できる事なら出禁にしたい
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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東城大学医学部付属病院、特別愁訴外来。
責任者である田口公平は、患者より厄介な
人間達に頭を悩ませていた。
「……圭輔さん!」
ガタン、と音を立てて椅子から立ち上がる
黒鳥梓さんという医者は、優秀な外科医。
血が苦手な僕にとって、血を意に介さず
難しい手術を何度も成功した期待の若手……
という筋書きなのだが、天才であるが故に、
白鳥さん同様、中々扱いにくい存在。
「梓ちゃん、どうしたの?」
「圭輔さんに会いたくて……」
「違うでしょ!黒鳥先生は、手術を間近に
控えた患者さんの心のケアをしてほしいって
僕に頼んでるところでしたよね!?」
白鳥さんと黒鳥先生は付き合っている。
僕はここで2人だけの世界を創られるのは
真っ平御免なので、慌てて突っ込む。
「何〜、ぐっちー。僕に嫉妬?ヤダなぁ、
彼女は僕の恋人だよ?いくらぐっちーでもねぇ」
「そんなつもりありません!」
「それはそれで傷付くんだけど」
運ばれた3人分のコーヒー。
僕はカップ1つを取り、口に運ぶ。
「白鳥さんは、何の用ですか」
「野暮なこと聞かないでよ〜。
梓ちゃんに会いに来たの!」
わかってるくせに〜。
揶揄う様な、いや、揶揄いそのものの声。
黒鳥先生は舞い上がっているようだけど。
「ていうかさ、ぐっちーはどうして2人っきりにしてくれない訳?気が利かないなぁ、それでも心療内科医の端くれか〜?」
「2人っきりにしたら何始めるかわからないでしょ!」
「え?何、ぐっちー。僕達が何するかわかる訳?
あ、もしかして、エロい事でも考えてたの?」
引っかかってしまった。
白鳥さんは、たまに僕をカモにして遊んでいる。
なんて腹立たしいんだろう。
「圭輔さん、私にも構ってくださいよ〜」
「妬いちゃったの?も〜、可愛いなぁ」
こんのバカップル……!
わざと見せつけてるようにしか思えない。
その時、突然電話が鳴った。
「……もしもし、黒鳥です」
黒鳥先生は一瞬舌打ちした後(白鳥さんは
この舌打ちに気付いているのだろうか?)、
電話に出た。
「わかりました。205の高橋さんですね。
直ぐに向かいます」
白鳥さんの前ではデレっとした顔なのに、
医者モードになるとキリッとした表情になる。
この人は、いざと言う時には命に真剣に
向き合う医者で、だからこそ、白鳥さんと
いる時には甘えているんだ。
でも、ここでのイチャイチャが許される訳がない。
「すみません。ちょっとオペが入りました」
「もう行っちゃうの?」
「圭輔さん……ごめんなさい。人命には
代えられませんから。でも」
人命には代えられない、か。
黒鳥先生、こういうの狡いよな。
「終わったら……甘やかしてくださいね」
「……勿論!溶けちゃうぐらい甘やかしちゃう」
「田口先生、お邪魔しました〜!
圭輔さんも、また後で」
「またね〜」
意外と別れる時はサッパリしてる……?
いや、さっきイチャイチャしてたし……
「梓ちゃんオペ入っちゃったし。僕、
ここにいる必要もうないから。またね、ぐっちー」
「え?あ、はい」
ここで疑問が残った。
どっちから先に告白したんだろう。
それを聞こうと思ったが、惚気の
マシンガントークが止まらなさそうなのでやめた。
取り敢えず、あの二人をどうにかして止めなきゃ。
イチャイチャ禁止、それでもダメなら出禁。
本当は、今すぐ出禁にしてやりたいけど。
そんなことしたら、僕の目が届かないような
場所(黒鳥先生の自室とか)でイチャイチャしそう。
それは嫌なので、出禁にはしないでおこう。