蝶のはばたき

ルイン視点

私は今、ヒビキちゃんと共にヨスガちゃんの胃袋に入れる食べ物の買い込みに勤しんでいる。スパーコナじゃなかったらお財布大爆発するよねこの量。胃袋ダイ◯ンなの?怪異じゃなかったら数年後に病院行きだよねー。ケトアシドーシス的な意味で。

「わー、きれーい」

「……綺麗?」

「うん、イズモのお目々!虹色のキラキラ浮かんでて、神秘的ー、なの!」

「ッ!!?」

目……虹色……まさか……嘘でしょ。



何で、イズモ君に……祈り聞く者が宿ったのッ!?



ミク視点

嘘だ……嘘だと言いたくて堪らない。性格や言動の変化、瞳に浮かぶ虹色のホログラム……「あの時のアイツ」に似ていることから、あたしは目を逸らしたかった。あたしはアイツの親友みたいに、上手に諭せる自信は無い。

痛いほど知っている……アイツが祈り聞く者に目覚める迄の過程を、心情の変化を。それをあたしは遠回しに諭すか、傍観することしかしなかった。


「呪われし血を持つ貴公子よ、眼前に立つ者の鮮血を啜れ。ライド、海賊貴公子 ピノ・ノワール」
手札:5枚 山札:30枚

「ピノ・ノワール!?前のファイトで使っていたのはナイトローゼだった筈!!」

「何驚いてんだよ。勝率を少しでも上げる為にデッキの中身を変えるのは普通だろ?」

「ぐっ、それはそうだが……」

「イマジナリーギフト・プロテクトⅠ。コロンバール、粉骨の呪術師 ネグロボーンをコール。コロンバールのスキル、山札から海賊麗人 ピノ・ブランを捨て、ドロップからべあとりすをコール。べあとりすのスキルでSB1、ドロップからピノ・ブランをコロンバールに上書きコール。コロンバールは退却…ピノ・ノワールのスキル発動。俺のターン中、「海賊麗人 ピノ・ブラン」がRに登場した時SB1、山札の上から2枚捨て、捨てられたカードのトリガー効果を全て発動する。捨てたのはおまじないするバンシーと荒海のバンシー、ヒールトリガーとクリティカルトリガー。ダメージ1枚回復、パワーはピノ・ブランに。クリティカルの効果は全てピノ・ノワールに」
手札:4枚 ソウル:1枚
ダメージ:3→2
裏にした兼回復したカード:モータル・ミミック SBしたカード:海中散歩、グルナッシュ
ピノ・ノワールのパワー:22000 ☆2
ピノ・ブランのパワー:19000
山札:27枚 ドロップ:12枚(トリガー3枚)

≪ピノ・ノワールの招集に馳せ参じたはピノ・ブラン!麗しきその姿からは想像出来ない程の恐ろしさを、かげろうの兵士達へこれでもかと見せ付けていく!≫

≪かーらーのー!ピノ・ノワールは自分のターン中、ドロップのトリガーユニット3枚につき、前列のユニットすべてのパワー+5000。さ・ら・に!ピノ・ブランは相手のユニットにはアタックされず、ドロップのトリガーユニット3枚につき、自身のパワーとシールド+5000の永続能力があります!守りも攻めもどーんと来いの姉さん蝙蝠、いやー素敵ですね〜!≫

モフモフ仮面よ、贔屓目入ってて草生えているぞ。

「パワー29000にシールド10000だと!?」

「海中散歩をコール。海中散歩のブースト、ピノ・ノワールでVにアタック」
手札:3枚 
パワー:35000 ☆2

「頭に乗らないで貰いたいね!バリィで完全ガード!」
手札:7枚 捨てたカード:クイックシールド

「ツインドライブ。1枚目……2枚目……ノートリガー」
手札:5枚 ツインドライブ:ピノ・ノワール、お化けのしりる
山札:25枚

「(た、助かった……!)」

「海中散歩のスキル、アタックかブーストしたアタックが終了した時、山札の上から2枚捨ててよい。この時トリガーユニットを1枚以上捨てているなら、自身を退却させて1枚ドロー。べあとりすでコーデュロイにアタック」
手札:6枚
べあとりすのパワー:17000
山札:23枚 ドロップ:15枚(トリガー4枚)

「ノーガード…!」
ドロップ:3枚(トリガー2枚)

「ネグロボーンのブースト、ピノ・ブランでVにアタック」
パワー:37000

「ッ、ノーガード……!」
ダメージ:4 ダメージチェック:ギャラン
山札:31枚

「……ターンエンド」
手札:6枚
山札:23枚 ドロップ:15枚(トリガー4枚)

≪攻守交代!ドロップゾーンからの奇襲で法月選手をダメージ4まで追い詰めた名倉選手!守りも万全の中、法月選手は反撃なるか!?≫

≪ここからが勝負じゃーーー!!!≫

「この僕が、負ける?巫山戯るのも大概にしてもらいたい。こんな子供に、想天の令嬢の威を借りる無能に負ける道理は無いのだよ!!」
手札:8枚 山札:30枚

「……………はっ?」

名倉の顔から怒りが露わになる。目の前の相手を射殺さんとばかりの殺気を纏った視線に気付かない法月はドラゴニック・ロウキーパーにライド。イマジナリーギフト・フォースⅡをVに置き、ブレイジングフレア・ドラゴンとサーベルをコールした。

「ブレイジングフレアのスキル発動!1枚以上望む枚数SBすることで、SB1につき、相手のRを1枚退却する!ピノ・ブランを退却!アタックされないスキルなど、かげろうの前では意味は無いのだよ!」
手札:5枚 ソウル:3枚
SBしたカード:サーベル ドロップ:4枚(トリガー2枚)

「………………」
ドロップ:16枚(トリガー4枚)

「サーベルのスキル、自身を退却させて1枚ドロー!そしてバトルフェイズ開始時、ドラゴニック・ロウキーパーのスキル発動!CB1とSB1、僕と相手のR3枚につき、相手は自分のRを1枚バインドする!合計は6枚、君のRを2枚バインドしてもらう!!」
手札:6枚 ソウル:1枚
裏にしたカード:ギャラン SBしたカード:ファージャ
山札:29枚 ドロップ:5枚(トリガー2枚)

「…べあとりす、ネグロボーンをバインド」
バインドゾーン:べあとりす、ネグロボーン

「ロウキーパーのスキル、相手の後列のRがいないなら、自分のユニットすべてのパワー+5000!相手のVがグレード3でRがいないなら、更にパワー+5000!この効果は相手ターン中も有効だ!」
ロウキーパーのパワー:23000 ☆2
ブレイジングフレアのパワー:23000
ドーハのパワー:19000
ギャランのパワー:23000(自身のスキル込み)
エルモのパワー:18000
山札:29枚 ドロップ:5枚(トリガー2枚)

≪秩序と法を重んじるロウキーパーによって、ユニット達を戦場から弾かれてしまった名倉選手!手札のみでゴースト選手のアタックを凌ぐことが出来るのかァァ!?≫

『………………』


嫌でも見えてしまう……アイツもこんな思いをしていたのか。見たくもないものを見るって、結構キツい。だからあんな風に嫌っていたのかもな。……あの時、ちゃんと謝ることができて良かった。ちゃんと謝れなかったら、ずっとしこりとして残っていたと思う。


『(またファイト、したかったな…………使命とか重責が一切ない、楽しいファイトをアイツ等とまた……たらればなんて、虚しくなるだけだけどさ)』

「おお、名倉君すごーい!ロウキーパーのアタック、クリティカル2枚でガードした!!」

「最低限のシールド値でVのアタックを防いだ……それでいて相手はトリガーを1枚も引いていない」

「もしかして名倉君……こうなることを分かっていたのかな?」

「まっさかー、流石にそれはねぇだろ各務原!ファイトの展開分かっちまうのは最早エスパーだって!!」

『……………………』

「詠導さんどうしたの?さっきから黙っているみたいだけど……具合でも悪いのかしら?」

『あ、い、いいえ大丈夫です!ちょっと考え事してて!』

「そう、なら安心ね。さあ、名倉君のファイトを見守りましょう!」

小早川先生に促され、あたしは会場へ目を向ける。さっき見たファイトの流れと……見たまんま、だった。

「ま、まだアタックは残っているぞ!ブレイジングフレアでアタック!アタック時SC1、相手のVがグレード3以上でRがいないなら、自身のパワー+10000!」
手札:8枚 ソウル:2枚
パワー:33000
山札:27枚

「ノーガード。ダメージチェック……ゲット、クリティカルトリガー。効果は全てVに」
ダメージ:3 ダメージチェック:荒海のバンシー(☆)
ピノ・ノワールのパワー:22000 ☆2
山札:22枚 ドロップ:18枚(トリガー6枚)

「ギャランのブースト、ドーハ!スキルでノーマルユニットでガード出来ない!」
パワー:42000

「ならトリガーユニットでガード。ランペイジ・シェイド」
手札:3枚 シールド:52000
ドロップ:17枚(トリガー7枚)

「な、な……!」

「…………終わりか?」
ドロップ:18枚(トリガー8枚)

「た、ターンエンド……そして、ターン終了時、ロウキーパーのスキルでバインドされた相手ユニットはRにコールされる。但し、自動能力は発動しない……ま、まあ、次のターンで君は終わりだ!精々足掻きたまえ!!」
手札:8枚 山札:27枚

「……嗚呼、そうだな……これで終わりにする」
手札:4枚 山札:21枚
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