エンドライフ②
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《43.涙と初めての嘘》
無意識に涙が流れる事などあるのだなと未だ浅い呼吸を繰り返しながらどこか現実味も無く思う。拭っても拭っても止まらないそれは、何故今流れてくるのかは理解が出来なかったが、きっと何かの感情なのだろうなと静かに思った。
「っ...........、はぁ、」
嬉しいのかそれとも悲しいのかはたまた驚いたからなのか。自分の涙は何を意味しているのだろうと考えながらも早く止めなければという事だけは分かっていた。
(あかん、めっちゃ泣いてもた....絶対目が腫れとるよ)
数刻してからやっと乾きを取り戻した目元を触ればいつもよりぷくぷくとしている感触に苦笑いする。予想通りに腫れているのだろう目とメイクなど崩れてしまったのだろう顔を誰にも見られたくなくて、能力を発動したまま船への道を歩いていく。
無事に帰れたとしてもお昼ご飯や晩御飯に顔を出さないのは心配をかけるからまずいし、かと言って姿を消したまま明日までモビーディックにて過ごすのはリスクがありすぎる。
そこで一つの選択肢としてたどり着いたのは電伝虫のやり取りがほぼないサッチへと言伝を頼む事だった。
(マルコやったら絶対雰囲気でバレてまうやろし、自分がまた泣いてまう可能性がある...イゾウもビスタも声で分かってもたら困るしな...)
色々考えた消去法がサッチへの伝言だったのだ。
偵察に行く事の少ない四番隊は直に話せる機会が多かったのが今となっては有り難いなと何度か深呼吸を繰り返して声が震えないようにと、ダイヤルを回した。
「....あ、もしもーしサッチ?」
「おうっ名無しさんちゃんじゃん!珍しいね〜どうしたの」
「あのな、今日と明日やねんけどゆっくり読みたい面白い本見っけたからさこっちの宿に泊まる事にした」
「そうなのか?2日も空けんの何て初めてじゃねェか〜、親父が寂しがるぞー」
「ははっそんな家出じゃないねんから、大丈夫やろ」
「そうか?まぁ事情は分かったけどよ、マルコには伝えたのか?」
「あー...それがな、騒がしいのか繋がらへんくてサッチにかけてんよ。ごめんやけど伝えといてくれへん?」
「オッケーわかった!任せときなよ。くれぐれも危ない場所には近づくなよ?」
「...分かっとるよ、ありがとう。ほなまた2日後に戻るわ」
....何も変じゃなかったやろか。
初めて吐いた嘘に物凄く罪悪感を覚えながらも、変に心配させるよりは良いよなと無理矢理自分に思い込ませる。
後は、暗くなる前に宿を探さなければと思考が動くがその前に着替えや諸々を取りに船へと戻った。こういう時は本当にこの能力があって良かったと心から思う。
賑わう街へと繰り出せばあちこちに所狭しと宿が並んでいて、近場にあった清潔感ある宿屋を借りた。室内に足を踏み入れればそれなりの広さもあって何よりも柔らかい光がさっきまでの気持ちを落ち着けていく。
「あー...........えーす、やったなあ」
ぼすんと、ベッドの端に倒れ込みすれ違うまでの姿を思い出す。
(可愛い...かったな、服、着てた...かっこ、よかった....、
やっと、会えた)
じわじわと今自分が置かれている状況を把握してきて嬉しいのだという思いと共にまた涙が溢れてきそうになった。...7年、7年ずっと、会いたかった。夢みたいやと信じられない思いを噛み締めて顔を隠せど頬が緩む。何だかもう胸に込み上げてくる色んな思いが溢れてきすぎて抱えていられない。
「話、したいな....ちょっとだけでもあかんやろか...」
そもそもがエースの記憶にあるのだろうかと言う不安は募ったが覚えられていなかったらいなかったで、白ひげの船へと来た時に改めて関係を築けば良いだけだった。
結局少しだけでもと言う欲が出て、これでもかと言うぐらいに目を温めたり冷やし終わった後に軽くメイクで誤魔化せばじっと見られ無い限りはバレないぐらいになったように思う。
無意識に涙が流れる事などあるのだなと未だ浅い呼吸を繰り返しながらどこか現実味も無く思う。拭っても拭っても止まらないそれは、何故今流れてくるのかは理解が出来なかったが、きっと何かの感情なのだろうなと静かに思った。
「っ...........、はぁ、」
嬉しいのかそれとも悲しいのかはたまた驚いたからなのか。自分の涙は何を意味しているのだろうと考えながらも早く止めなければという事だけは分かっていた。
(あかん、めっちゃ泣いてもた....絶対目が腫れとるよ)
数刻してからやっと乾きを取り戻した目元を触ればいつもよりぷくぷくとしている感触に苦笑いする。予想通りに腫れているのだろう目とメイクなど崩れてしまったのだろう顔を誰にも見られたくなくて、能力を発動したまま船への道を歩いていく。
無事に帰れたとしてもお昼ご飯や晩御飯に顔を出さないのは心配をかけるからまずいし、かと言って姿を消したまま明日までモビーディックにて過ごすのはリスクがありすぎる。
そこで一つの選択肢としてたどり着いたのは電伝虫のやり取りがほぼないサッチへと言伝を頼む事だった。
(マルコやったら絶対雰囲気でバレてまうやろし、自分がまた泣いてまう可能性がある...イゾウもビスタも声で分かってもたら困るしな...)
色々考えた消去法がサッチへの伝言だったのだ。
偵察に行く事の少ない四番隊は直に話せる機会が多かったのが今となっては有り難いなと何度か深呼吸を繰り返して声が震えないようにと、ダイヤルを回した。
「....あ、もしもーしサッチ?」
「おうっ名無しさんちゃんじゃん!珍しいね〜どうしたの」
「あのな、今日と明日やねんけどゆっくり読みたい面白い本見っけたからさこっちの宿に泊まる事にした」
「そうなのか?2日も空けんの何て初めてじゃねェか〜、親父が寂しがるぞー」
「ははっそんな家出じゃないねんから、大丈夫やろ」
「そうか?まぁ事情は分かったけどよ、マルコには伝えたのか?」
「あー...それがな、騒がしいのか繋がらへんくてサッチにかけてんよ。ごめんやけど伝えといてくれへん?」
「オッケーわかった!任せときなよ。くれぐれも危ない場所には近づくなよ?」
「...分かっとるよ、ありがとう。ほなまた2日後に戻るわ」
....何も変じゃなかったやろか。
初めて吐いた嘘に物凄く罪悪感を覚えながらも、変に心配させるよりは良いよなと無理矢理自分に思い込ませる。
後は、暗くなる前に宿を探さなければと思考が動くがその前に着替えや諸々を取りに船へと戻った。こういう時は本当にこの能力があって良かったと心から思う。
賑わう街へと繰り出せばあちこちに所狭しと宿が並んでいて、近場にあった清潔感ある宿屋を借りた。室内に足を踏み入れればそれなりの広さもあって何よりも柔らかい光がさっきまでの気持ちを落ち着けていく。
「あー...........えーす、やったなあ」
ぼすんと、ベッドの端に倒れ込みすれ違うまでの姿を思い出す。
(可愛い...かったな、服、着てた...かっこ、よかった....、
やっと、会えた)
じわじわと今自分が置かれている状況を把握してきて嬉しいのだという思いと共にまた涙が溢れてきそうになった。...7年、7年ずっと、会いたかった。夢みたいやと信じられない思いを噛み締めて顔を隠せど頬が緩む。何だかもう胸に込み上げてくる色んな思いが溢れてきすぎて抱えていられない。
「話、したいな....ちょっとだけでもあかんやろか...」
そもそもがエースの記憶にあるのだろうかと言う不安は募ったが覚えられていなかったらいなかったで、白ひげの船へと来た時に改めて関係を築けば良いだけだった。
結局少しだけでもと言う欲が出て、これでもかと言うぐらいに目を温めたり冷やし終わった後に軽くメイクで誤魔化せばじっと見られ無い限りはバレないぐらいになったように思う。