I
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重い鉄の扉を開くと、闘技場の中は何もなく広い空間が続いているだけだった。散策するために部屋の奥に進もうとすると、ザックスに腕を掴まれた。
「ナマエ、待て! こんないかにも戦うための場所に、何もいないなんておかしい」
ザックスは背中に背負っている剣を抜き、構えた。
ぱらぱら、と上から砂埃が降ってきて、つられて上を見上げた。
「ザックス、上!」
叫んだ瞬間、耳をつんざく地響きのような音が響き渡り、何も見えなくなった。上から大きな二体のモンスターが降ってきた爆風で、私たちは吹き飛ばされた。
「いっててて……ナマエ、大丈夫か?」
「うん、なんとかね」
二体のモンスターは、大きな鎌を持っていて、容赦なく襲ってくる。
「お前らが対ソルジャー用とかいうモンスターだな!」
「えぇ、対ソルジャー用とか私無理だって!」
「大丈夫、ヤバくなったら俺が守る!」
鎌が目の前まで迫ってきて、慌てて脇差を抜いて防ぐ。モンスターの力が圧倒的すぎて、少しでも刃を交えただけで、弾き飛ばされた。
「痛いよもう」
ザックスを見てみると、既にもう一体のモンスターと戦っていた。しっかりとモンスターの技を受け流し、攻撃を繰り出している。その一撃一撃はとても重みがあって、すぐに倒してしまいそうだ。
私に今できることは、ザックスが戦っているモンスターを倒すまで、もう一体の敵を引き付けておくこと。
「新人がこなすにはハードな任務だなぁ」
モンスターが武器を振りかぶる瞬間に全速力で走り、なんとか攻撃を回避する。
当たったらひとたまりもないだろうが、大きいばかりで機動力は全く無いようだ。
どうやら、武器が地面に刺さってなす術がなくなってしまったらしいモンスターの腕に飛び上がり、肩まで走り抜けて飛び上がった。そのまま頭部めがけて脇差を振る。
「ガアアアァァ!!」
「ナマエ、ナイス!」
ザックスが相手をしていたモンスターは既に倒してしまったらしく、私の攻撃で悶えるモンスターにザックスはさらに追い討ちをかけた。
ソルジャーの前ではモンスターなどただの獲物で、どんどん切り刻まれていく。そしていつの間にか、戦闘は終わっていた。
私はその劇的な動きに、魅入られてしまっていた。
「凄い……」
「もしかして、俺に惚れちゃった?」
そんな冗談を言って、ニカッと笑う姿はちょっとだけ、かっこいいと思った。ほんの少しね。
「ほらほら、早く行くよー」
「無視!?」
無事任務を終えて、少し気が緩んでしまっていたのだ。
闘技場から出ようとしたその時、上からもう一匹、今度は鉄球の武器を持ったモンスターが降ってきた。
反応が少し遅れてしまって、その大きい武器に叩きつけられる。
「うそでしょ!」
「ナマエ!!」
弾き飛ぶ直前に、ザックスが庇ってくれて、一緒に柱にぶつかってしまった。頭を強打しているようで、意識が朦朧とする。
「マズった……」
どんどん重くなっていく目蓋 をなんとか押し上げ、意識を保つ。
いつも言われていた、”オフィスに帰るまでが任務だ”という言葉が頭の中をぐるぐると巡っている。
「また一つ貸し、だ」
私が薄れていく意識と戦っているうちに、クラス1stのソルジャーが来て、モンスターを倒してくれたようだ。
「アンジール!!」
アンジール? アンジールさんってたしか、バノーラ・ホワイトの人だ。
そんなことを考えているうちに、どんどん強くなっていく眠気にとうとう耐えられなくなって、私はそのまま意識を手放した。
「ナマエ、待て! こんないかにも戦うための場所に、何もいないなんておかしい」
ザックスは背中に背負っている剣を抜き、構えた。
ぱらぱら、と上から砂埃が降ってきて、つられて上を見上げた。
「ザックス、上!」
叫んだ瞬間、耳をつんざく地響きのような音が響き渡り、何も見えなくなった。上から大きな二体のモンスターが降ってきた爆風で、私たちは吹き飛ばされた。
「いっててて……ナマエ、大丈夫か?」
「うん、なんとかね」
二体のモンスターは、大きな鎌を持っていて、容赦なく襲ってくる。
「お前らが対ソルジャー用とかいうモンスターだな!」
「えぇ、対ソルジャー用とか私無理だって!」
「大丈夫、ヤバくなったら俺が守る!」
鎌が目の前まで迫ってきて、慌てて脇差を抜いて防ぐ。モンスターの力が圧倒的すぎて、少しでも刃を交えただけで、弾き飛ばされた。
「痛いよもう」
ザックスを見てみると、既にもう一体のモンスターと戦っていた。しっかりとモンスターの技を受け流し、攻撃を繰り出している。その一撃一撃はとても重みがあって、すぐに倒してしまいそうだ。
私に今できることは、ザックスが戦っているモンスターを倒すまで、もう一体の敵を引き付けておくこと。
「新人がこなすにはハードな任務だなぁ」
モンスターが武器を振りかぶる瞬間に全速力で走り、なんとか攻撃を回避する。
当たったらひとたまりもないだろうが、大きいばかりで機動力は全く無いようだ。
どうやら、武器が地面に刺さってなす術がなくなってしまったらしいモンスターの腕に飛び上がり、肩まで走り抜けて飛び上がった。そのまま頭部めがけて脇差を振る。
「ガアアアァァ!!」
「ナマエ、ナイス!」
ザックスが相手をしていたモンスターは既に倒してしまったらしく、私の攻撃で悶えるモンスターにザックスはさらに追い討ちをかけた。
ソルジャーの前ではモンスターなどただの獲物で、どんどん切り刻まれていく。そしていつの間にか、戦闘は終わっていた。
私はその劇的な動きに、魅入られてしまっていた。
「凄い……」
「もしかして、俺に惚れちゃった?」
そんな冗談を言って、ニカッと笑う姿はちょっとだけ、かっこいいと思った。ほんの少しね。
「ほらほら、早く行くよー」
「無視!?」
無事任務を終えて、少し気が緩んでしまっていたのだ。
闘技場から出ようとしたその時、上からもう一匹、今度は鉄球の武器を持ったモンスターが降ってきた。
反応が少し遅れてしまって、その大きい武器に叩きつけられる。
「うそでしょ!」
「ナマエ!!」
弾き飛ぶ直前に、ザックスが庇ってくれて、一緒に柱にぶつかってしまった。頭を強打しているようで、意識が朦朧とする。
「マズった……」
どんどん重くなっていく
いつも言われていた、”オフィスに帰るまでが任務だ”という言葉が頭の中をぐるぐると巡っている。
「また一つ貸し、だ」
私が薄れていく意識と戦っているうちに、クラス1stのソルジャーが来て、モンスターを倒してくれたようだ。
「アンジール!!」
アンジール? アンジールさんってたしか、バノーラ・ホワイトの人だ。
そんなことを考えているうちに、どんどん強くなっていく眠気にとうとう耐えられなくなって、私はそのまま意識を手放した。