エンドライフ②
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《35.もしも2人が》
「名無しさんっ!」
「あ、サボー、コアラー!こないだぶり」
あれから暫く歩いていれば突然名前を呼ばれたので顔を上げる。すぐに会えて嬉しいなと思っていれば、ズンズンズンと効果音でも付きそうな勢いで顰めっ面したサボが顔面間近にやってきて、余りの近さに仰け反ると無言でペタペタと身体をチェックされていく。
一体何だと思っていれば、目にも止まらぬ速さでコアラがやってきて幾度となく見たサボの頭が揺れる姿。
「セクハラよ!サボくん!!何やってるの!」
「違ェよコアラ、お前も見ただろ名無しさんのビブルカードがちょっと燃えてたのをよ!」
「あ......、そう言う事かー」
「名無しさんさんも納得しないでっ、もっとサボくんを警戒しなきゃ!こんなでも男の子だよ??」
「おいコラどう言う意味だよ」
目の前で繰り広げられるやり取りに、そういえば自分のビブルカードも渡していたのだったと思い出してやってしまったなと今更ながらに気がついた。
「まーまーコアラ、サボも心配してくれただけやねんからさ、大丈夫よ」
「もー名無しさんさんはサボくんに甘すぎだよっ!」
「お前はもうちょっと俺に優しくするべきだよ」
会って数秒で2人のペースになった空間におかしくなってついつい笑い声が漏れる。本間にいいコンビやなと眺めていれば、何を話していたのか少し真剣な顔になったコアラが話しかけてきた。
「名無しさんさん、ちょっとだけ左腕見せてくれる?」
「...........あ。」
「ほらな、言っただろ?上手く服で隠してたみてェだが、さっき触った時一瞬だけ身体が強張ったからな」
「あー....いや?大丈夫やでちゃんと診て貰ったし問題無い」
「...私達が安心したいから、少しだけでも駄目かな?」
そんな風に言われてしまえば断り切る事が出来なくて袂を持って袖を捲れば、二の腕にはまだグルグル巻きの包帯で。薄く血の滲んだ様に驚いたのか一瞬目を見開く2人。
能力で治しても良かったのだが、それを使うと今後の色々に響く可能性があったのと何より戒めとして跡は残すべきだと思っていたのが仇になったかと反省した。
「会ったばっかしやのに心配かけてもてごめんな?サボもコアラもありがとう。...そうや、立ち話も何やしお店入ってゆっくりせーへん?」
「....あぁ。その怪我についても詳しく聞かせてくれるんだろう?」
「せやなぁ、ちょっとまあ情けない話にはなるけどそれでもいいか?」
「当然だよ!友達が怪我したっていうのに理由も分からないまま何て寂しいよっ」
「へへありがとう。ほな、2人のお勧めのお店とかある?」
「だったらこないだ寄った店があるんだが、出汁が効いて美味かったから恐らく名無しさんも気に入ると思うぞ」
この間選んでたやつを見て思ったんだが、そういう味付けが好みなんだろ?と言い当てられてしまいその観察眼に驚かされる。これで記憶が無いというのだから、沢山の事を見て学んできたのだなと容易に想像が出来てしまった。
「じゃあ、私名無しさんさんの右腕とった〜!」
「あっ、ずりィぞコアラ!」
「早い者勝ちだよ〜」
「はははっそんな腕掴むぐらいいくらでもどーぞ(笑)」
「だって、サボくん」
「馬ァー鹿。名無しさんはこっちの腕怪我してるんだぞ。それに名無しさんも名無しさんだ、そんな簡単に男に体触らせてんじゃねェ」
「さっきあんなにセクハラしてたのにねーっ名無しさんさん」
「それとこれとは話が別だろうが!」
2人に挟まれながらぎゃいぎゃいと騒ぐ2人は兄弟みたいな睦まじさを感じて、その面影がどこか白ひげ海賊団の皆みたいだなと嬉しくなってニコニコしてしまう。2人と旅が出来たらそれは楽しいのだろうなと思いつつ、街以上に元気な2人とお店に向かった。
「名無しさんっ!」
「あ、サボー、コアラー!こないだぶり」
あれから暫く歩いていれば突然名前を呼ばれたので顔を上げる。すぐに会えて嬉しいなと思っていれば、ズンズンズンと効果音でも付きそうな勢いで顰めっ面したサボが顔面間近にやってきて、余りの近さに仰け反ると無言でペタペタと身体をチェックされていく。
一体何だと思っていれば、目にも止まらぬ速さでコアラがやってきて幾度となく見たサボの頭が揺れる姿。
「セクハラよ!サボくん!!何やってるの!」
「違ェよコアラ、お前も見ただろ名無しさんのビブルカードがちょっと燃えてたのをよ!」
「あ......、そう言う事かー」
「名無しさんさんも納得しないでっ、もっとサボくんを警戒しなきゃ!こんなでも男の子だよ??」
「おいコラどう言う意味だよ」
目の前で繰り広げられるやり取りに、そういえば自分のビブルカードも渡していたのだったと思い出してやってしまったなと今更ながらに気がついた。
「まーまーコアラ、サボも心配してくれただけやねんからさ、大丈夫よ」
「もー名無しさんさんはサボくんに甘すぎだよっ!」
「お前はもうちょっと俺に優しくするべきだよ」
会って数秒で2人のペースになった空間におかしくなってついつい笑い声が漏れる。本間にいいコンビやなと眺めていれば、何を話していたのか少し真剣な顔になったコアラが話しかけてきた。
「名無しさんさん、ちょっとだけ左腕見せてくれる?」
「...........あ。」
「ほらな、言っただろ?上手く服で隠してたみてェだが、さっき触った時一瞬だけ身体が強張ったからな」
「あー....いや?大丈夫やでちゃんと診て貰ったし問題無い」
「...私達が安心したいから、少しだけでも駄目かな?」
そんな風に言われてしまえば断り切る事が出来なくて袂を持って袖を捲れば、二の腕にはまだグルグル巻きの包帯で。薄く血の滲んだ様に驚いたのか一瞬目を見開く2人。
能力で治しても良かったのだが、それを使うと今後の色々に響く可能性があったのと何より戒めとして跡は残すべきだと思っていたのが仇になったかと反省した。
「会ったばっかしやのに心配かけてもてごめんな?サボもコアラもありがとう。...そうや、立ち話も何やしお店入ってゆっくりせーへん?」
「....あぁ。その怪我についても詳しく聞かせてくれるんだろう?」
「せやなぁ、ちょっとまあ情けない話にはなるけどそれでもいいか?」
「当然だよ!友達が怪我したっていうのに理由も分からないまま何て寂しいよっ」
「へへありがとう。ほな、2人のお勧めのお店とかある?」
「だったらこないだ寄った店があるんだが、出汁が効いて美味かったから恐らく名無しさんも気に入ると思うぞ」
この間選んでたやつを見て思ったんだが、そういう味付けが好みなんだろ?と言い当てられてしまいその観察眼に驚かされる。これで記憶が無いというのだから、沢山の事を見て学んできたのだなと容易に想像が出来てしまった。
「じゃあ、私名無しさんさんの右腕とった〜!」
「あっ、ずりィぞコアラ!」
「早い者勝ちだよ〜」
「はははっそんな腕掴むぐらいいくらでもどーぞ(笑)」
「だって、サボくん」
「馬ァー鹿。名無しさんはこっちの腕怪我してるんだぞ。それに名無しさんも名無しさんだ、そんな簡単に男に体触らせてんじゃねェ」
「さっきあんなにセクハラしてたのにねーっ名無しさんさん」
「それとこれとは話が別だろうが!」
2人に挟まれながらぎゃいぎゃいと騒ぐ2人は兄弟みたいな睦まじさを感じて、その面影がどこか白ひげ海賊団の皆みたいだなと嬉しくなってニコニコしてしまう。2人と旅が出来たらそれは楽しいのだろうなと思いつつ、街以上に元気な2人とお店に向かった。