愚痴=惚気
about you
主人公設定白鳥さんの部下(室長補佐)だったり
カップルだったり夫婦だったり……
作品によって変えます
完璧に見えてスポーツ苦手な傾向にあり
大体168cmぐらい
今のところ年齢や身長以外の見た目は指定なしです
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特別愁訴外来。
愚痴外来とも呼ばれてるらしい。
僕はそこで心療内科医として働いている。
ドアを開け、部屋に戻ると珈琲の
いい匂いが僕を歓迎していた。
「藤原さん、珈琲って……」
「頂いていまーす。田口先生」
黒鳥さんが珈琲を飲んでいた。
と言うより、なんでいるんだろう。
黒鳥さんは白鳥さんの部下らしい。
白鳥さんは誇らしげに彼女と言っていたけど。
「ど、どうしてここに黒鳥さんが……」
「いいじゃないですか。理由なんて」
「何の用ですか。白鳥さんに何か言われて……」
「室長に言われて来たんじゃないんですよ」
珈琲を1口含んで、彼女は僕に言った。
どういうことだろう。
「プライベートですよ」
「プライベート?」
「ここって愚痴外来でしょ?田口先生に
私の愚痴を聞いていただきたくて」
そんなに畏まって言うことじゃない……
それに、ここはそんな場所じゃない。
「室長に私が彼女だと言うことは
もう聞いてますよね」
「あれ本当なんですか?」
「本当に決まってるじゃないですか」
公私混同しないだけですけど。
って言ってる割には白鳥さん、
公私混同しまくりだと思う……
そうは言えないから、敢えて黙っておく。
「料理のリクエストがお肉ばっかなんですよ」
深刻そうな顔でそう言う彼女。
そんな真面目な顔で言うことかな。
いや、彼女にとっては深刻なのかも。
「お野菜は食べないんですか?」
「食べるには食べますけど……お肉の
割合が高いって言うか。健康診断で
引っ掛からなくても、これからが大事じゃないですか。ずっと傍にいてほしいですし」
ずっと傍にいてほしい。
その一言でわかってしまった。
これは、愚痴に見せかけた惚気だ。
この人は無自覚でやっているのかもしれない。
「……田口先生からも、彼に言ってくださいね。
お肉だけじゃなくて、お野菜も食べてくださいって」
「僕が言っても通じないと思いますけど」
「口を酸っぱくして言えば諦めてくれますよ」
それじゃあ失礼しますね、と言って
彼女は藤原さんにお礼をして帰っていった。
カップに珈琲は無かった。
ただ僕に惚気話を聞かせたかっただけか……