第14話 人間と妖怪
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朝からちりちりと痺れる手のひら。
両手の中心から金色の光がかすかに漏れているのを栄子はじっと見ていた。
(前は片手だったのになぁ…)
ベットで寝転びながら自身の両手を天井にかざす。
今朝の目覚めは両手の痺れからであった。
光は薄く手を覆っているようだ。
これが全体を覆う頃には自分はここにはいないだろう。
母親の悲しむ顔が目に浮かぶ。
以前はたまたま見つけてくれたからあちらに行かずに助かったものの、いつまた来るか分からない。
いつもタイミングよく側にいるわけでもなく、だからといっていつまでも迷惑をかけてはいられない。
いつか心配しすぎで倒れられても困るが、側でハラハラされるのも気が気でない。
だけど、自分ではこの体質を止められないのも事実。
なぜこんなやっかいな体なのだろうか。
(考えても仕方ない…)
栄子はベットから起き上がると大きく伸びをした。
「さて…そろそろ用意しよ。」
ベットから降り彼女はクローゼットに手をかけた。