エンドライフ②
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《33.何度でも、惚れ直す》
「サッチーおはようさーん。ご飯まだある?」
「おっ、おはよう名無しさんちゃん!今日は早いねェ、ほらよっ持ってきな」
「ありがとうサッチ、ちょっと親父んとこで食べてくる」
ナース達やマルコのお陰もあってすぐに解毒されたからか昨日みたいな倦怠感は微塵も無くいつも通り力が漲っている。結局あの後何かあったら駄目だという事で、医務室にて休む事になり、サッチは食事を持ってきてくれたりとで話す機会はあったが親父にはまだ会いに行けていないのだ。
「名無しさんおはよう、もう具合はいいのか」
「イゾウ!昨日はご心配おかけしました、もう元気やで」
「そうか、それなら良かった。昨日はな騒ぎを聞きつけた隊の奴らが島に残党狩りに行くと言って止めるのが大変だったんだぞ」
「そ、それは...知らへんかった」
「マルコやハルタが珍しくキレて叱っていたからな。お前もこの後オヤジの所へ行くんだろう?」
黙って頷けば静かに笑ってから頭にぽふっと手を置いて頑張れよと去っていくイゾウ。何も聞かずにいてくれる優しさが胸に染みる。後でハルタにもお礼を言いにいかないとなと思いつつ親父の部屋へと足を急いだ。
親父との約束で血を流すような大怪我はするなと言われた日を思い出す。幸い見た目的には大怪我では無かったとはいえ、解毒が遅ければ腕を切り落とさなければいけなかったという事実は変えられないのだ。
ーコンコン
「親父、入っていい?」
「...名無しさんか。好きにしなァ」
少なからず緊張を抱えながら、まだ数える程しか入った事がない部屋へと足を踏み入れる。大きくて落ち着いた空間はまるで親父みたいやといつ来ても思う。それに少し気持ちが安心してしまうから不思議や。
お盆ごと近くまで寄っていけばいつもと変わらない優しい眼差しと目が合って、どうしようもない罪悪感が全身を駆け巡った。
早々に近くのテーブルに食事を置いてから、一息吐いて頭を下げる。
「親父、ごめんなさい。親父との約束破りました!」
「......あァ?」
「処罰なら、何でも受けます」
「あァ??」
海賊になった訳ではないが、船に置いて貰っている身なのでタブーを犯した以上どんな罰にも従うつもりで頭を下げれば、静かにバカタレがと聞こえてきて掬い上げられるように身体が浮いた。
「お前ェはいつ、おれの知らねェうちに海賊になりやがった」
「いや...それは、なってへん、けど」
「だったらくだらねェ事言ってねェでとっと飯ィ食っちまいなァ」
「やけど、うちは親父との」
「グララララ!それでお前ェが命落とすような無茶したってんならァ、おれがぶっ飛ばしてやった所だがな、話を聞きゃァ俺の大事な家族を守ってついた勲章らしいじゃねェか」
「そんないいもんじゃ
「女のお前に守らせちまって悪かったなァ。どうか、許してやっちゃぁくれねェか」
約束を違えたのはこちらなのに意に介さずに笑ってくれる親父。あぁ、情けないと強く感じつつも本間に格好いい人やなぁと思ってしまう。やからこそもっともっと頑張りたくて仕方がない、いつかの未来で守れるように。
「親父。うちな、今回久しぶりに怪我をしてまだまだ経験も実力も足りひんものが多いって実感したんよ。やからさ、待っててな。絶対にもっと強くなるからな」
「グララッ、お前ェがそれ以上強くなっちまったら、おれ達男の出番が無くなるじゃあねェかよ。程々にしときなァ」
「ふふ、わかった!程々にめっちゃ頑張る」
「こいつァ分かってねェなァ....」
結局罰無しじゃ落ち着かなかったので、何か無いのかとお願いしてみれば親父の掌をマッサージする券をくれたので、寧ろご褒美やわと訴えればいいじゃねェかと笑ってくれた。甘やかされてんなぁ...本間に。
「所でその傷は、跡にならねェんだろうな」
「んー、どうやろ弓矢とか受けた事ないから分からんけど刀傷よりは全然マシなんちゃうかな」
「.......おい名無しさん、やっぱりあのアホンダラを呼んでこい」
「ちょっ、待った親父!大丈夫やからっ、さっき勲章や言うて笑ってくれたやん」
「それとこれとは話が別だろうがよ」
「いやっ一緒やから!大丈夫やって、な?」
掌に座りながら宥めるも今にも歩き出しそうな親父に全力でストップをかける。元はと言えば庇い切れなかった実力不足なのであるしこれ以上あの見習いくんがボコボコに鍛えられている姿を見るのは申し訳なかったのだ。
結局その後親父に言われるがまま一緒に二度寝してしまい起こしにきたマルコに羨ましげな目で訴えられたのはまた別のお話。
「サッチーおはようさーん。ご飯まだある?」
「おっ、おはよう名無しさんちゃん!今日は早いねェ、ほらよっ持ってきな」
「ありがとうサッチ、ちょっと親父んとこで食べてくる」
ナース達やマルコのお陰もあってすぐに解毒されたからか昨日みたいな倦怠感は微塵も無くいつも通り力が漲っている。結局あの後何かあったら駄目だという事で、医務室にて休む事になり、サッチは食事を持ってきてくれたりとで話す機会はあったが親父にはまだ会いに行けていないのだ。
「名無しさんおはよう、もう具合はいいのか」
「イゾウ!昨日はご心配おかけしました、もう元気やで」
「そうか、それなら良かった。昨日はな騒ぎを聞きつけた隊の奴らが島に残党狩りに行くと言って止めるのが大変だったんだぞ」
「そ、それは...知らへんかった」
「マルコやハルタが珍しくキレて叱っていたからな。お前もこの後オヤジの所へ行くんだろう?」
黙って頷けば静かに笑ってから頭にぽふっと手を置いて頑張れよと去っていくイゾウ。何も聞かずにいてくれる優しさが胸に染みる。後でハルタにもお礼を言いにいかないとなと思いつつ親父の部屋へと足を急いだ。
親父との約束で血を流すような大怪我はするなと言われた日を思い出す。幸い見た目的には大怪我では無かったとはいえ、解毒が遅ければ腕を切り落とさなければいけなかったという事実は変えられないのだ。
ーコンコン
「親父、入っていい?」
「...名無しさんか。好きにしなァ」
少なからず緊張を抱えながら、まだ数える程しか入った事がない部屋へと足を踏み入れる。大きくて落ち着いた空間はまるで親父みたいやといつ来ても思う。それに少し気持ちが安心してしまうから不思議や。
お盆ごと近くまで寄っていけばいつもと変わらない優しい眼差しと目が合って、どうしようもない罪悪感が全身を駆け巡った。
早々に近くのテーブルに食事を置いてから、一息吐いて頭を下げる。
「親父、ごめんなさい。親父との約束破りました!」
「......あァ?」
「処罰なら、何でも受けます」
「あァ??」
海賊になった訳ではないが、船に置いて貰っている身なのでタブーを犯した以上どんな罰にも従うつもりで頭を下げれば、静かにバカタレがと聞こえてきて掬い上げられるように身体が浮いた。
「お前ェはいつ、おれの知らねェうちに海賊になりやがった」
「いや...それは、なってへん、けど」
「だったらくだらねェ事言ってねェでとっと飯ィ食っちまいなァ」
「やけど、うちは親父との」
「グララララ!それでお前ェが命落とすような無茶したってんならァ、おれがぶっ飛ばしてやった所だがな、話を聞きゃァ俺の大事な家族を守ってついた勲章らしいじゃねェか」
「そんないいもんじゃ
「女のお前に守らせちまって悪かったなァ。どうか、許してやっちゃぁくれねェか」
約束を違えたのはこちらなのに意に介さずに笑ってくれる親父。あぁ、情けないと強く感じつつも本間に格好いい人やなぁと思ってしまう。やからこそもっともっと頑張りたくて仕方がない、いつかの未来で守れるように。
「親父。うちな、今回久しぶりに怪我をしてまだまだ経験も実力も足りひんものが多いって実感したんよ。やからさ、待っててな。絶対にもっと強くなるからな」
「グララッ、お前ェがそれ以上強くなっちまったら、おれ達男の出番が無くなるじゃあねェかよ。程々にしときなァ」
「ふふ、わかった!程々にめっちゃ頑張る」
「こいつァ分かってねェなァ....」
結局罰無しじゃ落ち着かなかったので、何か無いのかとお願いしてみれば親父の掌をマッサージする券をくれたので、寧ろご褒美やわと訴えればいいじゃねェかと笑ってくれた。甘やかされてんなぁ...本間に。
「所でその傷は、跡にならねェんだろうな」
「んー、どうやろ弓矢とか受けた事ないから分からんけど刀傷よりは全然マシなんちゃうかな」
「.......おい名無しさん、やっぱりあのアホンダラを呼んでこい」
「ちょっ、待った親父!大丈夫やからっ、さっき勲章や言うて笑ってくれたやん」
「それとこれとは話が別だろうがよ」
「いやっ一緒やから!大丈夫やって、な?」
掌に座りながら宥めるも今にも歩き出しそうな親父に全力でストップをかける。元はと言えば庇い切れなかった実力不足なのであるしこれ以上あの見習いくんがボコボコに鍛えられている姿を見るのは申し訳なかったのだ。
結局その後親父に言われるがまま一緒に二度寝してしまい起こしにきたマルコに羨ましげな目で訴えられたのはまた別のお話。