願いを込めて
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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水色の紙とにらめっこ。
その状態が何分も続いていた。
「何してんの、梓ちゃん」
「……七夕のお願い事を考えています」
小児科医として勤めているので、
こういったイベントものは欠かせない。
子供たちの嬉しそうな笑顔を見て頑張ろうと
思えるし、何より癒しになるのだ。
「圭輔さんもどうですか?」
ついでに貰ってきたもう1枚の紙を出す。
「僕は良いよ、そういうのは」
「え〜?田口先生も書かれてましたよ」
「それは君が強制的に書かせたんでしょ」
ちぇっ、バレたか。
この手は通用すると思ったんだけどなぁ。
「圭輔さんにも書いてほしいなぁ。
枚数が多いほど皆も喜んでくれるんですよね〜」
ゴリ押しして書かせるしかない。
ペンのキャップを開け、丁度今
思いついた願い事を書く。
「そんなに僕に書いてほしいの?」
「はい」
「……仕方ないなぁ」
圭輔さんも先程の私と同じように
紙とにらめっこをしている。
時にはんー、と唸っている。
「そんなに考えなくても」
「欲望のままに書いたら子供たちに見せられないからね〜」
何をお願いしようとしているんだろうか……
何にしても、嫌な予感しかしないのは確か。
「梓ちゃんはなんて書いたの?」
「え?……皆が笑顔でいられますようにって書きました」
「ピュアだね〜、梓ちゃん。
ちなみにグッチーは?」
「田口先生は何事もなく平穏に
暮らせますようにって書いてました」
圭輔さんは少し笑いながら、2人とも
本当にピュアだね、と呟いた。
圭輔さんも暫くして、ペンのキャップを
開けてすらすらと書き始めた。
「はい。書いたよ」
「ありがとうございます」
「七夕かぁ……もう夏だね〜」
「そうですね」
「今年こそ梓ちゃんの浴衣を見たいなぁ」
この人は不幸なことに、仕事とか
色々な事情で私の浴衣を見ることが
できないでいる。
もしかして、それをお願い事にしたのかな。
「見られるといいですね」
「だってさぁ、グッチーとか速水は見れてるのに僕だけっておかしくない?君の夫なのに」
「そうですね」
「……絶対今年は見るからね」
「頑張ってください」
笹に、2枚の短冊を括りつける。
圭輔さんのお願い事は何だろう?と
思って見てみると、予想は外れていた。
「梓ちゃんともっとイチャイチャできますように……って、圭輔さんらしい」
浴衣よりも、私とのイチャイチャが1番らしい。