雨降って地固まる
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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言い過ぎてしまったのだろうか……
閉じた部屋のドアに背中を付け、
ずるずるとへたり込む。
きっかけは些細なことだった。
野菜を食べてほしい私と、絶対に
野菜を食べたくない圭輔さんがいて。
ちょっとした討論が喧嘩に発展して。
確かに、好きな物を食べたいのはわかる。
健康診断に引っかかってないのも事実。
だけど、今は良くても……将来的にどうなるか。
こんな偏食生活、続けていたら先が思いやられる。
だから私はバランスを考えてほしくて。
「あ〜……」
私は悪いのだろうか。
言い過ぎたから、非はあるか。
どっちにしろ、謝らなくてはならない。
やっとの思いで立ち上がり、ドアを開ける。
一瞬目が合って、すぐにお互い逸らす。
「……ごめんなさい。言い過ぎました」
「……僕の方こそ、ごめんね」
「私、圭輔さんとずっと一緒にいたいから……
年の差もありますけど、少しでも長く一緒に
いたいな、って思って。だから、お肉だけ
じゃなくて野菜も食べてほしくて。今は良くても、
この先どうなるかなんてわからないじゃないですか」
あんなに強く言う必要なんてないのに。
素直に言えば良かったのに。
「梓ちゃん……僕も、梓ちゃんが
そんなに思ってるの気付かなかった。
僕だって、ずっといたいよ。梓ちゃん
以上に失いたくないものは無いし、ずっと
守りたい……それなのに、傷付けちゃった」
泣かないでよ、僕も泣いちゃうでしょ。
優しい声色で、優しい手つきで私を撫でる。
「ごめんね」
「私の方こそ、ごめんなさい」
圭輔さんはいつもみたいに微笑んだ。
「仲直りもした訳だし、僕達ももっと仲良く
なる為にも、コミュケーションが必要に
なっていくんじゃないのかな〜」
「……と、言いますと」
「言わなくてもわかってるでしょ?」
ふわり、を持ち上げられる感覚。
「ちょっと、圭輔さん!?降ろしてください!」
「こうでもしなきゃ梓ちゃん嫌がるでしょ」
いつもの事じゃないの。
そう思いながらも、しっかりしがみつく。
今日ばかりは、仕方ない。