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■物語の始まり


…あなたは何者なのか?

あなた(PL)のことをしばしば<旅人>と呼びます。

旅人は、人類のほとんどが眠りに入った世界で活動できる人であり、自身の篝火によって眠りに入った人類を起こせる唯一の存在です。
この篝火は基本的に青い焔であり、触れても熱くはありません。ランタンとして持ち歩く人、杖にして松明がわりにする人、様々あります。
篝火を手放すと急激な眠気に襲われます。それは、とても健康的ではない眠気であり、永遠の眠りのようにも思えるものです。

篝火は何かしらの意思があるようでもあり、眠った人々の生死をどことなく決めているようでもあります。
あなたはそれに従うことも抗うことも出来ます。
しかし、酷く抗い続ける場合、焔の色が徐々に赤へと変色します。
最後まで赤くなった状態を知る人は、今のところ居ません。ただ赤くなった焔によって旅人は身を焼かれ、灰になり、その場には青い焔と、あなたの記録だけが残るようです。
受け継ぐか、終えるかを決めるのはあなた自身です。

命の選定。
生かす場合、起こして何年かの寿命を与えます。
殺す場合、眠りのまま苦痛なく寿命を吸い取ります。

出会った人々の国と見た目はダイスロール、トランプにより決定出来ますし、あなた自身が選んでも構いません。
彼らの名前もあなたがきっと見つけるのでしょう。
それらを記録したものを『燈火(とうか)手記』とし、旅人であるあなたは旅を続けます。

時折、あなたと同じく旅をする友と出会うでしょう。
その時には朗読をし、互いの記録を共有することも出来ます。これを『朗読会』としています。
もしもあなたの篝火が赤く変色しているのなら、それによって少しだけ色は青く戻るでしょう。
ただ、あなたがそれを望まないのなら、焔は変色したままです。

篝火がある限りあなたは生き続ける。
さながら神のような在り方で他者の命を計りますが、人には荷が重いことかもしれません。
何故あなたが旅を続けるのか、何故そうなったのか、何故そう生きることにしたのかはあなた次第です。

良き旅を、我が友よ。
良き旅人よ。

(配布元より引用)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21327294
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