I
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タークスの任務は、基本ヘリで目的の場所の近くまで移動して、そこから現地まで歩いて向かうことが多い。
それは、暗殺や拉致誘拐など、標的に気づかれる前に処理しなくてはならないものが、タークス主な任務であるからだ。
しかし今回は、ソルジャーや神羅軍が動く大規模な作戦であるため、直接ヘリでウータイへ向かう。
「よっ、と」
ヘリから垂らした綱を伝って降りている神羅の兵士たちを横目に、私はそのまま飛び降りた。
「手のひら痛くないのかな?」
綱を握りながら滑って降りるなんて、どうかしている。絶対飛び降りたほうが安全なのに。
私はそんなことを考えながら道なりに歩いていると、任務の目的であるタンブリン砦の入口に辿り着いた。
そこには、既に一名のソルジャーがいた。ソルジャー・クラス2ndを象徴する紺色の戦闘服からして、彼が一緒に任務を行うソルジャーだろう。
「あんた、タークスだよな? 俺、ソルジャーのザックス。よろしくな!」
「私はナマエ。よろしくね、ザックス」
私たちは、別働隊の陽動が始まったのを確認してから、本部である砦を叩く。そのため、陽動が始まるまで待機しなければならない。
ソルジャーとの任務はあまり経験したことがなく、無口な人だったらどうしよう、怒られないかな、とかそんな不安ばかりが頭をよぎったが、優しそうな人で良かった。
「ナマエ、バカリンゴって知ってるか?」
「バノーラ地方でしか採れないバノーラ・ホワイトのことだよ。一年中実をつけるから、バカリンゴって呼ばれてるんだって! それがどうかした?」
今から敵のアジトを壊滅させに行くというのに、ザックスは呑気にバカリンゴについて聞いてきた。
なんでも、彼の親友であるアンジールに、バカリンゴは知っているか、と聞かれたが何かは教えてもらえなかったらしい。そういえば、私も昨日オフィスで同じ経験したような。
「バノーラ・ホワイトってすっごく美味しいんだって。私もいつか食べてみたいなぁ……」
「バノーラ……アンジールの故郷か。よし、じゃあ俺が貰ってきてやるよ! とびきり上手いバカリンゴ食わせてやる!」
「楽しみにしてるね」
「おう、任せとけ!」
それから色んな話を聞いた。いつもアンジールに、「それだから1stになれないんだ」と言われていることや、英雄セフィロスの話。
ザックスの話はどれも面白くて、長い待機時間も、全然退屈に感じなかった。
それと、どうしてレノさんが子犬のザックスと言っていたか、わかった気がする。聞いた時はありえないと思っていたけれど、今では彼に犬の耳と尻尾が見える。
「ほんとに子犬だ……」
「子犬がどうかしたのか?」
「な、なんでもない……!」
報告書に書いてみよう、ソルジャー・クラス2ndザックスの真の正体は子犬である、なんて。そんなことしたらツォンさんに怒られるどころか、クビにされてしまうかもしれない。
いろんな話をかいているうちに、作戦開始の合図である爆発音が響いた。
「始まったな」
私とザックスは、顔を見合わせて頷き、砦の中に侵入した。
それは、暗殺や拉致誘拐など、標的に気づかれる前に処理しなくてはならないものが、タークス主な任務であるからだ。
しかし今回は、ソルジャーや神羅軍が動く大規模な作戦であるため、直接ヘリでウータイへ向かう。
「よっ、と」
ヘリから垂らした綱を伝って降りている神羅の兵士たちを横目に、私はそのまま飛び降りた。
「手のひら痛くないのかな?」
綱を握りながら滑って降りるなんて、どうかしている。絶対飛び降りたほうが安全なのに。
私はそんなことを考えながら道なりに歩いていると、任務の目的であるタンブリン砦の入口に辿り着いた。
そこには、既に一名のソルジャーがいた。ソルジャー・クラス2ndを象徴する紺色の戦闘服からして、彼が一緒に任務を行うソルジャーだろう。
「あんた、タークスだよな? 俺、ソルジャーのザックス。よろしくな!」
「私はナマエ。よろしくね、ザックス」
私たちは、別働隊の陽動が始まったのを確認してから、本部である砦を叩く。そのため、陽動が始まるまで待機しなければならない。
ソルジャーとの任務はあまり経験したことがなく、無口な人だったらどうしよう、怒られないかな、とかそんな不安ばかりが頭をよぎったが、優しそうな人で良かった。
「ナマエ、バカリンゴって知ってるか?」
「バノーラ地方でしか採れないバノーラ・ホワイトのことだよ。一年中実をつけるから、バカリンゴって呼ばれてるんだって! それがどうかした?」
今から敵のアジトを壊滅させに行くというのに、ザックスは呑気にバカリンゴについて聞いてきた。
なんでも、彼の親友であるアンジールに、バカリンゴは知っているか、と聞かれたが何かは教えてもらえなかったらしい。そういえば、私も昨日オフィスで同じ経験したような。
「バノーラ・ホワイトってすっごく美味しいんだって。私もいつか食べてみたいなぁ……」
「バノーラ……アンジールの故郷か。よし、じゃあ俺が貰ってきてやるよ! とびきり上手いバカリンゴ食わせてやる!」
「楽しみにしてるね」
「おう、任せとけ!」
それから色んな話を聞いた。いつもアンジールに、「それだから1stになれないんだ」と言われていることや、英雄セフィロスの話。
ザックスの話はどれも面白くて、長い待機時間も、全然退屈に感じなかった。
それと、どうしてレノさんが子犬のザックスと言っていたか、わかった気がする。聞いた時はありえないと思っていたけれど、今では彼に犬の耳と尻尾が見える。
「ほんとに子犬だ……」
「子犬がどうかしたのか?」
「な、なんでもない……!」
報告書に書いてみよう、ソルジャー・クラス2ndザックスの真の正体は子犬である、なんて。そんなことしたらツォンさんに怒られるどころか、クビにされてしまうかもしれない。
いろんな話をかいているうちに、作戦開始の合図である爆発音が響いた。
「始まったな」
私とザックスは、顔を見合わせて頷き、砦の中に侵入した。