エンドライフ②
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《58. 灯ったぬくもり 》
「必ず、近いうちにまた会えるから、そん時は今日みたいにいっぱい話聞かせてよ。な?うちはもう同じように消えたりはせーへん、約束する」
「.........、!」
目を閉じて祈るように手のひらに誓った。大丈夫、大丈夫だと思いを込めて、この手が沢山のものを守れるようにとエース自身も守ってくれるようにと祈りを込めた。
すると暫くしてから小さく名前を呼ばれたので握っていた手のひらをゆっくりと離してからエースを見つめる。
「.....名無しさん」
「...なんや」
「..............名無しさん、」
「ふふっ、やから、なんや(笑)」
俯きながらもまるでうちがそこに居るのを確かめるかのように小さく、何度も呼ぶものだから胸の奥からあたたかくなってゆっくりとその声を噛み締めるように目を閉じた。
そうしているとこわごわとそれでも優しく頬に温度が宿ったものだから、初めての仕草に驚いて誘われるがままに瞳を開く。
「えー、す....」
「..........名無しさん、」
それ以上は何も言わず、ただ、ただ静かにゆっくりと壊れものにでも触っているかのように頬に触れてくるエース。
開こうとはしない口元は少しだけ力が抜けていて、何かを確かめるかのようにまるで慈しむかのように優しく触れてくる手のひらが、先程以上に熱く感じてしまって最早エースの体温が上がったのか自分の体温が上がっているのか分からなくなった。
慣れない温度に静かに固まっていると今日幾度となく見たあの優しい笑顔で静かに笑ってくるものだから、一気に身体が熱くなってしまったのはうちのせいではない。
「.....ふはっ、名無しさん...顔赤ェ」
「ぅ、う、うるさいっ、何やねん、ほんまっ」
さっきまでの空気が壊れてやっといつもの調子に戻ったエースは何やら嬉しそうに切なそうに笑うから最早今の自分には気持ちの判断がつかなかった。
「...名無しさん、右手出してくれよ」
「へ...?あぁ、うん、いいけども」
「ハハハっ、警戒し過ぎだろっ」
「誰のせいやねん」
「いいからよ、出してくれ」
屈託も無い笑顔でお願いされてしまえば、断る理由なんて思いもつかなくて言われるがまま手のひらを差し出す。すると、さっきまでうちがしていたように、いやそれ以上に力を込めて握ってくるものだから落ち着いていたはずの心臓はまたもや音を上げ始めていた。
「な、ちょ、エース!」
「....へへッ、いいなァコレ」
「.........へ?何が」
「何つーか、安心するっ」
「安心....?」
「...あぁ。さっき名無しさんに握られた時すげェー驚いたと同時によく分かんねェ感情がこうドバーッときてよォ」
「いや、全然分からん」
「ハハッおれもだ」
そう言いながらも何故だか嬉しそうに手をブンブンとしているので、周りから見たらおかしな光景ではあるがさっきの言いようのない緊張感よりはマシだと心の中で思っていれば、少し真剣な目をしたエースと目が合った。
「なァ名無しさん、コレさおれ以外の奴にはやらねェでくれよ」
「これ?.....手を握るってこと?」
「あァ、そうだ。やらねェでくれ」
「そんな、言われんでも手を繋ぐ機会何て早々無いし大人になってからはエースが初めてやで」
「へっへへ、そうか(笑)んじゃァおれだけなっ」
「....?分かった」
「分かってねェだろ、絶対だからな?」
エースも分からないって言っていた行為なのに、なぜだかうちだけ分かっていない風なのは納得いかないが何だかやっぱり嬉しそうなので良しとした。
そんな事をしていれば、すっかり空はオレンジ色でそろそろ行こかと声を掛ければ最初と違って大好きな笑顔で笑ってくれるのでこの笑顔は落ち着くなあと今日何度目かの安心をした。
「必ず、近いうちにまた会えるから、そん時は今日みたいにいっぱい話聞かせてよ。な?うちはもう同じように消えたりはせーへん、約束する」
「.........、!」
目を閉じて祈るように手のひらに誓った。大丈夫、大丈夫だと思いを込めて、この手が沢山のものを守れるようにとエース自身も守ってくれるようにと祈りを込めた。
すると暫くしてから小さく名前を呼ばれたので握っていた手のひらをゆっくりと離してからエースを見つめる。
「.....名無しさん」
「...なんや」
「..............名無しさん、」
「ふふっ、やから、なんや(笑)」
俯きながらもまるでうちがそこに居るのを確かめるかのように小さく、何度も呼ぶものだから胸の奥からあたたかくなってゆっくりとその声を噛み締めるように目を閉じた。
そうしているとこわごわとそれでも優しく頬に温度が宿ったものだから、初めての仕草に驚いて誘われるがままに瞳を開く。
「えー、す....」
「..........名無しさん、」
それ以上は何も言わず、ただ、ただ静かにゆっくりと壊れものにでも触っているかのように頬に触れてくるエース。
開こうとはしない口元は少しだけ力が抜けていて、何かを確かめるかのようにまるで慈しむかのように優しく触れてくる手のひらが、先程以上に熱く感じてしまって最早エースの体温が上がったのか自分の体温が上がっているのか分からなくなった。
慣れない温度に静かに固まっていると今日幾度となく見たあの優しい笑顔で静かに笑ってくるものだから、一気に身体が熱くなってしまったのはうちのせいではない。
「.....ふはっ、名無しさん...顔赤ェ」
「ぅ、う、うるさいっ、何やねん、ほんまっ」
さっきまでの空気が壊れてやっといつもの調子に戻ったエースは何やら嬉しそうに切なそうに笑うから最早今の自分には気持ちの判断がつかなかった。
「...名無しさん、右手出してくれよ」
「へ...?あぁ、うん、いいけども」
「ハハハっ、警戒し過ぎだろっ」
「誰のせいやねん」
「いいからよ、出してくれ」
屈託も無い笑顔でお願いされてしまえば、断る理由なんて思いもつかなくて言われるがまま手のひらを差し出す。すると、さっきまでうちがしていたように、いやそれ以上に力を込めて握ってくるものだから落ち着いていたはずの心臓はまたもや音を上げ始めていた。
「な、ちょ、エース!」
「....へへッ、いいなァコレ」
「.........へ?何が」
「何つーか、安心するっ」
「安心....?」
「...あぁ。さっき名無しさんに握られた時すげェー驚いたと同時によく分かんねェ感情がこうドバーッときてよォ」
「いや、全然分からん」
「ハハッおれもだ」
そう言いながらも何故だか嬉しそうに手をブンブンとしているので、周りから見たらおかしな光景ではあるがさっきの言いようのない緊張感よりはマシだと心の中で思っていれば、少し真剣な目をしたエースと目が合った。
「なァ名無しさん、コレさおれ以外の奴にはやらねェでくれよ」
「これ?.....手を握るってこと?」
「あァ、そうだ。やらねェでくれ」
「そんな、言われんでも手を繋ぐ機会何て早々無いし大人になってからはエースが初めてやで」
「へっへへ、そうか(笑)んじゃァおれだけなっ」
「....?分かった」
「分かってねェだろ、絶対だからな?」
エースも分からないって言っていた行為なのに、なぜだかうちだけ分かっていない風なのは納得いかないが何だかやっぱり嬉しそうなので良しとした。
そんな事をしていれば、すっかり空はオレンジ色でそろそろ行こかと声を掛ければ最初と違って大好きな笑顔で笑ってくれるのでこの笑顔は落ち着くなあと今日何度目かの安心をした。