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「…ミサ、私は、ミサがキラの事尊敬してても別にいいと思ってるよ」
「え…」
ミサが顔をあげる。
「これは竜崎にも言ったことあるけど、私はキラの気持ちちょっと分かることもあるの。ただ、容認はできないから竜崎に協力してるけど…でも、もし両親を殺した犯人をキラがさばいてくれたら…ミサの立場だったら…私も、ミサと同じように思うかもしれない」
「ゆづきちゃん…」
「ミサが誰を好きでいようと自由だと思う。もちろん、だからといってミサがキラのために他の人を傷つけたりしたりするのは別問題だけど。」
ミサがほっとしたように力を緩め、私の腕にぎゅっと抱きついた。
「ゆづきちゃん優しい〜…」
そんなことないよ、と言おうとした途端、ミサはばっと顔を上げた。
「うんミサ決めた!ミサもキラ捕まえれるように出来ることは頑張る!キラには感謝してるけど…キラが捕まればミサと月の潔白が分かって解放されるし!竜崎さんとゆづきちゃんもデートできる!」
「ミサ…」
「…って言っても、ミサに出来ることなんてなんもないけどさあ〜」
「あはは、気持ちだけで嬉しいよ。それに私も何もできてないの!竜崎にお菓子作ってるだけ!」
予知の力のことは、ミサは知らない。
私を普通の女の子だと思っている。
もうずっとーーー予知は見えていない。
「えーゆづきちゃんお菓子作れるの!?ミサに教えて、月に作ってあげたいー!」
「うんいいよ。一緒に作ろうか」
「やったあー!」
ミサは立ち上がりぴょんと跳ね上がる。
そして私たちはそのままキッチンへ移動し、料理を開始したのだった。
ふと、思い立った。
それはお風呂に入ってる時のこと。
捜査本部をこのビルに移してから、以前よりさらに豪華な浴室になった。私は贅沢にも、大きな浴槽にお湯をはり肩まで浸かっていた。
そんな時に思い立ったのだ。
夜遅くなら。月くんも寝てる頃なら。
捜査室へ行けば、Lと二人で話が出来るかもしれない。
寝てるとはいえ月くんが隣にいるのだ。完全に二人きりではないけれど…
でも、昼間と違い、少しゆっくり出来るかもしれない。
うん、ホットミルクタイムだ。
もし月くんが起きてたとしても、3人で話すのも悪くないかもしれない。
私はそう決意すると、勢いよくお風呂から立ち上がった。
「あ、でも…もうすっぴんだ…」
以前、私はLに、L以外の人にすっぴん部屋着を見せないようキツく言われたことがある。
私からすればなぜ?って感じだけど…
嫉妬深い彼のことだ。約束を守らねば完全に拗ねるだろう。
でも…夜中に化粧するものもなあ。
私は悩んだ挙句、服装だけは普段通りにして訪室することを決め、お風呂から出たのだった。
暗いビル内を歩くのは少し不気味だった。
ホラーものは好きだけど、それは恐怖心が薄い為ではない。
むしろ、この世のホラー 好きの殆どは感受性豊かでそれなりに恐怖心を培ってる人だと私は思っている。
暗闇は不気味だし、怖い。
私は早足で捜査室へ向かう。
きっとそこにLと月くんはいると思う。あのLが、月くんに付き合って寝室に移動することは考えにくい。
多分、月くんが捜査室のソファで寝ている口だろう。
私は捜査室から明かりが漏れているのを見て、確信した。
月くん、起きてるかなー。
私は控えめにノックをすると、そっと扉を開いた。
「こんばんはー…」
中を覗き込む。誰かが座ってパソコンを眺めているのがわかった。
…んん?あれはー
「あれ、ゆづきさんどうしたのこんな遅くに」
驚いた月くんの顔が見えた。
私はゆっくり部屋に入る。
「えっとなんか寝れなくて…」
そこまでいってふとソファに目をやり、驚いた。
…竜崎、寝てる!!??
まさか、寝てるなんて!!
彼はあの膝を抱える格好のまま倒れ込むようにソファに横になっていた。その上には、月くんがかけたであろう薄い毛布があった。
月くんが起きてるかも、という考えはあったが、
まさか竜崎が寝て月くんが起きてるパターンは予測してなかった!
「ああ…竜崎、ちょうどさっき寝ちゃって。僕もここにして初めて見たんだけど。」
「あ、そうなんだー…」
「残念だね?」
彼は私を見て悪戯っぽく笑った。私の考えを見抜いていたらしい。私は一気に顔を赤くした。
「ほ、ホットミルクでも月くんどう!?」
竜崎が寝てるからと言ってUターンして帰るのは流石に気まずすぎだ。
私は慌ててそう言った。
「うーんと、じゃあもらいます」
「少し待っててね!」
私はキッチンへ移動する。
月くんと二人きりで話すのって、実は初めてだな。いつも必ず捜査員の誰かがいたわけだし…
私は手早くホットミルクを二つ作ると、月くんへ手渡す