Another world 7
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違うでしょう?
何で間違うの??
この役目、私じゃないよね??
それは、ビルの廃墟の様な場所ー…
「まさか、人間界にこんな『珍味』があるとわなぁ…」
目の前には、自身の手につく血を舐めながらこちらを珍しげに見据える妖怪がいた。
たった今、この妖怪に反吐鬼という泥の様な鬼の妖怪が食べられた。
「うまいのか、まずいのか…気になるが、もう少し我慢だなぁ。」
ー…妖怪の名は、八つ手。
「…きっとお腹壊すと思いますよ。」
…気絶したかった、あの時に。
手足は縄に縛られている為動けない、すぐに食らわないのは恐怖が最高潮を迎えた時に食べた方が美味しいから、らしい。
最高潮…今でも十分恐怖だが。
一体これからどう自分に恐怖を与えていこうというのか、考えるだけで恐ろしい。
「生憎、腹は頑丈な方なんだよ、お嬢ちゃん。」
大きな口がニンマリと三日月の様な笑みを浮かべた。
ーーー
ーーー…
今日は久々にクラスメートと一緒に帰る約束していた空だったが、急遽クラスメートが委員会の呼び出しにあった為一人で帰る事となった。
ならばと幼馴染の教室に向かう。
まだ居るなら一緒に帰ろうと。
しかし、途中廊下で彼の姿を見つけてみれば彼の想い人、喜多嶋とふたりっきりで会話中ではないか。
邪魔しちゃ悪いなと思い引き返そうとする空だったが、不意に割れた窓ガラスが目に入り足を止めた。
(…なにか、あった?)
微かに感じる妖気。
そんな中、平然と話す二人に違和感。
(ー…この場面、見覚えあるような。)
気になった空は、そのまま一緒に帰る二人のあとを付ける事になったのだがー…
下校途中、帰路を歩く男女の背を遠目から見つめる空。
(なんだか良い雰囲気じゃない?)
会話は聞こえないが、喜多嶋が何やら頬を赤らめて秀一に話している。
(……?ん、秀一君の反応冷たいなぁ。まさか、喜多嶋さん、告ったのか?)
そう思った瞬間、頭に眠っていた漫画の内容が閃光の様に走り、目の前の光景と一致したのだ。
次の瞬間激しい金属音が響く。
突如現れた飛影が秀一に攻撃をしたのだ。
(こ、これは!!)
攻防を繰り返して行きながら遠のいて行く飛影と秀一。
そして、その場に残された喜多嶋は繰り広げられた戦闘に腰を抜かしたのかぺたんと地面にへたり込む。
(あわわ、喜多嶋さん!もうすぐあいつの手下に攫われちゃう!)
漫画の記憶が正しければ今だ。
そう空が思った時だった。
後頭部にガツンと響く激しい衝撃に彼女は、違うだろ…と暗転していく視界でそう思ったのだった。
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