II
Name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
この時間はまだ賑わっている、LOVELESS通りに来た。市民がモンスターから逃げ惑っていて、大混乱に陥っていた。神羅の兵士も戦っているが、大した時間稼ぎにはなっていなようだ。
「アンジールがさ、いなくなったんだ」
「砦の時はいたよね。その後に?」
ザックスは走るのがとても速いから、必死に走ってなんとか追いつく。これでも、きっと私のために少し遅く走っていると思うけれど。
「あの時、帰りにモンスターに襲われて。その間に消えてたんだ」
いつも笑っているザックスが、今にも泣きそうな顔をしていて、私まで悲しくなってしまった。
「ラザード統括が、アンジールはジェネシスの仲間になったって言ってたけど、俺は違うと思う。多分、アンジールには何か理由がある」
「うん、私もそう思うよ。タンブリン砦の闘技場で、普段使わない剣をザックスを守るためなら使ってくれる、優しい人だから。あの時、意識はほとんどなかったけど、それだけは覚えてる」
「ありがとう、ナマエ! よっし、こいつら全部ぶっ潰してやるー!」
ザックスが、どのくらいアンジールさんを信頼してるかはよく知ってる。前の任務でアンジールさんのことを教えてくれた時、その綺麗な瞳が言ってたよ。
「あそこ、親子が!」
耳の突き当たりに追い詰められた親子。その先には、神羅の兵器であるスイーパーがいた。
「俺がやる!」
ザックスがスイーパーと戦っているうちに、親子を安全なところに避難させる。
「あ……ありがとうございました」
「さっき、この奥でスーツのお姉ちゃんに助けてもらったの……でもその後、おっきな銃を持った強そうな人が現れて……」
「その人、私たちを逃がすために、一人でその男に立ち向かっていったんです」
スーツのお姉ちゃんと言ったら、シスネしかいない。助けにいかないと。
「教えてくれてありがとうございます。そのお姉ちゃん、私たちが助けてくるから安心して? あのお兄ちゃん、すっごく強いんだよ」
そう言ってザックスの方を見てみると、もうスイーパーを倒してしまっていた。そしてこちらに手を振っていた。
親子と離れると、私たちはLOVELESS通りのさらに奥へ進んでいった。
「おっきな銃か……ジェネシスかもしれないな」
元ソルジャー・クラス1stのジェネシス。もし本当に彼がシスネと戦っているのだとしたら、速く行かなければいけない。
LOVELESSを公演していると有名な劇場の前までやってきた。そこでは、予想通りジェネシスとシスネが戦っていて。
「シスネ!」
「ナマエ、シスネを頼む!」
「うん」
シスネを少し離れた安全なところに連れていき、簡易手当を施す。幸い、腕が少し切れているだけなので、すぐに治るだろう。
「ありがとう、ナマエ」
「凄いね、シスネ。一人でジェネシスに立ち向かうなんて」
「市民のためよ」
「そっか」
ザックスとジェネシスの戦闘は、なんともう終わっていて。シスネの腕に包帯を巻く頃には、ジェネシスに黒い翼が生え、飛んでいくところだった。
すぐに倒してしまったらしく、相手はジェネシス本人ではなく、彼を模して作られたジェネシスコピーだった。
「子供の頃ね、翼があればいいと思ってた。天使みたいな翼」
「人間に翼があったら、それはモンスターだ」
無意識に昔のことを思い出した。
子供の頃、私は何を夢見ていたっけ。小さい時は、タークスになるなんて思ってすらなかった。あれ……? 私、どうしてタークスに入ったんだっけ。
「翼は、自由になりたい人の憧れ。決してモンスターの証じゃない」
シスネの言葉が、胸にすとんと落ちた。
「じゃあ私、次の仕事に行くわ。ザックスも別の任務があったんでしょ? ナマエは今日の任務がないなら、休んだほうがいいわ」
「任務……ああ、あるな」
「うん、そうする」
ほとんどはザックスのおかげで、なんとか八番街は襲撃から守ることができた。しかし、ジェネシス軍の攻撃はこれで終わりではなかった。
「アンジールがさ、いなくなったんだ」
「砦の時はいたよね。その後に?」
ザックスは走るのがとても速いから、必死に走ってなんとか追いつく。これでも、きっと私のために少し遅く走っていると思うけれど。
「あの時、帰りにモンスターに襲われて。その間に消えてたんだ」
いつも笑っているザックスが、今にも泣きそうな顔をしていて、私まで悲しくなってしまった。
「ラザード統括が、アンジールはジェネシスの仲間になったって言ってたけど、俺は違うと思う。多分、アンジールには何か理由がある」
「うん、私もそう思うよ。タンブリン砦の闘技場で、普段使わない剣をザックスを守るためなら使ってくれる、優しい人だから。あの時、意識はほとんどなかったけど、それだけは覚えてる」
「ありがとう、ナマエ! よっし、こいつら全部ぶっ潰してやるー!」
ザックスが、どのくらいアンジールさんを信頼してるかはよく知ってる。前の任務でアンジールさんのことを教えてくれた時、その綺麗な瞳が言ってたよ。
「あそこ、親子が!」
耳の突き当たりに追い詰められた親子。その先には、神羅の兵器であるスイーパーがいた。
「俺がやる!」
ザックスがスイーパーと戦っているうちに、親子を安全なところに避難させる。
「あ……ありがとうございました」
「さっき、この奥でスーツのお姉ちゃんに助けてもらったの……でもその後、おっきな銃を持った強そうな人が現れて……」
「その人、私たちを逃がすために、一人でその男に立ち向かっていったんです」
スーツのお姉ちゃんと言ったら、シスネしかいない。助けにいかないと。
「教えてくれてありがとうございます。そのお姉ちゃん、私たちが助けてくるから安心して? あのお兄ちゃん、すっごく強いんだよ」
そう言ってザックスの方を見てみると、もうスイーパーを倒してしまっていた。そしてこちらに手を振っていた。
親子と離れると、私たちはLOVELESS通りのさらに奥へ進んでいった。
「おっきな銃か……ジェネシスかもしれないな」
元ソルジャー・クラス1stのジェネシス。もし本当に彼がシスネと戦っているのだとしたら、速く行かなければいけない。
LOVELESSを公演していると有名な劇場の前までやってきた。そこでは、予想通りジェネシスとシスネが戦っていて。
「シスネ!」
「ナマエ、シスネを頼む!」
「うん」
シスネを少し離れた安全なところに連れていき、簡易手当を施す。幸い、腕が少し切れているだけなので、すぐに治るだろう。
「ありがとう、ナマエ」
「凄いね、シスネ。一人でジェネシスに立ち向かうなんて」
「市民のためよ」
「そっか」
ザックスとジェネシスの戦闘は、なんともう終わっていて。シスネの腕に包帯を巻く頃には、ジェネシスに黒い翼が生え、飛んでいくところだった。
すぐに倒してしまったらしく、相手はジェネシス本人ではなく、彼を模して作られたジェネシスコピーだった。
「子供の頃ね、翼があればいいと思ってた。天使みたいな翼」
「人間に翼があったら、それはモンスターだ」
無意識に昔のことを思い出した。
子供の頃、私は何を夢見ていたっけ。小さい時は、タークスになるなんて思ってすらなかった。あれ……? 私、どうしてタークスに入ったんだっけ。
「翼は、自由になりたい人の憧れ。決してモンスターの証じゃない」
シスネの言葉が、胸にすとんと落ちた。
「じゃあ私、次の仕事に行くわ。ザックスも別の任務があったんでしょ? ナマエは今日の任務がないなら、休んだほうがいいわ」
「任務……ああ、あるな」
「うん、そうする」
ほとんどはザックスのおかげで、なんとか八番街は襲撃から守ることができた。しかし、ジェネシス軍の攻撃はこれで終わりではなかった。