第33.5話(妖狐編零)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
真実が大事なわけでなはい…
時には偽りが大切なのだ。
そうだろ…秀忠。
「本当にそれだけ?」
「……。」
「本当に、それだけ、なの?」
真実を知りたいのだと…探るような彼女の揺れる瞳が、狐の心を軋ませる。
「それだけだ。」
「…そっか。」
悲しみを含んだ彼女の瞳。
秀忠の行動も理解できないわけではない。
愛しいのなら反面壊してしまいたい衝動などいつでも沸くものだ…
秀忠の死後…
狐の中にさらに渦巻くその感情は側にいれば居るほど濃くなる…。
伸ばす手に無垢な瞳を向けるおまえがこうも可愛いのに…
どうして俺は、こんなにも乱したくなるのだろうか。
秀忠が死ぬべきだったのか…
それとも俺の方だったのか…
魔界では強い者が全て。
ただ…それだけだった…。