嫌よ嫌よも
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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白鳥圭輔。厚労省の官僚らしい。
肩書きは長すぎるので覚えてない。
覚える必要も無い。
ゴキブリのようにしつこくタフである。
今日もまた、私を食事に誘ってきた。
「今夜食事でもどうです?黒鳥先生」
「お断りしておきます。明日は朝早いので。
そろそろしつこいですよ」
「酷いなぁ、いつになったら行けるんですか?」
どんだけ食事に行きたいんだろう。
他の人を誘えばいいのに。
よりにもよって、なんで私なんだろうか。
あそこにいる看護師さん、行きたそうに
チラチラ見てるんだから誘えばいいのに。
「生憎、私は貴方ほど暇じゃないので」
「冷たいですよ〜、黒鳥先生」
「そんなに行きたいなら他の人誘えばいいじゃないですか。私に付き纏ってまで……」
「嫌だなぁ、僕は黒鳥先生と行きたいんですよ?今日が無理なら、また明日誘いますね〜」
「好きにすればいいじゃないですか」
人をイライラさせる天才。
確か、そう言われていた気がする。
たまにイラッとする時があるし、
神経を逆撫でする事が得意なのかも。
そして日付が変わり、私は朝早く出勤した。
色々やらなければいけない仕事があるから。
やっと取れた食事でも、また現れた。
「お昼ですか〜?」
「邪魔しないでください」
「睨んだら折角の綺麗な顔が台無しだよ」
「……そうですか」
「今夜はどうですか?」
「今日は朝早い分早めに終わります」
早めに終わるからと言って、
別に食事に行きたい訳じゃない。
「じゃあ、どこにする?」
「別に行くなんて言ってませんけど」
「でも、空いてるってことはOKなんでしょ?」
「……そういう事でいいですよ」
フリーなこと、遠回しに笑ってる。
絶対そうだ、じゃなかったらあんなに
嬉しそうにしてない。
「オススメのレストランがあるんだけど、
黒鳥先生は肉好き?」
「好きですよ」
「よし。終わったら連絡してくださいね、
迎えに行きますから」
「わかりました」
結局行くことになってしまったのか。
まあいいや、どうせ暇だし彼氏もいないから。
「黒鳥先生っ」
「白鳥さん」
「行きますよ」
一瞬でも、かっこいいなと
思ってしまった自分が悔しい。
これは夜のせいだ。
夜で暗がりで少し明かりがあるから。
恋人がいないから、という訳じゃない。
「なんで今夜は来てくれたんですか?」
「自分で誘っておいてそれですか」
「いつも誘っても冷た〜くあしらうでしょ?
だからなんでかな〜と思って」
別に、好きじゃない……
素直になれないだけだ。
「……嫌よ嫌よも好きのうち、って言うじゃないですか」
「自惚れていいんだ?」
「調子に乗らないでください」
「黒鳥先生のこと、僕は好きなんだけどな。
素直じゃないところが可愛いし」
他にも好きなところ言いましょうか?
なんて言われた。
「言わなくていいです」
「え〜?聞かなくて良いんですか?
だったら、黒鳥先生になんで僕が
好きなのか聞こうかな」
「べ、べ、別に好きじゃありません!」
夜のせいでも何でもない。
この人はかっこいいし、私は
この人が好きなんだ。
嫌よ嫌よも好きのうち、ってやつだ。