1.雨に濡れた横顔
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「 仙道さん…さっきの子は?」
「 もう送ってきたよ 」
「 何で戻ってきたんですか?」
「 やっぱり結子ちゃんと帰りたいなって 」
「 …そ、ですか…// 」
「 ……もしかして結子ちゃん照れてる?」
「 別に照れてないです!!!!」
あー…どんな顔も可愛い。
ここまで来ると…相当重症だな、俺。
俺、こんなに結子ちゃんのこと…
「 そういえば、仙道さんも一人暮らしでしたよね 」
「 え、結子ちゃんも一人暮らしなの?」
「 はい、ここの高校通うために 」
「 ……そこまでして、何で… 」
「 ? 」
“ そこまでして、何でインターハイ行きたいの? ”
…駄目だ、やっぱり聞けない。
最初に聞いた時、結子ちゃんは…
“ まだ、言えないです… ”
俺から聞くのはやめよう。
いつか、いつの日か、
結子ちゃんから言い出してくれたら。
「 あ、さっき田岡先生に会ったんです 」
「 へえ、どこで?」
「 体育館です、怒ってないところ初めて見ました 」
「 言っといてあげるよ 」
「 パワハラですよ…! 」
「 ぱわはらって?」
「 パワフルハラスメントです!権力乱用の1種です!」
「 パワーハラスメントじゃなくて?」
「 ………知ってるなら最初にそう言ってくださいよ…// 」
「 間違えたの?」
「 いじめるのは私じゃなくて越野さんにしてください…// 」
「 ははは、そうする 」
ぽんぽん、と結子ちゃんの頭を撫でた。
…あれ、なんか刺さった…
あ、ピンか…
「 結子ちゃん、ピン付けてたんだね 」
「 あ、これですか?」
「 星のジュエリーついてるね 」
「 ジュエリーなんて、慣れない言葉言わなくていいですよw 」
「 オレ言えてなかった?」
「 はいw 」
そう言うと、結子ちゃんは目を細めて笑った。
その笑顔が、光に当たって輝くピンの星にそっくりだった。
「 その星に、似てるね 」
「 え?」
「 今の笑顔 」
「 ……!」
何キザなセリフ言ってんだろ…笑
意味も無く靴を見つめて、ふと結子ちゃんの顔を見た。
___泣いていた。