薔薇とお狐様2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
信じられなかったー…
「ここにいろ」
「俺が飽きるまで愛してやる。」
私を見据える金の瞳は過去の彼に似つかわしくない熱く求める瞳
警報がなった
口付けされれば、どこかで否定していた彼の言葉が明確になった
死ぬまで愛でてやる
本気だと
逃げようにも逃がそうとしない彼に真剣なのだとわかった
逃げなければ
逃げなければ
彼から
蔵馬から
本気の彼を止める理由を私は言えるわけがない
あなたを生き返したいなど言えない
強く願えば
それは引き戻しの輪の力を呼び起こした
帰るのは癪だが今は無理だと思ったから
だから…
そう思ったのに…
バリンッ
耳に入る何かが割れる音に
右手首に感じる違和感
嫌な予感がした
「俺がみすみす逃すと思ったか。」
横をみればパラパラと彼の開けた手からこぼれ落ちる白い欠片たち
手首にあるはずの物が形を変え下に落ちていく
嘘だー…
「おまえを返す気はない」
妖艶な彼の眼差しが真っ直ぐにこちらを見る見下ろす。
どこか恍惚と揚揚とした表情に背筋が凍りそうになる
これが、蔵馬…
「他の事など微塵も考えられないようにしてやる。」
秀ちゃん…
秀ちゃん…
蔵馬…
私は貴方に戻ってきて欲しいだけだったのにー…
呆然と目尻を伝う熱に、目の前の男は微かに顔を歪ませるも、それを優しく愛しそうに舌で舐め上げる。
「他の男など忘れさせてやる。」
低く甘い囁きが耳に入れば、蔵馬の口付けが再び落ちてくるのだった。
・