第37話 決められない選択
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満月の夜
虫の鳴き声
草木が風で揺れる音
涼しい夜風が銀色の髪を梳かしていく
月夜に照らされた肌は白く
瞳は金色に輝く
見つめられる事に慣れてはいない…
なのに狐は瞳を逸らさず真っ直ぐにこちらを見てくる。
切なげに揺れる金色の瞳。
妖艶に光るそれを細め、耳元で名を囁く。
頬を撫でる冷たい綺麗な指。
唇に指を掠めながら、狐の意図を伝えるかのようにそれは優しく動く。
これが欲しいのだと…
第37話
決められない選択