Undertale +AU
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違和感は感じていた。
遺跡のレディと約束をして、人間を守ると決めた。
遺跡のレディはオレが審判者だということは知らなかっただろう、
ただの友人として、ジョーク仲間として、顔も知らない、ドア越しにしか交流がないオレにいつかくるであろう人間の子どものことを託したんだ。
オレはといえばただ約束だから守ってやろうと言うだけで人間に対して思うところは何もなかった。
他のモンスターのようにタマシイを奪おうという気も無かっただけ。
それすらももし弟が一言、ロイヤルガードになるためにタマシイが欲しいといえばあっけなく瓦解するであろうと思ってはいた。
遺跡から出てきた人間を見つけた。
自分より小さく、貧相な身体。
人間の年齢はよく分からないが子供なんだろうとアタリをつける。
この距離でははっきりとは分からないがLVを持っていないことにひとまず安堵した。
こっそりを後をつける。
驚かせようと思っていたわけではない。
ジョークが分かるタイプなのかも知りたかった、と言うほどでもない。
ただ遺跡のレディがいうことを鵜呑みにできるほど人間に対して肯定的楽観視が出来なかった。
人間はサクサクと雪を踏む音を立てながら、慎重に歩を進めていた。
やがて人間はぴたりと立ち止まる。
足元には大きな木の枝が横たわっていた。
人間はしゃがみ込み、興味深そうに手に持った棒で木を突いている。
挙げ句の果てに持ち上げようとして動かせないと気付くと少し溜息をついた。
オレは思わず吹き出しそうになった。
人間の表情はこちらからは見えない。
だが好奇心旺盛なタイプのようだ。
オレはブーブークッションの仕込みを確認した。
ジョークが通じるかもしれない。
その願いを込めて。
やがて人間は大きな門に差し掛かった。
しばらく眺めた後に首を傾げている。
誰が作ったものか考えているのだろうか。
それともこれが門なのか疑問を抱いているのだろうか。
人間のことを考えていたせいか、オレは足元の木を気にしていなかった。
木だけに。
パキンと乾いた音が響く。
先程人間はこの木を飛び越えたがどうやらだいぶ脆くなっていたようだ。
しまった。
人間がビクンと体を震わせる。
オレは慌てて近道を使った。
人間は振り向き、木のところまで足早に向かっていく。
オレの足跡はほとんど残っていない。
しかし、木を誰かが踏んだことは明らかだ。
それに気づいた人間はあろうことか来た道を逆向きに走り出した。
気づかれないようかなりの距離を取ったので、人間が何をしているかは分からなかった。
だが、通り過ぎた瞬間、甘酸っぱいような水の匂いがした。
人間は遺跡のドアの前にたどり着いた。
肩で息をし、そのまま遺跡のドアに縋り付いているように見えた。
そしてがくりと肩を落とす。
やがてガサガサと茂みを漁り、またもピクンと体を強張らせた。
顔をぐいと擦ってまたこちらに向かって来る。
なんなんだ一体。
その謎はすぐに解けた。
目元が赤い。
人間は泣いていたのだ。
怖くて、寂しくて、落胆して?
ああ、人間はわからないことだらけだ。
ただ握手して、ブーブークッションの音が鳴り響いた時に見開いた琥珀色の瞳と、ふわりと香るベリーのような水の匂いと、
泣き笑いのような顔は悪くないと思った。
遺跡のレディと約束をして、人間を守ると決めた。
遺跡のレディはオレが審判者だということは知らなかっただろう、
ただの友人として、ジョーク仲間として、顔も知らない、ドア越しにしか交流がないオレにいつかくるであろう人間の子どものことを託したんだ。
オレはといえばただ約束だから守ってやろうと言うだけで人間に対して思うところは何もなかった。
他のモンスターのようにタマシイを奪おうという気も無かっただけ。
それすらももし弟が一言、ロイヤルガードになるためにタマシイが欲しいといえばあっけなく瓦解するであろうと思ってはいた。
遺跡から出てきた人間を見つけた。
自分より小さく、貧相な身体。
人間の年齢はよく分からないが子供なんだろうとアタリをつける。
この距離でははっきりとは分からないがLVを持っていないことにひとまず安堵した。
こっそりを後をつける。
驚かせようと思っていたわけではない。
ジョークが分かるタイプなのかも知りたかった、と言うほどでもない。
ただ遺跡のレディがいうことを鵜呑みにできるほど人間に対して肯定的楽観視が出来なかった。
人間はサクサクと雪を踏む音を立てながら、慎重に歩を進めていた。
やがて人間はぴたりと立ち止まる。
足元には大きな木の枝が横たわっていた。
人間はしゃがみ込み、興味深そうに手に持った棒で木を突いている。
挙げ句の果てに持ち上げようとして動かせないと気付くと少し溜息をついた。
オレは思わず吹き出しそうになった。
人間の表情はこちらからは見えない。
だが好奇心旺盛なタイプのようだ。
オレはブーブークッションの仕込みを確認した。
ジョークが通じるかもしれない。
その願いを込めて。
やがて人間は大きな門に差し掛かった。
しばらく眺めた後に首を傾げている。
誰が作ったものか考えているのだろうか。
それともこれが門なのか疑問を抱いているのだろうか。
人間のことを考えていたせいか、オレは足元の木を気にしていなかった。
木だけに。
パキンと乾いた音が響く。
先程人間はこの木を飛び越えたがどうやらだいぶ脆くなっていたようだ。
しまった。
人間がビクンと体を震わせる。
オレは慌てて近道を使った。
人間は振り向き、木のところまで足早に向かっていく。
オレの足跡はほとんど残っていない。
しかし、木を誰かが踏んだことは明らかだ。
それに気づいた人間はあろうことか来た道を逆向きに走り出した。
気づかれないようかなりの距離を取ったので、人間が何をしているかは分からなかった。
だが、通り過ぎた瞬間、甘酸っぱいような水の匂いがした。
人間は遺跡のドアの前にたどり着いた。
肩で息をし、そのまま遺跡のドアに縋り付いているように見えた。
そしてがくりと肩を落とす。
やがてガサガサと茂みを漁り、またもピクンと体を強張らせた。
顔をぐいと擦ってまたこちらに向かって来る。
なんなんだ一体。
その謎はすぐに解けた。
目元が赤い。
人間は泣いていたのだ。
怖くて、寂しくて、落胆して?
ああ、人間はわからないことだらけだ。
ただ握手して、ブーブークッションの音が鳴り響いた時に見開いた琥珀色の瞳と、ふわりと香るベリーのような水の匂いと、
泣き笑いのような顔は悪くないと思った。