一章
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土方さんから銃を教わり、前よりは満足に撃てるようになった。
あの人に褒められると年甲斐もなくはしゃいでしまう。
「ケダモノめ、近所に通報されるぞ」
どうやら牛山の性欲はもう限界らしい。
それでも抱かせてやらないけど。別に牛山が嫌なんじゃない。私はほんとに惚れた人に体を許そうと思っている、ただそれだけの話。
変わり者だと言われるかもしれないが私だって譲れないものくらいある。
「永倉、牛山を呼んで来い。街へ行こう」
街へ出るとき土方さんは私に襟巻を巻いてくれる。
自分でできる、と断ってもやらせてくれと優しく微笑むからいつからか断るのをやめた。
……孫扱いされているのだろうか。悪い気がしない自分に何とも言えない気持ちになる。
街へ出て歩くときは基本永倉さんの隣を歩くようにしている。
土方さんの隣に立てるような人間ではないとわかっているから故の行動だ。それに永倉さんの隣は異様に落ち着く。
「んじゃちょっくら行ってくるぜ。老いぼれたちは温かいお茶でも飲んでてくれよ」
「舐めた口利いてるとブッた斬るぞ、小僧」
「永倉さん、落ち着いて」
牛山は、はははと笑いながら女を抱きに街へと消えた。
「大目に見てやれ、牛山は時々女を抱かせてやらんと不安定なのだ。名前は逃げるのが上手いからな、あのまま放っておくと永倉も襲いかねん」
その言葉に永倉さんは黙ってしまった。意地悪な人だ。
「土方さん、街へは何しに来たんです?牛山に女を抱かせるだけなら金を持たせればいいだけだし、何か目的があるんですよね?」
「あぁ、我が愛刀を取り戻しに行こうと思ってな」
「愛刀…じゃあこの刀は?」
「十分良い刀だ、だが私からすればなまくらだ」
その刀がなまくらなら、手に馴染んでいるであろう愛刀はどれほどの切れ味なのか、それを使って戦う土方さんを速く視たいものである。
「名前はどうする、着いてくるか?」
「もちろんです」
あなたが時を越え愛刀を取り戻す瞬間を見たくないわけがないじゃない。
数分後、銀行の壁は壊される。
「土方さんありました、こちらです」
「これが……」
「この銀行に流れ着いたという情報は正しかったようですな」
永倉さんの近くに立ちながらそれを見つめる。
持っていた刀を置き、愛刀だというその刀に手を伸ばす。
「時を越えて我が元へ」
「永倉さん、あの刀の名前は?」
「和泉守兼定だ」
「……これはまた、美しい刀ですね」
眩しいものを見るかのように、思わず目を細めてしまう。
見惚れてる場合ではない。手っ取り早くこの場から離れなくては、警察やらが私らを捕まえに来てしまうだろう。
「名前、来なさい」
「あ、え…はい」
馬に乗った土方さんが私に手を伸ばしたものだから、私も反射的にその手を掴んだ。
普通の女より身長が高いぶん重たい私を軽々しく引っ張り上げる土方さんに驚く。
この人、老人…だよな?
「土方歳三!!」
銀行の窓に額当てをした男が叫ぶ。
私の顔擦れ擦れに弾が当たり思わず身が固まる。
「奴が鶴見とかいう軍人だな?腹の据わったいい面構えをしておるじゃないか」
「軍人…どおりであんな傷があるわけだ」
恐ろしい顔の男、出来れば二度と出会いたくないがこの金塊戦争、会わないわけがないだろう。
あの人に褒められると年甲斐もなくはしゃいでしまう。
「ケダモノめ、近所に通報されるぞ」
どうやら牛山の性欲はもう限界らしい。
それでも抱かせてやらないけど。別に牛山が嫌なんじゃない。私はほんとに惚れた人に体を許そうと思っている、ただそれだけの話。
変わり者だと言われるかもしれないが私だって譲れないものくらいある。
「永倉、牛山を呼んで来い。街へ行こう」
街へ出るとき土方さんは私に襟巻を巻いてくれる。
自分でできる、と断ってもやらせてくれと優しく微笑むからいつからか断るのをやめた。
……孫扱いされているのだろうか。悪い気がしない自分に何とも言えない気持ちになる。
街へ出て歩くときは基本永倉さんの隣を歩くようにしている。
土方さんの隣に立てるような人間ではないとわかっているから故の行動だ。それに永倉さんの隣は異様に落ち着く。
「んじゃちょっくら行ってくるぜ。老いぼれたちは温かいお茶でも飲んでてくれよ」
「舐めた口利いてるとブッた斬るぞ、小僧」
「永倉さん、落ち着いて」
牛山は、はははと笑いながら女を抱きに街へと消えた。
「大目に見てやれ、牛山は時々女を抱かせてやらんと不安定なのだ。名前は逃げるのが上手いからな、あのまま放っておくと永倉も襲いかねん」
その言葉に永倉さんは黙ってしまった。意地悪な人だ。
「土方さん、街へは何しに来たんです?牛山に女を抱かせるだけなら金を持たせればいいだけだし、何か目的があるんですよね?」
「あぁ、我が愛刀を取り戻しに行こうと思ってな」
「愛刀…じゃあこの刀は?」
「十分良い刀だ、だが私からすればなまくらだ」
その刀がなまくらなら、手に馴染んでいるであろう愛刀はどれほどの切れ味なのか、それを使って戦う土方さんを速く視たいものである。
「名前はどうする、着いてくるか?」
「もちろんです」
あなたが時を越え愛刀を取り戻す瞬間を見たくないわけがないじゃない。
数分後、銀行の壁は壊される。
「土方さんありました、こちらです」
「これが……」
「この銀行に流れ着いたという情報は正しかったようですな」
永倉さんの近くに立ちながらそれを見つめる。
持っていた刀を置き、愛刀だというその刀に手を伸ばす。
「時を越えて我が元へ」
「永倉さん、あの刀の名前は?」
「和泉守兼定だ」
「……これはまた、美しい刀ですね」
眩しいものを見るかのように、思わず目を細めてしまう。
見惚れてる場合ではない。手っ取り早くこの場から離れなくては、警察やらが私らを捕まえに来てしまうだろう。
「名前、来なさい」
「あ、え…はい」
馬に乗った土方さんが私に手を伸ばしたものだから、私も反射的にその手を掴んだ。
普通の女より身長が高いぶん重たい私を軽々しく引っ張り上げる土方さんに驚く。
この人、老人…だよな?
「土方歳三!!」
銀行の窓に額当てをした男が叫ぶ。
私の顔擦れ擦れに弾が当たり思わず身が固まる。
「奴が鶴見とかいう軍人だな?腹の据わったいい面構えをしておるじゃないか」
「軍人…どおりであんな傷があるわけだ」
恐ろしい顔の男、出来れば二度と出会いたくないがこの金塊戦争、会わないわけがないだろう。