第4話 色香
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「じゃぁまず色気ある仕草からやってみて下さい!!」
どうぞ、と手を出し栄子が仕切る。
「仕草…。」
「男の人が女の人見てキュンとする仕草って何?やってみて?」
秀一は考える。
男の自分が男の好きな女の仕草をする。
頭が痛くなる。
「栄子、それは無理が…」
「えっ…」
してくれないの?という泣きそうな顔。
「…いや、」
秀一は頭が痛くなるのを我慢する。
「…女性の好きな仕草は男の俺じゃ難しいから、俺自身のやり方でいい?」
やはり、早く終わらせようと決める秀一。
「秀ちゃんのやり方?うーん…わかった、それでもいいよ!」
栄子は頭を傾げるものの、すんなりOKを出す。
「なら、はじめるよ。」
「うん。」
栄子の頬に秀一の手が触れる。
「…えっ?」
思わず彼を見上げると翡翠の瞳と目が合う。
「黙ってて。」
しぃっと唇の上に指を立てられ、秀一の細めた瞳が妖しく光り栄子を見つめる。
(そっか、私しかいないから私で試すしかないんだ!)
驚き固まり、すでに色気にくらくらしかけている栄子は頭をぶんぶんと振る。
「だめだよ、動いたら。」
甘く耳元で囁かれ、栄子の髪を秀一の指が絡める。
そして絡めた髪の毛を彼は栄子から視線を外さないまま、自分の唇にそっと当てる。
栄子の全神経が髪にある感覚にさせられ、栄子は身震いをする。
「目…瞑らないで。」
湿っぽい艶のある声が吐息混じりに耳元で囁かれ栄子の心臓は激しく脈打ち、顔は一気に真っ赤になる。
(これは…やばい。やばすぎる…)
くらくらする頭を手で押さえるが、その手さえ秀一に握られる。
「ねぇ、ちゃんと俺を見てよ。栄子…」
顎を引かれ秀一の顔が近づく。
翡翠の瞳が妖しく光り、体を痺れさす。
「たったんまーー!!」
寸前の所で、彼の口元に両手を押し当てる。
「……。」
「秀ちゃん、やりすぎ!」
真っ赤な顔に潤んだ瞳で栄子は目の前の男を睨む。
秀一は彼女の手を口元から剥がす。
見えた彼の口元はおもしろそうに孤を描いていた。
行き過ぎた悪戯に栄子は頬を膨らます。
「本当にキスされるかと思ったわ、ばか秀一!」
秀一はくすくすと笑う。
「俺が教えられるのはこんなのだよ?まだ続ける??」
もうやめるだろ?と言わんばかりの言い方。
続けるなら続けるで楽しそうだけど…と、意地悪そうに笑う。
「さわっちゃだめ!それにさっきのは色気超えてエッチだよ!!」
「…色っぽくなかった?」
うっと詰まる栄子。
確かに色気はあった。
ありすぎてどきどきしてくらくらした。
「でも私が知りたいのは仕草とかで…うーん…」
「まぁ、俺は男だし。…俺のやり方が無理ならだめだね。」
残念、と全然残念じゃなさそうに笑う。
栄子はしばらく考える。
「…さっきの、秀ちゃんがされたらどきどきする?色気感じる?」
「あぁ。くらくらするね。」
にっこりと微笑む。
「…。」
(ちょっと主旨は違うけど、あの流し目とか囁きとか出来るようになれば色気も自然に出るようになるかもしれない…。)
安易な考えの栄子。
それを分かってか秀一は単純だなぁ…と苦笑する。
「…やってみる。」
栄子はよし!と気合いを入れる。
「うん、俺相手になるよ。」
秀一が相手。
嫌な予感がする。
「する前の…心得を教えて。」
「心得?ないけど…しいて言うなら、俺の場合は相手に触りたいとかこっちに向いてほしいとか…思ってしてみたかな?」
「むっ、むっかい!」
「…栄子の場合はどうしたら相手が自分に触れたくなるか、じゃないかな?」
「……。」