エンドライフ②
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《55. 慣れない成長 》
声を上げながら、ゴロンと横になるエースを見て本当に嬉しそうに子供のように笑うから良かったなぁと思いながらつられて笑う。
...何だかまだ夢みたいやなと目の前に広がる海を見つめた。先程までとは打って変わって静かになった丘の上は、日が登ってきたのもあってか太陽も近くて暖かい。吹き抜ける風に気持ちがいいなと頬が緩めばふいにエースが呟いた。
「......綺麗になったな、名無しさん」
聞き間違いだろうかとゆっくりとエースの方を見つめてみれば真っ直ぐとこちらを見ながら、ついさっき見たばかりの優しい顔をしていてまたもや心臓が音を立てる。
「なっ....本間、どうしたんよエース」
「言える時にちゃんと言っておかねェとなと思ってよ」
「昔はブサイクって言われた覚えしかないんやけども...」
「あん時ゃおれも今以上にガキだったからなァ。...サボみてェに馬鹿正直に何て言えるか」
「や......いやいやいやいや、渋滞!エースまでそんなん言うようなったらキャラが渋滞するわっ」
「別にいいじゃねェか、おれはもう悔いは残さねェって決めてんだ」
「.....やからって、そんな.....、何やねんもう」
どうにもこう言った事は気恥ずかしいのだ。
サッチのように今日も可愛いねーみたいな挨拶風であればありがとーみたいな挨拶でこちらも笑って返せるのやが、まるで本間にそう思ってるかのように勘違いしてしまう風に言われると、本気でそんな事を言っているのかとちょっとだけ思ってしまう。
...もっとこう、男慣れしている人達なら平気なのやろうがこちらとら色々拗らせ過ぎた人生を送っているので、サボにしろマルコにしろ今のエースにしろ、そういう直球はお世辞だとは分かってはいても上手く返せへんのだよ、察してほしい。
ほっぺたに熱が集まるのを感じながらそれを隠すかのように膝を立てて腕でガードする。
「ハハハッ、何だよ名無しさんもしかして照れてんのか」
「.......照れてへん」
「相変わらず褒められんのは慣れてねェーのな!」
「こちとら、エース達みたいにそんな褒められまくる顔面してへんのでな。お世辞とか言われても上手く返せれへんのや...本間、もう」
心の準備させて、と腕のガードを深めればさっきまで寝転がっていたエースが起き上がってきて黙ったままじっとこちらを覗き込んでくる。
「.................何やねん」
「いや、心の準備出来たのかと思ってよ」
「!まだ何か言うつもりかっ」
顔の前でバッテンを作りながら腕で少しでもガードをする。耳を塞げば良かったと睨み合いをしている途中で気がついて、何事もなかったようにシュッと両耳を塞ぎにいけば、きょとんとした後エースが大爆笑をしたものだから、何も言われていないはずなのに何だかとても恥ずかしくなってしまった。
「おまっ....ほんっと、アハハハハ!」
「ちょっ、笑いすぎやろ...」
「ハハハハッ....あーっ、本当によォ...」
名無しさんなんだなァとよく分からない事を言っていたので、生まれてこの方ずっと名無しさんやと答えれば、そう言う意味じゃねェーと笑われたので最早何が何だか分からない。
なにぶん10歳のエースしか関わりが無かった為、いきなりそんな素直になられてもこちらはドギマギしてしまって仕方がないのである。7年とはこうも人を成長させるのかと人間の神秘に触れていると、いつの間に笑い止んだのか目の前にちょこんと胡座をかいて座りながらこちらを見つめている。...可愛いからやめてほしい。
「人間の、成長は怖い」
「何言ってんだ、人は成長する生き物なんだよ」
「そうか、凄いなぁ」
「残念ながらお前も人間だぜ名無しさん」
「まじか」
「おうっ、マジだ。良かったなァ」
「うん、良かったわ」
などとよく分からないやり取りをしながらも、やっと心臓も落ち着きを取り戻してきたので一安心。ようやく警戒ガードを解いてみれば、ニッと嬉しそうに笑うのでこっちの笑顔は安心するなと笑顔を返した。
声を上げながら、ゴロンと横になるエースを見て本当に嬉しそうに子供のように笑うから良かったなぁと思いながらつられて笑う。
...何だかまだ夢みたいやなと目の前に広がる海を見つめた。先程までとは打って変わって静かになった丘の上は、日が登ってきたのもあってか太陽も近くて暖かい。吹き抜ける風に気持ちがいいなと頬が緩めばふいにエースが呟いた。
「......綺麗になったな、名無しさん」
聞き間違いだろうかとゆっくりとエースの方を見つめてみれば真っ直ぐとこちらを見ながら、ついさっき見たばかりの優しい顔をしていてまたもや心臓が音を立てる。
「なっ....本間、どうしたんよエース」
「言える時にちゃんと言っておかねェとなと思ってよ」
「昔はブサイクって言われた覚えしかないんやけども...」
「あん時ゃおれも今以上にガキだったからなァ。...サボみてェに馬鹿正直に何て言えるか」
「や......いやいやいやいや、渋滞!エースまでそんなん言うようなったらキャラが渋滞するわっ」
「別にいいじゃねェか、おれはもう悔いは残さねェって決めてんだ」
「.....やからって、そんな.....、何やねんもう」
どうにもこう言った事は気恥ずかしいのだ。
サッチのように今日も可愛いねーみたいな挨拶風であればありがとーみたいな挨拶でこちらも笑って返せるのやが、まるで本間にそう思ってるかのように勘違いしてしまう風に言われると、本気でそんな事を言っているのかとちょっとだけ思ってしまう。
...もっとこう、男慣れしている人達なら平気なのやろうがこちらとら色々拗らせ過ぎた人生を送っているので、サボにしろマルコにしろ今のエースにしろ、そういう直球はお世辞だとは分かってはいても上手く返せへんのだよ、察してほしい。
ほっぺたに熱が集まるのを感じながらそれを隠すかのように膝を立てて腕でガードする。
「ハハハッ、何だよ名無しさんもしかして照れてんのか」
「.......照れてへん」
「相変わらず褒められんのは慣れてねェーのな!」
「こちとら、エース達みたいにそんな褒められまくる顔面してへんのでな。お世辞とか言われても上手く返せれへんのや...本間、もう」
心の準備させて、と腕のガードを深めればさっきまで寝転がっていたエースが起き上がってきて黙ったままじっとこちらを覗き込んでくる。
「.................何やねん」
「いや、心の準備出来たのかと思ってよ」
「!まだ何か言うつもりかっ」
顔の前でバッテンを作りながら腕で少しでもガードをする。耳を塞げば良かったと睨み合いをしている途中で気がついて、何事もなかったようにシュッと両耳を塞ぎにいけば、きょとんとした後エースが大爆笑をしたものだから、何も言われていないはずなのに何だかとても恥ずかしくなってしまった。
「おまっ....ほんっと、アハハハハ!」
「ちょっ、笑いすぎやろ...」
「ハハハハッ....あーっ、本当によォ...」
名無しさんなんだなァとよく分からない事を言っていたので、生まれてこの方ずっと名無しさんやと答えれば、そう言う意味じゃねェーと笑われたので最早何が何だか分からない。
なにぶん10歳のエースしか関わりが無かった為、いきなりそんな素直になられてもこちらはドギマギしてしまって仕方がないのである。7年とはこうも人を成長させるのかと人間の神秘に触れていると、いつの間に笑い止んだのか目の前にちょこんと胡座をかいて座りながらこちらを見つめている。...可愛いからやめてほしい。
「人間の、成長は怖い」
「何言ってんだ、人は成長する生き物なんだよ」
「そうか、凄いなぁ」
「残念ながらお前も人間だぜ名無しさん」
「まじか」
「おうっ、マジだ。良かったなァ」
「うん、良かったわ」
などとよく分からないやり取りをしながらも、やっと心臓も落ち着きを取り戻してきたので一安心。ようやく警戒ガードを解いてみれば、ニッと嬉しそうに笑うのでこっちの笑顔は安心するなと笑顔を返した。