3.勝負
あなたのお名前
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「 来ないで… 」
私は誰にも届かないような声の大きさで、
流川くんに言った。
流川くんは少し顔をしかめたから、
きっと聞こえていたんだろう。
「 … 」
流川くんはため息をついて湘北の輪に戻っていった。
…私は、何も悪くない。
……何で、私がため息をつかれないといけないのか。
「 仙道さん…ッ…会いたいよ… 」
この気持ちをどこにやったらいいのか。
しばらく突っ立っていたら、近付いてきた彦一が私の顔を見てぎょっとした。
「 結子、具合悪いんとちゃうか?」
「 ……そうかも 」
「 今日めっちゃ暑いし…外なら風あるやろ、外におったらええやん 」
「 …そうする 」
二つ返事で外へ出た。後ろから彦一の声が聞こえてきた。
私が体調が悪いと、言ってくれてるみたいだ。
「 涼しい… 」
初夏の風は、まだ朝だからか涼しかった。
「 ピン、付けてきちゃったんだ… 」
流川くんがくれた、星のピン。
毎日付けてたから、ついつい付けてきてしまった。
…もう、付ける必要ないのに。