ヴァンガード部へ入部せよ!
ミク視点
ふう、何とかなった……。こっちの手札は3枚、名倉は10枚。しかも完全ガードを握っている。どうすっかなー……よし、ゴリ押しすっか。
「何で……何で凌がれたんだッ!意味分かんねぇ!俺はただ……二度と、二度とあんな思いしたくないのに……何で勝てないんだよ!!」
「名倉……。」
『……なあ、さっきからあたしに敵意剥き出しで、思い通りのファイト出来なかったからって、訳分かんないだの勝てないだの……お前、対戦相手はおろか、自分のデッキにちゃんと向き合っていないんじゃないのか?』
「ッ……そんなことねぇ!お前に分かんのかよ!いつも周りからチヤホヤされて、プロ入り確定だった人生イージーモードだったお前なんかに、俺がどんな思いで生きてきたか分からねぇだろうが!!」
『……分かんねぇよ。前のあたしがどんな生き方していたのかなんて、今のあたしには分かんねぇよ。それでも……あたしはこうして生きている。だったら、あたしはこれからを―未来を生きる。それが今のあたしに出来る精一杯だ。』
「詠導さん……。」
『つーか、人生イージーモードぉ?なわけねぇだろうが!!こちとら記憶喪失で何にも分かんねぇのに切り札含めたカード真っ白しろすけ、ネットの匿名掲示板でバチクソ叩かれ、住み慣れた場所からの引っ越し!最終的には何かやべぇ粘着質の変態共からよく分かんねぇポエムと贈り物毎日贈られ、何回お焚き上げしたか数えるのも面倒になる位毎日毎日修羅場ってるわ!寧ろ人生ハードモードだ、ばーーーか!!!』
「えっ…………エッ??」
「…………マジか。」
「うーわー……俺や各務原が受けている嫌がらせよりもやべぇなオイ。」
「え、詠導さん……け、警察、行こう?」
「よく分かんないけど、キッモいことされているのは解るよ!!」
「詠導さん、後で職員相談室に行きましょう。」
「ストーカー行為だとぅ!?許せん!友達のモフモフ仮面に頼んで成敗してくれる!!」
「ほ、ほむ……ほむほむ?」
訳:あ、あの……んまい棒5本とアイス1個の日当でSPするよ? ガクガク:(´◦ω◦`):ブルブル
ブチギレからの色々ぶっちゃけたせいで何か生温かい目で見られるあたし。もうどうにでもなれ!やぶれかぶれだ!!
『あたしのターン!レミエルのスキル発動!ライドフェイズ開始時、山札の上から1枚ダメージゾーンに置き、ダメージゾーンから1枚手札に加える!ラグエルを手札に!もう一度レミエルにライド!イマジナリーギフト・プロテクトⅡを左前列に!』
ミクの手札:3枚 山札から置いたカード:ノキエル
プロテクトの配置:左前列、右後列
左前列のハイジーニストのパワー:37000(プロテクトⅡ込み)
「37000……(だがコッチの手札は10枚ある!絶対に凌ぐ!!)」
『……これだけは言っとくぞ。あたしは自分の過去が可哀想なんて思ってない。それを可哀想や悲惨だって思うのはソイツの自由だ。だけどな……それを言葉にしてソイツ自身にぶつけるのは、言われたソイツの全てを否定すんのと同じだ。』
「ッ……!!」
『ラグエルをコール!スキルでドロップゾーンからハイジーニストを上書きコール!ラグエルは退却。イオフィエルをコール!イオフィエルのブースト、左のハイジーニストでVにアタック!』
裏にしたカード:ノキエル
パワー:45000
「っ、ノーガード!ダメージチェック…ゲット!ドロートリガー!パワーはVに、1枚ドロー!」
イズモの手札:11枚 山札:20枚
ナイトローゼのパワー:22000
『イオフィエルのブースト、右のハイジーニスト!』
パワー:45000
「おまじないするバンシー、グリードでガード!」
イズモの手札:9枚 ドロップゾーン:23枚
シールド:47000
『…………。(何時か迎えに行くから……待っててくれ、ファヌエル。)』
「ッ!?」
≪ねぇ、何で名倉君は人と壁を作るの?≫
≪ッ、うるっせぇよ……どうせお前も、俺のこと可哀想って思っているんだろ。俺は可哀想な存在なんだよ……放っておいてくれよ!!≫
≪……名倉君は可哀想なんかじゃないよ。自分のことを可哀想って追い込むのは、名倉君自身を一番否定しているんじゃないかな?私は……名倉君のこと、可哀想なんて思わないよ。寧ろ……誰よりも頑張って生きているって思っているから。≫
何だ……この記憶。何で……だって俺は、詠導とは、初対面の筈で……でも…あの人以外で、俺を可哀想って憐れまなかったのは……あれ?何で…こんなに……虚しくなるんだ?
『スケーリングのブースト、レミエルでVにアタック!スキル発動!ダメージゾーンと同名カードを全てスタンド!5枚スタンドさせ、R全てのパワー+10000!2枚ドロー!』
ミクの手札:5枚
ハイジーニストのパワー:42000
イオフィエルとスケーリングのパワー:18000
パワー:30000
「ぎょぎゅげぇ!パワー60000!?」
「パワーオブパワー戦法。又の名を脳筋戦法。」
「ちょっ、ユタ…脳筋って……ブフッ!」
「エンジェルフェザーって、あんな風に脳筋だったっけ…?」
「お茶がウメェ!!」
「ほむむー!!」
訳:茎茶うめぇ!! (ㆁωㆁ)
「そこ!現実逃避しないの!!」
「はっ……荒海のバンシー、ネグロボーンでガード!!」
イズモの手札:7枚
シールド:47000
『ツインドライブ!1枚目…2枚目……ゲット!クリティカルトリガー!効果は全て左のハイジーニストに!』
ミクの手札:7枚 ツインドライブ:秀逸なる執刀 アスファエル、ピンキー・デンチュリスト(☆)
左のハイジーニストのパワー:52000 ☆2
「ここでクリティカル!?」
『イオフィエルのブースト、左のハイジーニストでVにアタック!』
パワー:70000
「っ……プロテクトで完全ガード!」
捨てたカード:ナイトローゼ
イズモの手札:5枚 ドロップゾーン:26枚
『イオフィエルのブースト、右のハイジーニストで……夜霧の吸血姫 ナイトローゼにアタック!』
パワー:60000
「パワー60000……。」
俺の手札でシールド値があるのは海中散歩、ネグロレイジー、細波、グリードの4枚。全部出したとしても……足りない。
「(今の俺じゃ……兄貴どころか―)」
あの人の……天音ルインの背中にすら、届かない。
「ノーガード……ダメージチェック……ノートリガー。」
ダメージチェック:コロンバール
ダメージ:6
ミク視点
名倉の最後のダメージはコロンバール。よってあたしの勝ちだ。勝ったのに……何か釈然としない。途中であたしのこと見て何か思い出した顔していたし。
「このファイト、詠導さんの勝ち!」
「よっしゃー!」
「わーい!これでミクちゃんと一緒にファイトできるー!」
「いいファイトだったよ名倉君!あの時トリガーが乗ってなかったらきっと……名倉君?」
『はっ?何で……泣いてんだよ。』
名倉は何時の間にかボロボロと涙を零していた。そんなに負けたのが悔しいのかよ。
「名倉?お前……何で泣いてんだ?」
「な、泣いてなんか……!」
『説得力無いぞ。』
「う、うるせぇ!!」
「と、とりあえず落ち着きましょう、ね?」
小早川先生が落ち着くように諭し、大神田先生が皆の分のお茶を淹れてくれた。因みに、茎茶ではなく麦茶だった。ホムちゃんは……ぐーすか寝てた。プラカードには充電中と書かれている。熊のぬいぐるみを抱き締め……ヨダレ垂らして寝ている。
ふう、何とかなった……。こっちの手札は3枚、名倉は10枚。しかも完全ガードを握っている。どうすっかなー……よし、ゴリ押しすっか。
「何で……何で凌がれたんだッ!意味分かんねぇ!俺はただ……二度と、二度とあんな思いしたくないのに……何で勝てないんだよ!!」
「名倉……。」
『……なあ、さっきからあたしに敵意剥き出しで、思い通りのファイト出来なかったからって、訳分かんないだの勝てないだの……お前、対戦相手はおろか、自分のデッキにちゃんと向き合っていないんじゃないのか?』
「ッ……そんなことねぇ!お前に分かんのかよ!いつも周りからチヤホヤされて、プロ入り確定だった人生イージーモードだったお前なんかに、俺がどんな思いで生きてきたか分からねぇだろうが!!」
『……分かんねぇよ。前のあたしがどんな生き方していたのかなんて、今のあたしには分かんねぇよ。それでも……あたしはこうして生きている。だったら、あたしはこれからを―未来を生きる。それが今のあたしに出来る精一杯だ。』
「詠導さん……。」
『つーか、人生イージーモードぉ?なわけねぇだろうが!!こちとら記憶喪失で何にも分かんねぇのに切り札含めたカード真っ白しろすけ、ネットの匿名掲示板でバチクソ叩かれ、住み慣れた場所からの引っ越し!最終的には何かやべぇ粘着質の変態共からよく分かんねぇポエムと贈り物毎日贈られ、何回お焚き上げしたか数えるのも面倒になる位毎日毎日修羅場ってるわ!寧ろ人生ハードモードだ、ばーーーか!!!』
「えっ…………エッ??」
「…………マジか。」
「うーわー……俺や各務原が受けている嫌がらせよりもやべぇなオイ。」
「え、詠導さん……け、警察、行こう?」
「よく分かんないけど、キッモいことされているのは解るよ!!」
「詠導さん、後で職員相談室に行きましょう。」
「ストーカー行為だとぅ!?許せん!友達のモフモフ仮面に頼んで成敗してくれる!!」
「ほ、ほむ……ほむほむ?」
訳:あ、あの……んまい棒5本とアイス1個の日当でSPするよ? ガクガク:(´◦ω◦`):ブルブル
ブチギレからの色々ぶっちゃけたせいで何か生温かい目で見られるあたし。もうどうにでもなれ!やぶれかぶれだ!!
『あたしのターン!レミエルのスキル発動!ライドフェイズ開始時、山札の上から1枚ダメージゾーンに置き、ダメージゾーンから1枚手札に加える!ラグエルを手札に!もう一度レミエルにライド!イマジナリーギフト・プロテクトⅡを左前列に!』
ミクの手札:3枚 山札から置いたカード:ノキエル
プロテクトの配置:左前列、右後列
左前列のハイジーニストのパワー:37000(プロテクトⅡ込み)
「37000……(だがコッチの手札は10枚ある!絶対に凌ぐ!!)」
『……これだけは言っとくぞ。あたしは自分の過去が可哀想なんて思ってない。それを可哀想や悲惨だって思うのはソイツの自由だ。だけどな……それを言葉にしてソイツ自身にぶつけるのは、言われたソイツの全てを否定すんのと同じだ。』
「ッ……!!」
『ラグエルをコール!スキルでドロップゾーンからハイジーニストを上書きコール!ラグエルは退却。イオフィエルをコール!イオフィエルのブースト、左のハイジーニストでVにアタック!』
裏にしたカード:ノキエル
パワー:45000
「っ、ノーガード!ダメージチェック…ゲット!ドロートリガー!パワーはVに、1枚ドロー!」
イズモの手札:11枚 山札:20枚
ナイトローゼのパワー:22000
『イオフィエルのブースト、右のハイジーニスト!』
パワー:45000
「おまじないするバンシー、グリードでガード!」
イズモの手札:9枚 ドロップゾーン:23枚
シールド:47000
『…………。(何時か迎えに行くから……待っててくれ、ファヌエル。)』
「ッ!?」
≪ねぇ、何で名倉君は人と壁を作るの?≫
≪ッ、うるっせぇよ……どうせお前も、俺のこと可哀想って思っているんだろ。俺は可哀想な存在なんだよ……放っておいてくれよ!!≫
≪……名倉君は可哀想なんかじゃないよ。自分のことを可哀想って追い込むのは、名倉君自身を一番否定しているんじゃないかな?私は……名倉君のこと、可哀想なんて思わないよ。寧ろ……誰よりも頑張って生きているって思っているから。≫
何だ……この記憶。何で……だって俺は、詠導とは、初対面の筈で……でも…あの人以外で、俺を可哀想って憐れまなかったのは……あれ?何で…こんなに……虚しくなるんだ?
『スケーリングのブースト、レミエルでVにアタック!スキル発動!ダメージゾーンと同名カードを全てスタンド!5枚スタンドさせ、R全てのパワー+10000!2枚ドロー!』
ミクの手札:5枚
ハイジーニストのパワー:42000
イオフィエルとスケーリングのパワー:18000
パワー:30000
「ぎょぎゅげぇ!パワー60000!?」
「パワーオブパワー戦法。又の名を脳筋戦法。」
「ちょっ、ユタ…脳筋って……ブフッ!」
「エンジェルフェザーって、あんな風に脳筋だったっけ…?」
「お茶がウメェ!!」
「ほむむー!!」
訳:茎茶うめぇ!! (ㆁωㆁ)
「そこ!現実逃避しないの!!」
「はっ……荒海のバンシー、ネグロボーンでガード!!」
イズモの手札:7枚
シールド:47000
『ツインドライブ!1枚目…2枚目……ゲット!クリティカルトリガー!効果は全て左のハイジーニストに!』
ミクの手札:7枚 ツインドライブ:
左のハイジーニストのパワー:52000 ☆2
「ここでクリティカル!?」
『イオフィエルのブースト、左のハイジーニストでVにアタック!』
パワー:70000
「っ……プロテクトで完全ガード!」
捨てたカード:ナイトローゼ
イズモの手札:5枚 ドロップゾーン:26枚
『イオフィエルのブースト、右のハイジーニストで……夜霧の吸血姫 ナイトローゼにアタック!』
パワー:60000
「パワー60000……。」
俺の手札でシールド値があるのは海中散歩、ネグロレイジー、細波、グリードの4枚。全部出したとしても……足りない。
「(今の俺じゃ……兄貴どころか―)」
あの人の……天音ルインの背中にすら、届かない。
「ノーガード……ダメージチェック……ノートリガー。」
ダメージチェック:コロンバール
ダメージ:6
ミク視点
名倉の最後のダメージはコロンバール。よってあたしの勝ちだ。勝ったのに……何か釈然としない。途中であたしのこと見て何か思い出した顔していたし。
「このファイト、詠導さんの勝ち!」
「よっしゃー!」
「わーい!これでミクちゃんと一緒にファイトできるー!」
「いいファイトだったよ名倉君!あの時トリガーが乗ってなかったらきっと……名倉君?」
『はっ?何で……泣いてんだよ。』
名倉は何時の間にかボロボロと涙を零していた。そんなに負けたのが悔しいのかよ。
「名倉?お前……何で泣いてんだ?」
「な、泣いてなんか……!」
『説得力無いぞ。』
「う、うるせぇ!!」
「と、とりあえず落ち着きましょう、ね?」
小早川先生が落ち着くように諭し、大神田先生が皆の分のお茶を淹れてくれた。因みに、茎茶ではなく麦茶だった。ホムちゃんは……ぐーすか寝てた。プラカードには充電中と書かれている。熊のぬいぐるみを抱き締め……ヨダレ垂らして寝ている。