SHORT

・のど飴・


これはまだルイージが皆と打ち解ける前のお話……



カービィ「あ、ルイージ!」

ルイージ「………………」

カービィ「なにしてるのー?もうご飯の時間だよ?
みんな向こうの食堂に集まってるよ?」

ルイージ「………僕は……いい」

カービィ「何で?お腹すいてないの?」

ルイージ「………人と群れるのが……嫌なだけ……」

カービィ「群れるってそんな、羊とかシマウマみたく言わなくても……」

ルイージ「………同じ事だよ」

カービィ「う~ん……でもお腹が空いてない訳じゃないんでしょ?」

ルイージ「……………」

カービィ「だったら、はい!これあげる!
ボクの大好きなマキシムトマトだよ!」

ルイージ「………トマト好きじゃない……」

カービィ「そ そんなぁ……」

ルイージ「……気持ちだけ貰っとく……」

カービィ「まぁ、嫌いならしょうがないよね……
じゃあルイージの好きな物ってなぁに? ボク、お菓子入れ持ってくる!」

ルイージ「……いいよ、別に……」

カービィ「ええっと……」

ルイージ「(……聞いてないな……)」

カービィ「あ、のど飴しかないや」

ルイージ「のど飴……?」

カービィ「あれ?食いついた」

ルイージ「………くれるの?」

カービィ「うん!ルイージが欲しいって言うなら」

ルイージ「……のど飴……大好き……」

カービィ「ほんと!?じゃあ一袋あげちゃう!
一人じゃ食べきれなくて困ってたんだぁ」

ルイージ「……ありがと……」

カービィ「(あ、笑った……笑顔の方がいいのにな)」

ルイージ「……? なに……?」

カービィ「あ、ううん、何でもない!
またのど飴手に入ったらルイージにあげるね!」

ルイージ「………うん」





(またルイージが笑顔見せてくれるなら、ボクいくらでもルイージの好きな物あげたいな……)



ーーーENDーーー
9/14ページ
スキ