1.雨に濡れた横顔
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「 はぁ…… 」
仙道さんたち、歩くの遅いかもしれない…
しばらくは、本当にモップでも掛けてないと。
歩いてて途中で会ったらすごく気まずいから。
「 もう…ホコリだらけじゃん、このモップ 」
「 お…蒼井か?」
「 あ、田岡先生 」
「 何してるんだこんな時間まで 」
「 えーっと…モップ掛けです 」
「 1人でやってるのか 」
「 はい 」
田岡先生は、感心だな、と言って体育館を見回した。
……怒ってないところ初めて見た。
「 もう夜遅いんだから、程々にして早く帰れよー 」
「 はーい 」
時計を見ると、仙道さんが出ていってから20分が経っていた。
うん、もう大丈夫だよね。
靴を履いて外に出た。
はぁ…私も自転車で学校来ようかなぁ。
駅までまぁまぁ歩くし…
「 早く帰れよ〜とか言うなら、車で送ってくれてもいいのにね 」
独り言を呟いて歩く。
キラッ…
……あれ?
今、何か光った?
道路の脇で、何か光るものが見えた。
車が通るたびに、光が当たってキラキラ見える。
「 なんだろう… 」
しゃがんでその辺りを探してみる。
…無い。確かにさっき見えたのに。
「 結子ちゃん…!」
私は、その声に弾かれるように振り向いた。