第40話 第二回魔界統一トーナメント戦開幕
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「やって参りましたぁ!!!第二回魔界統一トーナメント!!司会は私!!人間界から戻って参りました、今も売れっ子アイドル、自分で言ってしまいましたがぁ!!この小兎(こと)がさせていただきます!!皆様、お元気でしたか-!!!」
元気な小兎の声に、会場では大きな歓声が上がる。
驚くほどの広い会場、その会場が自体が揺れるほどの盛大な妖怪達の声。
観覧席は蟻の様に小さく見える人だかりが溢れ、出場者でさえ会場内の中心にいるものの広過ぎる為同じように蟻…だ。
会場内の端から端までいくのに一体何時間かかるのか…
そして、この妖怪の多さ。
「躯さん、私…眩暈が…」
すぐと隣にいる躯の袖を思わず掴む。
「心配するな。あと数時間後にはここももっと歩きやすくなってるぜ?」
皆それぞれの予選会場に散らばる。
会場の真ん中には巨大なパネル。
予選後のトーナメント戦はこのパネルを使って中継をするそうだ。
「いや、その場合私超忙しくなってるんじゃ…」
「そうでもないだろ。ほとんどは一般に任せればいい。お前はゆっくりと菓子でも食ってろ。」
下手に動くとおまえは仕事を増やしかねん。と付けたし面白そうに笑う。
酷いと思いながらも、躯がそう言うのであれば甘えておこうと思う栄子。
「躯さん!私応援してますから!!」
「ふふ、おまえの為に頑張るよ。優勝したらご褒美でもくれるか?」
「ご褒美?私、何もあげれませんけど…。」
雇われの身に主人が褒美をせびるとは。
面白そうに妖しく細まる瞳に、なんとなくご褒美の意味を理解し、口元が引きつる。
どんな状況でも、からかう彼女。
一体どんな状況に立たせれば余裕がなくなるのか…。
「私、躯さんのおもちゃじゃありませんよ?」
唇を尖らせる栄子。
「失礼だな。おまえは俺の安定剤だぜ?」
「…?」
「だから、逆にこういった時は困る。」
そう言って周りを見回す躯だが、再び栄子に視線を戻し苦笑する。
「頂点を目指す気が失せると言ったら分かるか?」
「??」
先ほどまで優勝したらご褒美と言っていた彼女のこの言葉。
栄子は意味が分からないといったように首を傾げる。
「矛盾してます。」
「はは、確かに。」
躯はなぜか異様に楽しそうに笑うのだった。