ばしてくるものだから、最終的にそちらに矛先が向いてしまったのは言うまでもない。
...これが、17歳のエースと会った最後の日となった。
「ほな、また会える日を楽しみにしとく」
「無茶だけはすんなよ」
「エースに言われたくないわ」
「お互い様だろ?」
「まーな(笑)....気ィつけて」
「おうっ。名無しさんも、約束守れよ」
丘を降りた坂の下お互いの船へと帰る為向き合いながら言葉を交わす。立って見上げるとよく分かる遥かに見上げる事となったエースの身長や体つきの変化。
大人になっていくんやなと嬉しい気持ちと同時に、運命の日までのカウントダウンは既に始まっているように感じてしまって少しだけ切なくなった。
この後自分達とは違う航路を目指しているのだと知り、次に会えるのは半年か1年ぐらい先かなと考えながら、去っていく背中をそっと見守っていると数メートル進んだ所でエースが振り返る。
「...........名無しさん」
「...ん、どうしたん」
問いかけには答えずに、ただただじっと見つめてくるエース。何かを言おうとして開きかけた口は一度は閉じたもののそのまま静かに言葉を待っていれば、ぎゅっと眉に力を入れてニッとこちらに笑いかけてきた。
「またなァ、名無しさん!」
「うん、またな...エース!」
そこからはあっという間で一度も振り返る事もなく遠くへ、遠くへと姿を消して行くエース。
次第にその姿すら見えなくなってしまってからも、...何だかそこから動くのが勿体ない気がして暫く立ち尽くしてしまっていた。
「.....おし、行くか」
深呼吸をして、地を踏み締める。空を見上げて目標を定めた。もう、決戦は始まっているのだと自分に喝を入れながらモビーディックへと足を進めた。
マルコとの約束通り暗くなる前に船へと辿り着けば、口々におかえりと迎え入れてくれる皆。たった2日会っていないだけなのに何だか少し懐かしく思えて何気ないこんな日々がずっと続いていけばいいのになと思った。
まずは親父に謝罪をと会いに行けば余計な心配かけさせんじゃねェと笑いながら頭を撫でられて、同様にサッチの所にも会いに行けば一瞬固まった後次は叱るぞと頭をぐしゃぐしゃにされた。...本間にこの船は優し過ぎるから困ってまう。
そんな思いをしみじみと胸に抱きながら甲板を歩いていれば縁に座ったマルコの姿が見えてきた。
「マルコー、ただいまー!今日は時間作ってくれて本間ありがとうな」
「名無しさんか、おかえり。あいつが言ってた例の奴だろ?中々根性ありそうな奴じゃねェかよい」
「.....ほらなー?マルコの好きなタイプやって言うたやろ」
「気色悪い言い方すんなよい!」
笑いながら言い捨ててひょいっと逃げればムッとしながら後を追ってくるマルコに再度笑って声を上げる。それを見た周りの皆がやれやれーとかマルコ隊長負けてんぜーなどと野次を飛ばしてくるものだから、最終的にそちらに矛先が向いてしまったのは言うまでもない。
...これが、17歳のエースと会った最後の日となった。
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