エンドライフ
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《6.優しい少年②》
思った以上にあちこちを怪我してたのかと冷静になった頭で考えつつ、声に出さないようにと我慢しながらも歩いていれば出会った時から変わりのない眉と口に力が入ったままの少年とふと目があった。
「どうしたん?」
「止まれ」
「?うん」
「・・・・・・」
またもやじっと見つめられたままなのでどこか痛いのやろうかと不安になった頃、すっと両手が差し出された。ああ、と理解しやっぱり歩くの辛かったよなと心の中で誤りながら同じように両手を広げれば
何を思ったのかカッと頬を染めながら叫んできた。
「違え、こっちだ!」
「え?うん、こうでしょ?」
「だから違え!抱っこだよ」
「うん、やから抱き上げようかなって」
「お前をだから」
「うん。...へ?うち?」
「.......足、痛いんじゃねえのか」
すれ違うやり取りをかわしつつも、目を逸らされながら言われた言葉に改めて優しい子なんだなと心が温かくなる。
「本間優しいねんなあ、ありがとう」
「、うるせえ」
「でも大丈夫よほら、元気やし!君の方が痛そうやで」
「こんなもん慣れてるから何ともねえ」
「.....。なぁ、誰にやられたの」
思わず肩を掴んで問いただしてしまった。
頭によぎった虐待という文字に、今からこの子が返る場所は安全なのだろうかと変な不安が脳裏を占めたからだ。
「...どっかの知らねぇ奴ら。むかついたから殴ってやったんだ」
何ともないように告げられる言葉に、もしかしたらこの子にとっての日常茶飯事なのだろうかと傷ついた体のあちこちを見て思った。
「.....そっか。虐待とかじゃなくて、良かった」
小さく吐き出した言葉を理解したのか、同じように淡々と吐き出された言葉に、今度こそ心臓がぎゅっと潰される思いだった
「俺に親はいねえ。2人共死んだ」
「..........」
「でも別に困ってもいねえよ。寝る場所はあるからな」
それこそ本当に何でもないと言いたげに告げられた言葉に
思わず身体が勝手に動いていて
「そっか。そっかあ」
「・・・・ちょ、おい
「教えてくれてありがとうな」
思ったよりも静かに響いたお礼に、何故か少年は大人しくなり、ぎゅっと抱きしめた自分より幾分か小さい身体。
さっきよりも一層、心がミシミシと音がした。
思った以上にあちこちを怪我してたのかと冷静になった頭で考えつつ、声に出さないようにと我慢しながらも歩いていれば出会った時から変わりのない眉と口に力が入ったままの少年とふと目があった。
「どうしたん?」
「止まれ」
「?うん」
「・・・・・・」
またもやじっと見つめられたままなのでどこか痛いのやろうかと不安になった頃、すっと両手が差し出された。ああ、と理解しやっぱり歩くの辛かったよなと心の中で誤りながら同じように両手を広げれば
何を思ったのかカッと頬を染めながら叫んできた。
「違え、こっちだ!」
「え?うん、こうでしょ?」
「だから違え!抱っこだよ」
「うん、やから抱き上げようかなって」
「お前をだから」
「うん。...へ?うち?」
「.......足、痛いんじゃねえのか」
すれ違うやり取りをかわしつつも、目を逸らされながら言われた言葉に改めて優しい子なんだなと心が温かくなる。
「本間優しいねんなあ、ありがとう」
「、うるせえ」
「でも大丈夫よほら、元気やし!君の方が痛そうやで」
「こんなもん慣れてるから何ともねえ」
「.....。なぁ、誰にやられたの」
思わず肩を掴んで問いただしてしまった。
頭によぎった虐待という文字に、今からこの子が返る場所は安全なのだろうかと変な不安が脳裏を占めたからだ。
「...どっかの知らねぇ奴ら。むかついたから殴ってやったんだ」
何ともないように告げられる言葉に、もしかしたらこの子にとっての日常茶飯事なのだろうかと傷ついた体のあちこちを見て思った。
「.....そっか。虐待とかじゃなくて、良かった」
小さく吐き出した言葉を理解したのか、同じように淡々と吐き出された言葉に、今度こそ心臓がぎゅっと潰される思いだった
「俺に親はいねえ。2人共死んだ」
「..........」
「でも別に困ってもいねえよ。寝る場所はあるからな」
それこそ本当に何でもないと言いたげに告げられた言葉に
思わず身体が勝手に動いていて
「そっか。そっかあ」
「・・・・ちょ、おい
「教えてくれてありがとうな」
思ったよりも静かに響いたお礼に、何故か少年は大人しくなり、ぎゅっと抱きしめた自分より幾分か小さい身体。
さっきよりも一層、心がミシミシと音がした。