あなた達の彼女
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栄子がにっこり笑うと狐も微笑んだ。
そしてソファから立ち上がり栄子の隣に座る。
「?…どうしたの、秀ちゃん?」
いきなり隣に来た彼を不思議に思い見上げる。
翡翠の瞳と目が合う。
「蔵馬は自分の気持ちに忠実なんだ。だから俺が今考えている事も…分かるよね?」
熱を持った瞳。
栄子の唇をなぞる指。
「へっ…いや、いやいや…私、秀ちゃんも蔵馬も気絶しますから…」
そうなのだ、蔵馬は慣れていないという理由があるものの、慣れてる秀一にすら際どくなるとドキドキレベルじゃ済まされない。
結局のところ、栄子にとって彼らとのラブシーンはかなり心臓に悪いのだ。
「まっ待ってよ、これも冗談だよね?…ね?ちょっ…おっ落ち着いて秀ちゃん…」
じりじりと寄ってくる彼から逃げるように後ずさる。
ソファとはこんなに奥行きがあるものだろうか。
栄子はソファに体が埋まる位後ずさった。
しかし逆に身動きが取れなくなる事に気付き、逃げなければと体を起こしかけるが、右を見ても左を見ても彼の腕が目に入る。
そして正面には彼の嬉しそうな顔。
全ての逃げ道を塞がれ慌てる栄子に狐が一言。
「逃げるなよ。…次は気絶させないようにするから。」
そう甘く耳元で囁かれ栄子は一気に青ざめた。
―end―