鬼滅の刃 短編
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「3人とも定期連絡が途絶えたんでしょう。私だって鬼殺隊で、彼女らの友人です。宇髄さんが行くのなら私も遊郭に行きます!」
連絡が無い、嫁が心配だ、だから俺も行ってくる。
誰か隊員の女を調達してから行くからまたな、とまるでちょっと茶屋によるかのように気軽にいう宇髄の背中に牡丹はそう叫んだ。
女が必要だということなら自分でも良いはずだと、牡丹が考えるのに無理はない。
「馬鹿なことを言うな、お前、忍べるのか!」
は?
「俺の嫁たちは全員間違いなく掛け値のねえ別嬪だ。すぐに見世に出される年齢でもある。」
牡丹は宇髄の3人の妻たちを思い浮かべた。
それぞれ趣は異なるがそれぞれ震い付きたいような美い女である。
自分といえば彼女たちに比べれば多少色気はないものの、誰でも良いなら自分が行きたい。
彼女たちには何かと世話になっている。恩に報いる機会であると思ったことも否めなかった。
そう思っての立候補であった。
「お前もそうだ。射干玉の黒髪、透き通る白い肌、深い海色の瞳、スッと通った鼻筋、人を誘う赤い唇、見た目からして一級品だ。」
はあ、ありがとうございます?
「生まれ育ちも問題無く、花魁に必要な高い教養が既に備わっている。あっという間に部屋持ち花魁の仲間入りだ。」
「無いとすれば手練手管だがそんなの関係ねえ。初めての床入りは一等馴染みの客に殊更高く買われるだろうよ。」
褒めていただいているようだがそれと宇髄の表情が合わない。
連れて行かない理由がいまいち掴めない。
混乱するもとりあえず「はじめてのとこいり」と言われては少々、いやかなり語弊がある。
「あの、私、生娘では無いのですが。」
そんなこと宇髄は承知のはずだ。私が出戻りというか放逐された身である事は既知のはずだ。
「そういう事じゃねえよ。」
あ、これ、何か間違った。
常とは違う、地を這うような底冷えのする声音に、牡丹は一筋、冷や汗が流れるのを感じた。
「お前は誰に買われるつもりだ、誰に仕込まれるつもりだ、その後どうやって客を取るつもりだ。」
グッと顔を近づける宇髄の表情は真剣で、少し怖い。
派手な装いにたびたび忘れかけるがこの人は本当に顔が良い。
その綺麗な顔に怒りを乗せると迫力がありすぎる。
「客を取り始めるとなったらお前の時間は全て俺が買うことになる。そうしたら身動きが取れねえ。他の誰にもお前を買わせる気はねえからな。」
額当てから伸びる飾りが頬に当たる。
いつの間にか隙間なくぴったりと抱き寄せられた身体。
吐息がかかるほど近づいた顔。
そしてなんて、哀しそうな目を、するのか。
「現状でそうなる訳には行かねえのよ、だから、」
「煉獄!コイツを止めろ、不死川!捕まえておけ。」
宇髄自身に気を取られて気が付かなかった。
二人がすぐそばで息を潜めていたことに。
「「承知」」した!」
離すなよ
とん、と背を押されて体が傾く。
ふと離れて行く体温にあ、とふと声が溢れる。
そのまま体勢を崩しつつも宇髄の背中を視界に収めるよう空中で向きをかえた自身の身体はそのままスポリと剥き出しの胸筋へと収まった。
後頭部に感じる硬い体から感じる大きな鼓動。
続いてガッチリと拘束される。
「自身の性質を知りながら遊郭に行こうとはよもやよもやだ!」
宇髄の背中が遠くなる。
その視界を遮るように煉獄が立ちはだかっていた。
笑顔なのに怖いぞ、しのぶさんなみに。
眼力だけで穴が開きそうだ。
という事は、だ。このすぐ後ろで拘束している人は、
「そうだなぁ、これは今夜じっくりと教えてやらねえとな。」
先ほどから怖くて上が向けないが、鼓動の大きさに反して不死川さんのいつも通りの声が肌にビリビリと伝わってくる。
え、なんで私こんなに怒られているんですかね。
「そうだな!いつもは嫁が3人もいる男はごめんだ、と言っているのに口を吸われそうになっても動かないのは問題だしな!」
え?そこ?そうでした?そんな雰囲気でしたっけ?
それに3人いるのが問題なのではなくて、それを増やそうとか、自分だけじゃないのがごめんなのであって、私の問題で、あれ?何か違う?
空き部屋に引き摺り込まれ、みっちりきっちりと2人がかりで説教を受けたが、ろくに耳に入って来ず、この間どうにか潜入する方法を考え続けた結果、目の前の美丈夫相手にこれだ!と良い手法を思いついてしまった私は何も悪くない……はずだ。
連絡が無い、嫁が心配だ、だから俺も行ってくる。
誰か隊員の女を調達してから行くからまたな、とまるでちょっと茶屋によるかのように気軽にいう宇髄の背中に牡丹はそう叫んだ。
女が必要だということなら自分でも良いはずだと、牡丹が考えるのに無理はない。
「馬鹿なことを言うな、お前、忍べるのか!」
は?
「俺の嫁たちは全員間違いなく掛け値のねえ別嬪だ。すぐに見世に出される年齢でもある。」
牡丹は宇髄の3人の妻たちを思い浮かべた。
それぞれ趣は異なるがそれぞれ震い付きたいような美い女である。
自分といえば彼女たちに比べれば多少色気はないものの、誰でも良いなら自分が行きたい。
彼女たちには何かと世話になっている。恩に報いる機会であると思ったことも否めなかった。
そう思っての立候補であった。
「お前もそうだ。射干玉の黒髪、透き通る白い肌、深い海色の瞳、スッと通った鼻筋、人を誘う赤い唇、見た目からして一級品だ。」
はあ、ありがとうございます?
「生まれ育ちも問題無く、花魁に必要な高い教養が既に備わっている。あっという間に部屋持ち花魁の仲間入りだ。」
「無いとすれば手練手管だがそんなの関係ねえ。初めての床入りは一等馴染みの客に殊更高く買われるだろうよ。」
褒めていただいているようだがそれと宇髄の表情が合わない。
連れて行かない理由がいまいち掴めない。
混乱するもとりあえず「はじめてのとこいり」と言われては少々、いやかなり語弊がある。
「あの、私、生娘では無いのですが。」
そんなこと宇髄は承知のはずだ。私が出戻りというか放逐された身である事は既知のはずだ。
「そういう事じゃねえよ。」
あ、これ、何か間違った。
常とは違う、地を這うような底冷えのする声音に、牡丹は一筋、冷や汗が流れるのを感じた。
「お前は誰に買われるつもりだ、誰に仕込まれるつもりだ、その後どうやって客を取るつもりだ。」
グッと顔を近づける宇髄の表情は真剣で、少し怖い。
派手な装いにたびたび忘れかけるがこの人は本当に顔が良い。
その綺麗な顔に怒りを乗せると迫力がありすぎる。
「客を取り始めるとなったらお前の時間は全て俺が買うことになる。そうしたら身動きが取れねえ。他の誰にもお前を買わせる気はねえからな。」
額当てから伸びる飾りが頬に当たる。
いつの間にか隙間なくぴったりと抱き寄せられた身体。
吐息がかかるほど近づいた顔。
そしてなんて、哀しそうな目を、するのか。
「現状でそうなる訳には行かねえのよ、だから、」
「煉獄!コイツを止めろ、不死川!捕まえておけ。」
宇髄自身に気を取られて気が付かなかった。
二人がすぐそばで息を潜めていたことに。
「「承知」」した!」
離すなよ
とん、と背を押されて体が傾く。
ふと離れて行く体温にあ、とふと声が溢れる。
そのまま体勢を崩しつつも宇髄の背中を視界に収めるよう空中で向きをかえた自身の身体はそのままスポリと剥き出しの胸筋へと収まった。
後頭部に感じる硬い体から感じる大きな鼓動。
続いてガッチリと拘束される。
「自身の性質を知りながら遊郭に行こうとはよもやよもやだ!」
宇髄の背中が遠くなる。
その視界を遮るように煉獄が立ちはだかっていた。
笑顔なのに怖いぞ、しのぶさんなみに。
眼力だけで穴が開きそうだ。
という事は、だ。このすぐ後ろで拘束している人は、
「そうだなぁ、これは今夜じっくりと教えてやらねえとな。」
先ほどから怖くて上が向けないが、鼓動の大きさに反して不死川さんのいつも通りの声が肌にビリビリと伝わってくる。
え、なんで私こんなに怒られているんですかね。
「そうだな!いつもは嫁が3人もいる男はごめんだ、と言っているのに口を吸われそうになっても動かないのは問題だしな!」
え?そこ?そうでした?そんな雰囲気でしたっけ?
それに3人いるのが問題なのではなくて、それを増やそうとか、自分だけじゃないのがごめんなのであって、私の問題で、あれ?何か違う?
空き部屋に引き摺り込まれ、みっちりきっちりと2人がかりで説教を受けたが、ろくに耳に入って来ず、この間どうにか潜入する方法を考え続けた結果、目の前の美丈夫相手にこれだ!と良い手法を思いついてしまった私は何も悪くない……はずだ。