蝶のはばたき
NO SIDE
メルティクルーシブル開催会場のレストランで昼食を摂ることになった咲神高校ヴァンガード部。大会参加者だけでなく、観客達もこのレストランにあるすべての飲食物が無料且つお代わり自由となっている。ユタ達とミク達は別々に行動しており、男子達は先に食べている。
尚、彼等のテーブルの隣にはモフモフ仮面とヨスガが座っており、モフモフ仮面はお絵描き出来るパンケーキで叫ぶマーモットを描き、ヨスガがマンガ肉を口いっぱいに頬張っていた。(それを見ていたユタ達はドン引きしていた。)
『やっと昼ご飯だな。お腹減ったわー』
「クリームパンは何処にあるの!?」
「クリームパンは流石に無いんじゃ―」
「あったーー!!」
『あるのかよ』
「あっ!詠導ちゃん!」
「お久しぶりです〜!」
『レナ!チヨちゃんも!』
「2人も来てくれていたんだ!!」
「詠導ちゃんの晴れ舞台やもん!応援せんと罰当たりたい!」
「さっきの逆転劇凄かったです!まさかダメージゾーンからスペリオルライドなんて思いもしませんよ!」
『ははは、ありがとな!』
「シャドウパラディン相手にあんな立ち回りしたのもすごかばい!」
「ハラハラしちゃいました!」
『あーあれか、あたしも実はヒヤヒヤしててさー……まあ勝ったけどな!』
「詠導ちゃんはやっぱりすごかねー!」
「…………………ねえ、ちょっと」
『?』
「私、前に進みたいんだけど……用が済んでいるなら退けてくれない?」
苛立ち交じりに前進を催促する客。それに気付かずに雑談をしていた自分達に落ち度があると結論づけ客へ謝り前に歩くミク。それに続こうとしたレナ達だが、それを見た客は段々嘲笑うような顔になっていく。
「……これだから、胡座を掻いてる天狗は困るのよねー」
客がボソリと呟いたソレを聞き逃さなかったレナ。チヨも雰囲気で察したのか、後ろの客を恨めしそうに睨みつける。
「はっ?」
「どういう意味ですかそれ!」
「あっ、ごめん、聞こえてたー?まあ、調子に乗っている令嬢様にとって、私みたいな雑魚まで気が回らないもんねぇ?下々の者の私には、分かんない感性だったねー!」
「ミクちゃんはそんなこと思ったりしないもん!馬鹿じゃないの!?」
「あなたの方こそ失礼じゃないですか?初対面の相手に言われる筋なんてありませんよ」
「はん、アンタ達なんて腰巾着でしょ?令嬢様の隣にいれば何にも心配要らないとか考えているかっわいそうな奴等!ざぁこ!ざぁこ!あはははは!!!」
「何だとー!?」
「月下さん落ち着いて!!」
ミクだけでなく、仲間であるサユとツツジにも牙を向ける客。それを見ていたミクは客へ一歩だけ距離を詰めた。
『…………おい』
「な、なによ……令嬢様の癖に暴力振るうの?みなさーん!見てくださーい!この人―」
『とっとと失せろ、クソガキ』
たった一言。そう、たった一言だけの警告。それを聞いた客に、全身の血が引いていく感覚を襲う。目の前の相手の背後に恐ろしいモノがいるような錯覚すらも感じる。
客の顔は蒼白く、寒くもないのに頭から爪先まで震えが止まらない。終いには泣きべそを掻きながら震える声で「ご、ごめんなさいぃぃぃ!!!」と持っていた空のお盆を放り投げて逃走。どうやら昼食目的ではなく、ミクへやっかみをつけたかったようだ。
『……さて、変な奴居なくなったし昼飯食うか』
「あっ……そ、そうだね!あんな人のこと気にしぇんと、お昼にしよ!」
「あの、一緒に食べても……良いですよね?」
「いいよ!一緒に食べよ!!」
「私も大丈夫ですよ。空いている席は……あっ、ありました!詠導さん、私が先に行って席を―」
「あれ?各務原?各務原か?各務原だよな!?」
『(謎の三段活用してきた)』
自分達―詳しく言えばツツジに話し掛けたのはミントグリーンのショートヘア(毛先がマゼンタ)に緋色の瞳の少年。
彼の手には先程の客とは違い、豚肉の生姜焼きに大盛りのサラダ、炊き立てのご飯と味噌汁がお盆に乗っており、それらは出来立てを証明するように湯気を出していた。
「えっ……馬酔木君!?」
「まさかこんな場所で会うとかマジでツイてる!もしかしてメルティクルーシブルに出ているのか?だったらライバルだな!」
「もしかして馬酔木さんもこの大会に!?」
「おう!俺の頼りになる仲間とな!」
『………………』
「あれ?お前もしかして……詠導ミク、だよな?えっ、何か雰囲気違うくね?イメチェン?」
『あっ……いや、その……』
「あ、あのね、馬酔木君。詠導さん、事故の後遺症で今までの記憶を喪っているの」
「えぇっ、記憶喪失!?漫画の主人公かよ!!」
一つ一つのリアクションがデカいヒイロに若干引いているミク。彼女曰く「このテンションの奴等といると個人的に疲れる」らしい。
「じゃあ、ヴァンガードの実力……は、問題ねぇな!さっきのファイト俺も見ていたから!」
『あ、ああ……どうも』
「グレード3のスペライ返しとかマジでスゲェな!なあなあ、俺のチームお試しで入ってみない?結構面白い奴等いるから!」
「ミクちゃんはうちの子なの!咲神高校ヴァンガード部の子なの!ぜーーったいに余所にはやんないもん!!」
『嫁入り反対派の父ちゃんかお前は』
「あははは……」
ロキ視点
私の名前はロキ!今年で齢が788になる若輩者の妖精!大親友兼マブダチは、齢659の人工生命体・メーディアちゃん!今の私達はJKフォルム、ロリフォルムからチェンジなの!
そして今、ヘルヘイムのクソボケ共基ゼクトとヴォルフお兄ちゃんとタイマン張っている!!
えっ、何でいるのかって?なんかね、ミクちゃんに喧嘩売って扱き下ろしたお馬鹿様がいたんだって!だっせー!
「そこを退いてくれませんかね?」
「無理!!」
「即答ですか」
「あたり前田のクラッカー!!」
「さくさく!」
「ロキはクラッカー持っているのか?おれも食べたいぞ!」
「お前に食わせるクラッカーはない!」
「なーい!」
「あ、あ、ああああ……な、なんなのよぉぉぉ!!」
私とメーディアちゃんの後ろには、ガクガクブルブル震えている女の子がいる。多分この子がターゲットってことね。矢鱈と喧嘩売る人みてきたけど、どいつもこいつも本当にお馬鹿様だねー。喧嘩なんて同レベルでしか発生しないレアイベなのに、勝てると思っているんだもん。
というか、マジで言ってる?
お前如きが、詠導ミクに勝てるとか思っているんだ?
「ロキ!メーディア!」
その声は春秋 さん家のギンジお兄ちゃん!妹のサクラお姉ちゃんもつよつよガールなんだよね!!
「「ギンジお兄ちゃん!」」
「序でに志摩のトモちゃんも現着よ☆」
「あ、あの!た、助けて!こいつら、頭、おかしいの!!」
「ん?どういう、ことだ?」
「それはね!これこれしかじか!」
「かくかくうまうまってこと……あなた、これを機に誰彼構わず喧嘩を売ったりするのはやめることね。でないと今の状況よりももっと酷い目に遭うわよ?」
「ひ、酷い目……?」
「なあゼクト!コイツ等蹴散らしたら、この女食い荒らしてやろう!骨も残さずに、食ってやる!!」
「はあ……食い荒らすなんて野蛮なことしないで下さいよ。どうせ君の鋼の胃袋の中に入るなら、その前にテュールが調合した薬の実験台にしてもいいでしょう?」
「んーー……いいぞー!」
「ひぃぃぃ!なんなのよぉぉ!!」
「な、何言ってんだ、コイツ等…!!」
「穏やかな会話じゃないわね……ここ、異世界転生系の世界だったかしら?」
異世界転生系ってなーに?トーコちゃんのご飯より美味しいもの?
「まあ兎に角、あなた達さっさと去ってくれない?面倒なのよ」
「おねぇちゃん、今の内に逃げて」
「あ、あ、えっと……」
「……コレに懲りたらあんなこと、人のことバカにしないって約束して?」
「う、うん…約束、する。絶対に守るわ……ごめんなさいッ」
「ん!本気で反省出来たね!偉い!」
「えらい!」
「ここは俺と志摩に任せろ!足止めくらいやってやらぁ!!」
「いい加減私のことはトモちゃんって呼んでよ。志摩って言い方可愛くないのよね……ロキちゃん、メーディアちゃん、その子の護衛任せるわ」
「りょーかい!」
「任せろ!」
「あっ!にげるな!」
「また僕達の邪魔を……!」
「テメー等まとめてぶっ飛ばしてやるよ!」
「さっさとファイト といきましょうか」
「足止めだの掃除だの、随分嘗めてくれますね……二度と歯向かえなくしてやりますよ」
「……食い散らかしてやる」
メルティクルーシブル開催会場のレストランで昼食を摂ることになった咲神高校ヴァンガード部。大会参加者だけでなく、観客達もこのレストランにあるすべての飲食物が無料且つお代わり自由となっている。ユタ達とミク達は別々に行動しており、男子達は先に食べている。
尚、彼等のテーブルの隣にはモフモフ仮面とヨスガが座っており、モフモフ仮面はお絵描き出来るパンケーキで叫ぶマーモットを描き、ヨスガがマンガ肉を口いっぱいに頬張っていた。(それを見ていたユタ達はドン引きしていた。)
『やっと昼ご飯だな。お腹減ったわー』
「クリームパンは何処にあるの!?」
「クリームパンは流石に無いんじゃ―」
「あったーー!!」
『あるのかよ』
「あっ!詠導ちゃん!」
「お久しぶりです〜!」
『レナ!チヨちゃんも!』
「2人も来てくれていたんだ!!」
「詠導ちゃんの晴れ舞台やもん!応援せんと罰当たりたい!」
「さっきの逆転劇凄かったです!まさかダメージゾーンからスペリオルライドなんて思いもしませんよ!」
『ははは、ありがとな!』
「シャドウパラディン相手にあんな立ち回りしたのもすごかばい!」
「ハラハラしちゃいました!」
『あーあれか、あたしも実はヒヤヒヤしててさー……まあ勝ったけどな!』
「詠導ちゃんはやっぱりすごかねー!」
「…………………ねえ、ちょっと」
『?』
「私、前に進みたいんだけど……用が済んでいるなら退けてくれない?」
苛立ち交じりに前進を催促する客。それに気付かずに雑談をしていた自分達に落ち度があると結論づけ客へ謝り前に歩くミク。それに続こうとしたレナ達だが、それを見た客は段々嘲笑うような顔になっていく。
「……これだから、胡座を掻いてる天狗は困るのよねー」
客がボソリと呟いたソレを聞き逃さなかったレナ。チヨも雰囲気で察したのか、後ろの客を恨めしそうに睨みつける。
「はっ?」
「どういう意味ですかそれ!」
「あっ、ごめん、聞こえてたー?まあ、調子に乗っている令嬢様にとって、私みたいな雑魚まで気が回らないもんねぇ?下々の者の私には、分かんない感性だったねー!」
「ミクちゃんはそんなこと思ったりしないもん!馬鹿じゃないの!?」
「あなたの方こそ失礼じゃないですか?初対面の相手に言われる筋なんてありませんよ」
「はん、アンタ達なんて腰巾着でしょ?令嬢様の隣にいれば何にも心配要らないとか考えているかっわいそうな奴等!ざぁこ!ざぁこ!あはははは!!!」
「何だとー!?」
「月下さん落ち着いて!!」
ミクだけでなく、仲間であるサユとツツジにも牙を向ける客。それを見ていたミクは客へ一歩だけ距離を詰めた。
『…………おい』
「な、なによ……令嬢様の癖に暴力振るうの?みなさーん!見てくださーい!この人―」
『とっとと失せろ、クソガキ』
たった一言。そう、たった一言だけの警告。それを聞いた客に、全身の血が引いていく感覚を襲う。目の前の相手の背後に恐ろしいモノがいるような錯覚すらも感じる。
客の顔は蒼白く、寒くもないのに頭から爪先まで震えが止まらない。終いには泣きべそを掻きながら震える声で「ご、ごめんなさいぃぃぃ!!!」と持っていた空のお盆を放り投げて逃走。どうやら昼食目的ではなく、ミクへやっかみをつけたかったようだ。
『……さて、変な奴居なくなったし昼飯食うか』
「あっ……そ、そうだね!あんな人のこと気にしぇんと、お昼にしよ!」
「あの、一緒に食べても……良いですよね?」
「いいよ!一緒に食べよ!!」
「私も大丈夫ですよ。空いている席は……あっ、ありました!詠導さん、私が先に行って席を―」
「あれ?各務原?各務原か?各務原だよな!?」
『(謎の三段活用してきた)』
自分達―詳しく言えばツツジに話し掛けたのはミントグリーンのショートヘア(毛先がマゼンタ)に緋色の瞳の少年。
彼の手には先程の客とは違い、豚肉の生姜焼きに大盛りのサラダ、炊き立てのご飯と味噌汁がお盆に乗っており、それらは出来立てを証明するように湯気を出していた。
「えっ……馬酔木君!?」
「まさかこんな場所で会うとかマジでツイてる!もしかしてメルティクルーシブルに出ているのか?だったらライバルだな!」
「もしかして馬酔木さんもこの大会に!?」
「おう!俺の頼りになる仲間とな!」
『………………』
「あれ?お前もしかして……詠導ミク、だよな?えっ、何か雰囲気違うくね?イメチェン?」
『あっ……いや、その……』
「あ、あのね、馬酔木君。詠導さん、事故の後遺症で今までの記憶を喪っているの」
「えぇっ、記憶喪失!?漫画の主人公かよ!!」
一つ一つのリアクションがデカいヒイロに若干引いているミク。彼女曰く「このテンションの奴等といると個人的に疲れる」らしい。
「じゃあ、ヴァンガードの実力……は、問題ねぇな!さっきのファイト俺も見ていたから!」
『あ、ああ……どうも』
「グレード3のスペライ返しとかマジでスゲェな!なあなあ、俺のチームお試しで入ってみない?結構面白い奴等いるから!」
「ミクちゃんはうちの子なの!咲神高校ヴァンガード部の子なの!ぜーーったいに余所にはやんないもん!!」
『嫁入り反対派の父ちゃんかお前は』
「あははは……」
ロキ視点
私の名前はロキ!今年で齢が788になる若輩者の妖精!大親友兼マブダチは、齢659の人工生命体・メーディアちゃん!今の私達はJKフォルム、ロリフォルムからチェンジなの!
そして今、ヘルヘイムのクソボケ共基ゼクトとヴォルフお兄ちゃんとタイマン張っている!!
えっ、何でいるのかって?なんかね、ミクちゃんに喧嘩売って扱き下ろしたお馬鹿様がいたんだって!だっせー!
「そこを退いてくれませんかね?」
「無理!!」
「即答ですか」
「あたり前田のクラッカー!!」
「さくさく!」
「ロキはクラッカー持っているのか?おれも食べたいぞ!」
「お前に食わせるクラッカーはない!」
「なーい!」
「あ、あ、ああああ……な、なんなのよぉぉぉ!!」
私とメーディアちゃんの後ろには、ガクガクブルブル震えている女の子がいる。多分この子がターゲットってことね。矢鱈と喧嘩売る人みてきたけど、どいつもこいつも本当にお馬鹿様だねー。喧嘩なんて同レベルでしか発生しないレアイベなのに、勝てると思っているんだもん。
というか、マジで言ってる?
お前如きが、詠導ミクに勝てるとか思っているんだ?
「ロキ!メーディア!」
その声は
「「ギンジお兄ちゃん!」」
「序でに志摩のトモちゃんも現着よ☆」
「あ、あの!た、助けて!こいつら、頭、おかしいの!!」
「ん?どういう、ことだ?」
「それはね!これこれしかじか!」
「かくかくうまうまってこと……あなた、これを機に誰彼構わず喧嘩を売ったりするのはやめることね。でないと今の状況よりももっと酷い目に遭うわよ?」
「ひ、酷い目……?」
「なあゼクト!コイツ等蹴散らしたら、この女食い荒らしてやろう!骨も残さずに、食ってやる!!」
「はあ……食い荒らすなんて野蛮なことしないで下さいよ。どうせ君の鋼の胃袋の中に入るなら、その前にテュールが調合した薬の実験台にしてもいいでしょう?」
「んーー……いいぞー!」
「ひぃぃぃ!なんなのよぉぉ!!」
「な、何言ってんだ、コイツ等…!!」
「穏やかな会話じゃないわね……ここ、異世界転生系の世界だったかしら?」
異世界転生系ってなーに?トーコちゃんのご飯より美味しいもの?
「まあ兎に角、あなた達さっさと去ってくれない?面倒なのよ」
「おねぇちゃん、今の内に逃げて」
「あ、あ、えっと……」
「……コレに懲りたらあんなこと、人のことバカにしないって約束して?」
「う、うん…約束、する。絶対に守るわ……ごめんなさいッ」
「ん!本気で反省出来たね!偉い!」
「えらい!」
「ここは俺と志摩に任せろ!足止めくらいやってやらぁ!!」
「いい加減私のことはトモちゃんって呼んでよ。志摩って言い方可愛くないのよね……ロキちゃん、メーディアちゃん、その子の護衛任せるわ」
「りょーかい!」
「任せろ!」
「あっ!にげるな!」
「また僕達の邪魔を……!」
「テメー等まとめてぶっ飛ばしてやるよ!」
「さっさと
「足止めだの掃除だの、随分嘗めてくれますね……二度と歯向かえなくしてやりますよ」
「……食い散らかしてやる」