薔薇とお狐様4
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ー 蔵馬side ー
さぁ、どうしてやろうか…
どこまでも休ませる事なく翻弄し貫き続けてやろうか
己を騙した事など微塵も怒ってなどいない
ただー…
「…くら、やめ…」
女の脳裏を占め続ける男
欠片ほども己はこの女の中にいない事が
なによりも歯がゆくて女が憎らしくて仕方なくなる
「ごめ、なさぃ…ぁ、やだっ」
フルフルと頭を降り羞恥に耐え顔を赤くする女に支配欲がさらに膨らむ
刻みつけてやろう
甘く優しく強引に
欲が先走る
早く奥に触れたくて
貫き揺さぶりたくて
女の今以上に変わる様をもっと間近で見てみたい
情欲に溺れる様を
「やめて…蔵馬…」
蔵馬。
敬語ではなくただ名を呼ばれただけなのにこの違和感。
「嫌いに、なりたくない…お願い。」
「…嫌いになっても、構わん。」
何とも思われない位ならば憎まれる方がマシだ。
ー…否、確実に己のとっている行動は彼女に憎しみを抱かせるものとなるだろう。
例えこれが彼女が納得したものだとしてもだ。
泉の水が入った小瓶が胸元から落ち視界に入る。
まるで己を責めるかの様にー…
「…俺は、嘘をついた。」
だが、どうしてもこれしかなかった…
この世界で女を生かすただ一つの方法。
契約などと、馬鹿な事を言った
契約など鼻からなかったのだ
『この世界に存在させる方法は、この世界の者と交わる事。』
魔女から聞いた。
それでも女に決断させたかったのには違いない
己から罠に嵌り、行き場をなくしてこの腕に閉じ込めておけるなら。
いくら己の嘘を責めたてられようが構わなかった
己は賊だ
今更、真っ当な心など持ち合わせてなどいない
それでも己を信じる者を騙す事に多少の痛みは感じる
だが、それはお前も同じ事
自分の欲の為にお前も俺を騙した
結果は変わらない
合意の上か
そうじゃないか、ただそれだけだ。
慈しみたいくせに酷く壊してやりたい
優しくしたいくせに泣かせてみたい
相反する感情達は歪んだ執着が生み出した
そして、女の誰も触れた事のないだろう所に、ゆっくりと指を這わせたー…
だが…
世の理は本当に己に耐える事しか与えない
爆発音が響けばそんな気さえした
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