2.あの人との過去
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私と流川くんが再会したのは、その日から1ヶ月後だった。
私は高校になってもバスケを続けるつもりだった。
だから毎日早起きして1人で練習するのが、ずっと前からの日課になっていた。
…よし、今日も人いな…
わぁお…
朝早くから…おアツいこと…
カップルがいたからしょうがなく別の場所を探す。
確か向こうにあったような…
ダンッ…
「 …人、いる… 」
背高い男の子だなぁ…
高校生?大学生かな?
…なんとなく、目が離せなくて、
自然と足が中へと進んでいった。
「 あ… 」
「 …… 」
その人がふぅっ、と息を吐いて、その時
ばちっと目が合った。
……あ、インターハイの時の…
向こうも、私の顔に見覚えがあるみたいだった。
私だけじゃなくて、なんか嬉しかった。
「 …やんの?バスケ 」
「 あ、はい、バスケ部で… 」
「 同い年なんだけど 」
「 え、あ、そうなの…?」
「 富ヶ丘だし 」
「 ……え、え、え…!?」
私と同じ中学校だったの…?
こんなかっこいい人が…?
こんなに…上手い人が…?
「 結構有名なつもりだったんだけど 」
「 え、ごめん…名前は?」
「 流川楓 」
「 …え、流川くん!?!」
噂は聞いてた。
すごく聞いてた。
バスケが天才的に上手いって。
でも私は、同い年の子がこんなに活躍してるのが、あんまり嬉しくなかった。
自分と、大違いだな、って思うから。
だから私は、どれだけ誘われても流川くんを見に行かなかった。
「 話は、聞いてたし、知ってた… 」
「 じゃあ何で顔知らねーんだよ 」
「 う…何か、同い年の子が活躍してるの、悔しくて… 」
「 実力が足りないんだろ 」
「 そんな言い方無くない?!…初対面のくせに 」
「 ハッ 」
鼻で笑われた。
顔は良いのに…何だこの性格…!!
「 勝負… 」
「 あ?」
「 1on1で、勝負しよう… 」
「 お前が勝てるわけねー 」
「 な…!勝つかもしれないのに… 」
私がそう言うと、流川くんは超至近距離で私を見つめた。
「 …流川くん、近い… 」
「 勉強 」
「 …勉強?」
「 勉強教えろ 」
「 私が勝ったら?」
「 どあほう俺が勝ったらに決まってんだろ 」
流川くんって、こんな人なの?
みんな、流川くん無口って言ってるのに…
めっちゃ喋るんじゃん…
無愛想だけど…
「 俺このままだとどこの高校にも行けねぇ… 」
「 ブッ 」
「 …殺す 」
「 …や、ごめん…w 流川くん頭悪いの?」
「 授業中寝てるし 」
案の定1on1は負けました。