君と重ねた恋
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蝉が自身を強調するかのようにミンミンと鳴く。
真夏ではあるが夕方になるにつれ暑さも落ち着く頃、放課後の教室は夕日により赤色に色づいていた。
そんな中、栄子は窓際の席に座り下敷きで顔を仰ぎながら、片方の手では机に頬杖をつき窓から下を見下ろしていた。
中庭になっているそこには、見慣れた髪の色と、一人の女子生徒。
三階上から見下ろしていても、それは現在取り込み中のようだとわかる。
栄子の所に声は聞こえないものの、女子生徒が告白をしているのだろうと想像がつく。
そして彼の表情を見る事は出来ないが、困った顔が目に浮かんでいた。
(…今日1日で3人。)
まさか告白している所を見られてるなど気付かない女子生徒に栄子は気の毒そうな視線を送る。
彼は深く頭を下げる。
(やっぱり…ね。)
女子生徒はそんな彼に首を振り、頭を上げて。とでも言っているのだろう、しばらくすると次は女子生徒が軽く頭を下げてその場を小走りで去って行った。