第25話 翡翠の瞳に恋して
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栄子の姿を見ると、ひゅうっと口笛を吹く躯。
「かわいいじゃないか…馬子にも衣装とは、人間もうまい言葉を作るもんだ。」
彼女はソファに座りながらも身を乗り出し栄子を下から上まで見る。
「うん、いい女に見える。」
口元に手を当て、嬉しそうに目を細める。
「…躯さん、本当に後ろに立ってるだけでいいんですよね?」
いやに気合の入ったメイド達に、足の先から頭のてっぺんまで触られた栄子。
躯のいつものからかい言葉にも突っ込めないほど、彼女は疲れていた。
「…まぁな。花は大事だからな、それに栄子ちゃんは俺の客だ。客をお披露目に招待するのはあたりまえだろ。」
「それ招待って言わないんじゃ…」
「細かいこと気にすると老けるぜ。せっかくかわいくなったってのに。」
「……。」
「怒るな怒るな、ふふふ…」
楽しそうに笑う躯。
栄子の表情を見て楽しんでいるのだと彼女自身も分かっている。
だけど、この疲れ…
「今は、休戦です…」
おおげさに肩を落としてみる。
「珍しい…それもそれでおもしろいけどな。」
結局彼女は自分がどんな状況であれ、見て楽しめるようだ。
そんなに面白くもないと思うのだが…