渇望
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私の幼なじみは私の自慢だ。
とにかく、すごく賢いしかっこいいし運動神経も抜群だし、とても優しい。
そして…
とっても可愛いのだ!!
こんなに愛らしい生き物が他にいるだろうか。
いや、きっといない。
こんなにかわいくて、こんなにも毛並みが良くて鳴き声なんか愛らしすぎる。
「あぁ、もう可愛すぎる~!困るぅ~!」
狐化した蔵馬を抱きしめ頬ずりをする。
始めは嬉しがって甘えていた狐も数時間経っても変わらないこの状況にうんざりしていた。
雪がしんしんと降る朝方、連絡も入れずいきなり秀一のマンションにやって来た彼女。
なにごとかと思う彼に、無性に会いたくなったから…と、かわいく頬を赤めながら言う彼女に、柄にもなく照れてしまい、とりあえず部屋へ上げた。
秀一に『朝ごはんまだだよね?』と、彼女は持参してきたエプロンを首から下げ台所へ行く。
この光景はなんだ。
朝からまだ寝ぼけているのではないのだろうか、と頬をつねる秀一。
それを見て優しく笑う彼女。
夢だろうか…
しかし、やはりそこは現実。
持ってきた朝食と彼女の言葉で一気に目が覚めた。
「召し上がれ、狐ちゃん。熱いから少し待ってからの方がいいかな。」
にっこりと笑いテーブルの上ではなく、床に置かれたそれ。
狐に会いに来たとは…
床には鰹節とご飯の混ぜた『猫飯(ねこまんま)』が置かれている。
頭が痛くなりもう一度寝たくなる衝動に駆られる秀一。
「どうしたの?頭痛いの??大丈夫?」
頭を押える秀一の顔を心配そうに覗き込む彼女。
天然もここまでくると完敗だ。
しかし、心配そうに覗き込む彼女の顔を見るとまぁいいかという気にさえなる。
仕方なしに変身をすると同時に抱きつく彼女。
積極的過ぎる事に驚くものの、所詮狐。されども狐。自分だといえど…彼女からしたらそれはただのかわいい狐なのだ。