雪が溶けると春になる
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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「白鳥さん。僕、ずっと疑問に思ってたんですけど」
「どうしたの?ぐっちー」
「白鳥さん、よく黒鳥先生とお付き合いできますよね」
僕と梓先生は、付き合っている。
僕の独占欲から来る男避けの為に、
周りには公言していた。
驚かれることもあったり、
嘘だと言われることもあった。
僕も嘘だと思ってる。
彼女と触れ合っていたりすると、
嘘じゃないのはわかる。
「梓先生は可愛いからなぁ」
僕の言葉に、訝しげな表情を浮かべるぐっちー。
まあ、普段の彼女は可愛いなんて想像も
つかない程クールで、冷淡。
どうなったら可愛いに結び付くのかわからない。
「可愛い……ですか?」
「うん。可愛いよ。すっごい可愛い。ぐっちーには
わかんないだろーなー、あの可愛いさが」
「すみませんね、わからなくて」
「あ、僕が思う黒鳥先生の可愛いトコ知りたい?」
そう聞くと、本気で嫌がられた。
僕が惚気けると止まらなくなるかららしい。
だからと言って、本気で嫌がるのは違うよね?
「特別に一個教えてあげる」
「聞いてませんから」
「そう言わずにさ、聞いてよぐっちー。
黒鳥先生ね、僕と2人きりになると
凄い笑ってくれるの。その笑顔が誰よりも
可愛くてさー。やっぱり、僕の前だけって
言うのと、中々笑ってくれないのが僕に
とっては加点要素な訳」
ここまで言ったところで、扉が開く音がした。
「……田口先生」
「黒鳥先生」
「ど〜したの?黒鳥先生」
「白鳥さんには関係ないことですから」
例え僕がいようと、僕と2人きりでなければ
彼女は全くデレないし、その素振りすら見せない。
「これ、前に言った患者さんのです」
「わかりました。ありがとうございます」
「今、読んで返してください」
「ああ……はい。わかりました」
ぐっちーが書類を読むのに集中していて、
僕や黒鳥先生に視点もくれなくなった。
バチリ、と目が合った瞬間。
彼女は僕に微笑んだ。
その可愛さに胸を撃たれ、僕は暫く固まった。
「ありがとうございます、黒鳥先生。
わざわざ届けてくださって」
「別に用があってついででしたから。
質問などあれば聞いてください。失礼しました」
扉が閉まる音がして、僕は机に頭を下ろす。
ああ、なんて可愛いんだろう、僕の彼女。
梓ちゃんが微笑んだだけで疲れが吹っ飛んだ。
「……白鳥さん?」
「梓ちゃんって、雪のように冷たいけど
春になって溶ければ凄く温かいよね」
「ちょっと何言ってるか分からないんですけど」
そういうところが可愛いんだって。
なんでぐっちーは見てなかった訳?
今日もまた、彼女のことが好きになった。